提供:TaoTronics
※2020-04-11更新:進化版(第3世代)の発売に伴いレビュー内容を更新しました
完全ワイヤレスイヤホン「TaoTronics SoundLiberty 53」をレビューします。
ざっくりまとめると、
- 低音が強め。音圧と迫力あるサウンド。「ドンが強めのドンシャリ」が好みの方向け
- 本体のみで6時間、ケース込みで40時間の長時間再生
- 「MCSync」技術で途切れにくさがパワーアップ
- IPX7防水で防御力もピカイチ
という感じ。日常的に使うなら必要十分です。
これで4,000円台なので、コスパのいい完全ワイヤレスイヤホンならSoundLiberty 53を買えば正解だと思います。
SoundLiberty 53の概要
4,000円台としては十分すぎるスペック
- Bluetooth:5.0
- チップセット:Airoha AB1532
- ドライバー:6mm PEEK+PU製ハイブリッドドライバー
- コーデック:AAC、SBC
- 接続範囲:10m
- 再充電時間:2.5時間
- イヤホン再生時間:約6時間
- トータル再生時間:合計約40時間
- 防水等級:IPX7
- 重さ:5.4g@片耳
- その他:片耳対応、左右同時転送MCSync
流行りの機能や技術を「これでもか!」と盛り込んでいます。。4,000台なのに……です。
売れているから進化してきた
なお、SoundLiberty 53の初回発売は2019年4月。
その後第2世代→第3世代と進化を遂げてきました。
- 品名:TT-BH053 → SoundLiberty 53
- 防水:IPX5 → IPX7
- 付属品:イヤーピースXS追加
- 機能:コールバック機能追加
- 音質:低音強化
- サウンド:低音の質感を向上
- 接続:左右同時転送「MCSync」採用
- ケース:印字を鮮明に
これだけ進化できる理由は、売れているから。追加開発の企画が立ち上がり、そのためのお金が出せる、ということなので。
ちなみに、2020年4月11日現在、複数世代のSoundLiberty 53が売りに出されています。世代が違うと機能やスペックも違うので、購入するときはご注意ください。
SoundLiberty 53 レビュー
それではレビューしていきます。
付属品:必要十分、最低限
最低限のものが一通り揃っています。
充電のためにUSB-A対応の電源プラグが必要ですが、スマホの付属品や100均でまかないましょう。
デザイン:美しいケース、しっかりした本体
ケースは小さく細く、そして非常に軽いです。
小さな内ポケットに滑り込ませると存在感が消えそう。
フォルムがきわめて秀逸で、丸みがとても美しい。
サラッとした触感もてつだって、ずっと持っていたくなります。
本体は質感こそケースと同じですが、デザインは標準的。
しかし重さは片耳5.5g(両方で11g)ととても軽いのは特筆ポイント。
持ち歩く&身につけるものなので、軽いに越したことはありません。
軽さは正義
装着感:ピッタリ。首を振っても落ちない
イヤープラグとたれてる棒で全体を支え、しっかり耳にフィットします。
首を激しく振っても落ちなかったので、激しい運動でも使えそう。
EarPods型は今回が初めてでしたが、棒の部分は思ったほど邪魔になりませんでした
操作感:接続は良好。タッチは慣れが必要
Blutooth接続:維持力がすごい
事前にBluetoothでペアリングしておけば、ケースから出すと自動接続されます。
左右同時転送のMCSyncが使われているため、Bluetooth接続するときは左右それぞれから「Pairing」という音が聞こえます。
接続維持力はすさまじいの一言。MCSyncが入っていない第2世代であっても、世界一Bluetooth電波が飛び交う新宿駅のラッシュ時間帯でも、一切音飛びしませんでした。
2020年4月11日現在、コロナの影響で人混みでの接続維持力テストは難しいのですが、おそらく第2世代以上に途切れにくくなっているものと思います。
これまで使ってきたワイヤレスイヤホンのなかで接続力はピカイチです
タッチ操作:感度良好
タッチ操作はイヤホン側面、本体部分で行います。棒の部分は反応しません。
操作概要は以下の通りです。
タッチ感度は良好。複数回タッチは「トトッ」ではなく「トントン」とゆっくりめに操作すると意図通り動きます。
機能面は問題ないものの、しいていえば
- 音量アップ/ダウンを左右どちらかにまとめてほしかった
- タッチ操作に触感フィードバックがほしかった
の2点が個人的には惜しかったポイントです。
とはいえ、これは好み&慣れの問題。人によっては気にならないと思います。
音声アシスタント:スマホによってはAlexaも使える
なお音声アシスタントはSiriとGoogleアシスタントに対応。
ただしスマホ側にデフォルトのアシスタントを切り替える機能があれば、Alexaも呼び出せます。
「(書籍名)を読んで」と言えば、Kindle本の読み上げも可能です。
参考 Alexa対応イヤホンでKindle本の読み上げを聴く方法(バックグラウンド再生もOK
防水:IPX7。洗濯しても大丈夫
洗濯乾燥機に入れても問題なく作動
SoundLiberty 53を服のポケットに入れたまま洗濯乾燥機を回してみました。(ミスって回してしまいました……)
しかし、なんの問題もなく動き続けています。IPX7は強いです。
水滴によるタッチ誤動作には注意
ただ気をつけたいのが、水滴によりタッチ操作が作動してしまう点。
実際、「シャワーで使ってたらいきなり音量MAXになってビビる」という事例が報告されています。
防水だからといって、音楽を聴きながらジャバジャバ濡らすのは避けるべきでしょう。
このへんは、Jabra Elite Active 65tのような物理ボタン系に分があります
電池の持ち:十分。連続再生5.5時間
以下の条件で、100%→0%まで5.5時間くらいでした。
- まわりの音が聞こえないくらいの音量
- スマホで音楽再生。イヤホンまで1m以内(ポケット~耳)
- Bluetoothが混線する場所には行かず
- 再生・ストップなど操作なし(流しっぱなし)
商品説明は「6時間再生」ですが、電池の持ちは音量やBluetooth接続状態に依存するので、あくまで「最大6時間」と捉えるのがよさそうです。
とはいえ5.5時間も持てば、平日の通勤や休日の移動時間・運動時間に使うには十分でしょう。
音質:ドン7割のドンシャリ。値段にしてはきわめて優秀
イコライザのプリセットで「ダンス」を選んだときの音バランスに近く、
- トレブルで雰囲気を出す曲(椎名林檎「丸の内サディスティック」など)は多少粒度感が失われる
- バスドラとベースで攻め立てる曲(BABYMETAL全般、EDMなど)は魅力がきわ立つ
という感じ。
しかし単純に低音をボンボコ鳴らすのとは違う艶やかさがあります。第2世代までは単なる低音部ブーストに近かったのですが、第3世代になって一気に改善されました。
音の分解能は値段相応ですが、4,000円台の完全ワイヤレスイヤホンと考えるときわめて優秀ですす。
以下、音域別のインプレッションを書いていきます。
低音域:艶やかで迫力あるサウンドを面で押す
低音域はボリューミー。シャープさより丸さが目立つ一方で、一定のメリハリや艶やかさも感じます。
単にイコライザで音域全体をブーストするだけでなく、低音の種類別に、強調すべき部分を丁寧に取捨選択している印象です。
中音域:ベールの向こうで控えめに奏でる
歌声は2枚くらいベールがかかった向こう側から聞こえてくる感じで、弱め調整。
各種伴奏楽器の音は、意識して聞こうとしないと消えてしまうくらい小さく抑えられています。
ただし左右別々にステレオ的に響くので地力はしっかり。好みに応じてイコライザで調整すれば問題ないでしょう。
高音域:及第点。奥行きは乏しいが粒度は確保
高音域は、音は等しく小さめながらも粒感は確保。
美しいトレブルが売りの曲だと力不足に感じるかもしれません。が、そうでない大半の曲では特に気にならないでしょう。
こだわりがなければ楽しめる音質に落ち着いている印象です。
SoundLiberty 53はこんな人におすすめ
高くない値段で相応以上の音が鳴るので、初めて完全ワイヤレスイヤホンにおすすめです。
重低音を迫力をもって奏でるので、ドンシャリ派はもちろん、低音に身を委ねたい人にはたまらないでしょう。
IPX7等級の防水があるので、間違って洗濯しても問題ないですし、雨の日のランニングに持って出ても大丈夫。状況によらずハードに使いたい、という方もぜひどうぞ。
まとめ:重低音の迫力を魅力的な値段で
総合評価:
TaoTronics SounLiberty 53は
- 艶やかかつ迫力のある低音
- ハードなコンディションでも使える耐久性
- 軽く小さく、持ち運びが便利
が特徴の完全ワイヤレスイヤホンでした。
4,000円台でこのクオリティはすごいです。
次の完全ワイヤレスイヤホンを探している方は、ぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。
以上「TaoTronics SoundLiberty 53(第3世代)レビュー」でした。