OnePlus 6Tを発売初日に購入し、1ヶ月使い倒したのでレビューします。
一言であらわすなら、スタンダードを地で行く高コスパなハイエンド端末でした。
オンスクリーンの指紋認証など新しい系の技術も入っているものの、あまり目立つ感じでもなく。むしろ基礎力の高さと少しの気づかい系機能が際立っています。
思いのほか海外通販サイトでの値崩れが激しく、高値掴みで悔しい思いをしましたが、それでも買って損したと思わない良端末でした。
OnePlus 6Tの概要
スペックの注目ポイント
- 基本性能がきわめて高い
- Pixel 3と同じSoC「SnapDragon 845」採用
- 6GB/128GBの大容量
- AI武装したデュアルカメラ
- 水滴型ノッチとオンスクリーン指紋認証により、前面がほぼ画面
- ほぼ素のAndroid 9であるOxygen OSを搭載(プリインアプリほぼなし)
- 日本の電波帯に幅広く対応(ドコモ・ソフバン系)
基本性能の高さはもとより、物理デザインが洗練されているのと、ブロートウェアがほぼ入っていないのが個人的には高評価。
日本未発売機種にもかかわらず、日本の電波帯に幅広く対応しているのも素敵です。
その他スペックは公式ページをどうぞ。
OnePlus 6との違い
- OSがAndroid 9ベースに
- 電池容量が若干アップ
- 画面占有率および画面サイズが若干アップ
- ノッチ縮小&指紋認証のオンスクリーン化
- イヤホンジャック廃止
刷新されたのは物理デザインのみ。CPUやカメラ性能、メモリなどの基本性能は据え置きです。
そのためノッチの大きさや画面占有率を気にしないなら、型落ち化して値下がりが加速しているOnePlus 6を買うほうがコスパは良いです。
参考 OnePlus 6を日本から最安値で購入できるルートを調べてみた(クーポンあり)
OnePlus 6Tレビュー
それではさっそく開封していきます。
同梱物:必要十分
箱を開けると本体が鎮座。オンスクリーン指紋認証を示すシールが貼ってあります。
- 本体
- TPUケース
- 専用の急速充電USB-Cケーブル
- USB-C/イヤホンジャックケーブル
- ACアダプタ
- CEOからのメッセージ
- 説明書
ケースが入っているので、そのまますぐに使える状態です。
最初から高光沢タイプの画面保護フィルムが張ってあります。
オンスクリーン指紋認証は光の反射で指紋を認識するので、アンチグレアフィルムよりこちらのほうが都合が良いのでしょう。
外観デザイン:とてもシンプル
買ったのは「Mirror Black」。
背面は排熱効率の高いガラス素材。カメラ、OnePlusのロゴ、下部に「Designed by OnePlus」の文字のみ。
各種認証マークがついておらず、スッキリしたデザインです。
こころなしか指紋がつきやすいように感じます。ケースに入れて使えば気になりません。
- 右側面:電源ボタン、3段階のトグルボタン(マナーモードなどを切り替える)
- 左側面:音量ボタン、SIMカードスロット
物理ボタンでマナーモードを切り替えられるのは地味に便利です。
- 上側:マイクの穴
- 下側:USB-C、スピーカー
1ミリほどカメラの出っぱっていますが、ケースに入れれば気になりません。
画面は6.4インチとおおぶり。しかし画面占有率が高いのと縦長なデザイン(19:9)のため、持ちやすさは確保されています。
5インチクラスのPixel 2(右)と比べると「縦に長くなった&少し重くなっただけ」というイメージです。
オンスクリーンの指紋認証:顔認証との併用で実用に問題なし
画面越しの指紋認証は、若干反応が遅れることはあるものの、実用に問題ないレベルです。
というより、普段は指紋認証と顔認証を組み合わせて使うことがほとんど。
- 明るい場所 & 手持ち:顔認証
- 暗い場所 or 机に置きながら:指紋認証
で、その顔認証がめちゃくちゃ早い。スマホを持って電源ボタンを押した瞬間にホーム画面が表示されるくらいのスピード感です。
そしてぼくの場合、体感で顔認証:指紋認証=8:2くらいの割合なので、全く問題なく快適です。
処理性能:早い。Antutu 30万点に迫る
- 総合:295356
- CPU:19197
- GPU:127313
- UX:64520
- MEM:10326
フラッグシップモデルの名に恥じない高スコアです。
ただし最近はAntutuのような単品での性能より、独自のAIチップを別で積むことで全体の体感を高める構成が主流。
そのため必ずしも、Antutuスコアが他より高い=使い勝手が他より良い、というわけではないので注意が必要です。
しかし基礎性能が高いに越したことはありません。その点OnePlus 6TのAntutuスコアは「ユーザの95%を上回っています」だそうなので、文句なしと言えるでしょう。
カメラ:夜でもきれい
AIで強化されたというカメラを、いろいろなシーンで試し撮りしてみました。
先に感想をまとめると、以下。
- 通常モードの画質は言うことなし
- 夜間モードは不要。通常モードで十分
- ポートレートモードは実用に足る
では実物写真を見ていきましょう。いずれの写真も補正なしの撮って出しです。
屋内(蛍光灯)×通常モード
ドラッグストアで撮影。色彩鮮やかに写っています。
屋内(電球色)×通常モード
電球色の照明下で赤系のものを撮ると、見た感じ以上に赤が強調されます。
緑色は目で見た通りの色合い。
通常モードでも、接写すると若干背景がボケます。
自然光(昼)×HDR
自然光の下でのHDR撮影。すこし空の青が強めに出ている感じがします。
自然光(夕)×通常モード
11月末の17時、太陽が沈みかけた公園で花壇を撮影。
フラッシュなし、夜間モードでもないのに、光の感度が高くてキレイに撮れます。
街灯(夕)×通常モード
こちらも夕方。サッと取り出して撮ったものです。
シャッタースピードが早く、ディテールが潰れずに撮影できてます。
街灯(夜)×通常モード
ライトアップされたマンションの植栽を撮ってみました。
夜間モードを使わなくてもこの感度。
月明かり(夜)×通常モード
こちらも通常モード。月明かりに照らされた真っ暗な住宅街ですらこのくらい写ります。
夜間モードいらないんじゃない?
街灯(夜)×夜間モード
同じアングルから、通常モードと夜間モードで撮影してみました。
夜間モードだと
- 全体的に明るく
- 赤が強調(左の看板)
- 森の輪郭が見える(右上)
という違いがあります。
とはいえこのくらいの差なら、ずっと通常モードで十分な気もします。
屋内(蛍光灯)×ポートレートモード
よく見るとちょっとエッジが甘い気も。
が、パッと見るぶんには気にならないレベルです。
自然光(昼)×ポートレートモード
自然光のもとで花を撮るぶんにはくっきり。
被写体距離=0.3m〜2mじゃないと背景がボケない、という仕様は好みが分かれるかもしれません。
電池:ヘビーに使える
3700mAhの電池はさすがに持ちが違います。
休日に子供と出かけて写真や動画を撮影しまくり、空き時間でTwitterを見る感じで使って、夜に55%残ります。
さらに、
- 画面の電力消費をおさえる「ナイトモード」を備えている
- 電力消費を最適化するOSアップデートが降ってくる
など、電池の持ちについてソフトウェア面でもかなりケアされています。
電池の面で困ることはそうそうなさそうです。
電波:ドコモ系、ソフバン系ならOK
NifMoのSIMで使えています。
APNの設定が必要でしたが、一度入れるだけなので問題ありません。
その他動作報告を下記記事でまとめています。
音質:独自のオーディオチューナーを装備
独自のオーディオチューナー機能で、音楽の音質調整ができます。
「サウンドエンハンスメント」では、イヤホンの機種別に最適なチューニングを選択可能。リストにない場合は「一般的なエンハンスメント機能」を選びます。
手持ちのイヤホンと音質調整機能のないAmazon Musicアプリを使って、音質の違いをたしかめてみたところ、モノラルからステレオに切り替えるくらい、音に広がりが出ました。
- オフ:頭の真ん中で音が鳴っている感じ
- オン:パート別に左右に分かれて聞こえてくる
ワイヤレスイヤホンでこの機能が使えないのはもったいなさすぎる……
→OSのアップデートで使えるようになりました
一応イコライザも具備。プリセットがひと通りそろっています。
その他、OnePlus 6Tならではの便利機能
ほぼ素のAndroid 9が入っているOnePlus 6Tですが、若干のカスタマイズが入っているので紹介します。
ナイトモード
有機ELディスプレイの電池消費をおさえる「ナイトモード」を具備しています。
Googleも推奨しているので、ぼくはずっとオンにしています。
データセーバー
バックグラウンドのデータ通信を一括で遮断する「データセーバー」機能がついています。
それ用の個別アプリがいらなくなります。
アンビエントディスプレイ
スマホを持ち上げるだけで、時計や通知を確認できる「アンビエントディスプレイ」機能があります。
電源ボタンを押さないとスマホが起動しないのは面倒、という方に便利でしょう。
ナビゲーションバーの非表示&ゼスチャー化
「戻る」ボタンなど、画面下のナビゲーションボタンをゼスチャーで置き換えられます。
画面全体にアプリを表示できるので、より画面を大きく使えます。
電源ボタン0.5秒押しで「アシストアプリ」起動
Google AssistantやAlexaなど、インストール済のアシストアプリを簡単に呼び出せます。
ぼくはAmazon Music Unlimitedを使っているので、
- 電源ボタンでAlexaを呼び出す
- そのときの気分で聞きたい曲を言う
- 音楽を楽しむ
という使い方をしています。めちゃくちゃ便利です。
OnePlus 6Tはこんな人におすすめ
カメラはすばらしいの一言。昼夜や被写体によらず、通常モードだけできれいな写真が撮れるのは便利です。
「スマホ史上最強のカメラ性能」と言われたPixel 2を前まで使っていたぼくがそう言うんですから、間違いありません。
またインストールされているOxygen OSがほぼ素のAndroidである点も高評価。邪魔くさいプリインはほとんどなく、むしろかゆいところに手が届く系のエンハンスメントが施されているのがすばらしい。
アシストアプリの切り替え機能も便利です。Alexaとの相性が抜群なので、Amazon Music UnlimitedなどAmazon系のサービスを使っている人は特におすすめです。
まとめ:実力が過小評価された狙い目機種
総合評価:
OnePlus 6T、実はインドやイギリスではすごく売れてるんですよね。Twitterで #OnePlust6T と検索するとその熱気がわかります。
しかしなぜか日本では見向きもされず、日本人がメインターゲットの海外通販では総じて値崩れしているという……
たぶん先代のOnePlus 6があまりにも名機だったがゆえ、その魅力が必要以上に霞んで見えているのだと思います。
つまりOnePlus 6Tの実力は市場から過小評価されています。だから過度に値崩れしているのでしょう。逆に言うとそこが狙い目なんですが。
実際に使った身としては、自信をもっておすすめできる機種でしたので、次の1台に迷っている人はぜひどうぞ。
以上「ハイレベルなスタンダード機、OnePlus 6Tのレビュー」でした。
OnePlus 6Tを安く・早く・うまく買う方法をパターン別に比較。管理人おすすめの方法も。
※2019-06-03追記:ケースと保護フィルムを買いました