提供:TaoTronics
TaoTronicsのベストセラーワイヤレスイヤホンTT-BH07の後継機種である、SoundElite 71をレビューします。
この値段帯でaptX HDに対応したイヤホンといえばSoundPEATSのQ12HDやQ35+ですが、SoundElite 71はこれらより連続再生時間が4時間長い点で、一歩抜きん出ています。
また先代TT-BH07からの進化ポイントを見てみると、
- 音質:ハイレゾ級コーデック「apX HD」対応、チップ最新化
- 電池:再生時間が3倍(6時間→18時間)、1.5時間で充電完了
と、順当な進化を遂げています。
実際に使ったところ「こりゃコスパ150点だ」という感想しか出ませんでした。
コスパの良いワイヤレスイヤホンを探している人だけでなく、気軽にaptX HDでハイレゾを楽しみたい人にもおすすめです。
SoundElite 71の概要
- チップ:QCC3034
- Bluetooth:5.0
- コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX HD
- 接続範囲:10m
- 充電時間:約1時間55分
- 再生時間:最大約18時間
- 防水等級:IPX6
- 重さ:14.7g
- 保証期間:12か月+18か月(製品登録後)
aptX HD対応、そして18時間の連続再生が一番の特長です。
つまり、いい音を長く聴けるということ。
SoundElite 71レビュー
ではレビューしていきます。
同梱物:充実
- SoundElite 71本体
- イヤーチップ×3
- イヤーフック×3
- Micro USBケーブル
- 日本語ユーザーガイド
- 収納ポーチ
イヤーチップだけでなく、イヤーフックも3種類付属。自分の好みのフィッティングができるよう、配慮されています。
外観・デザイン:標準的
ロゴの刻印がないシンプルなデザイン。
外側部分は溝が掘られており、同心円状に輝きます。
イヤホン本体部分はマグネット式です。
リモコン部分はよくある3ボタン式。操作方法はAmazonページをどうぞ。
充電はリモコンの裏側から。Micro-USBです。
充電中は赤く光ります。満充電で青色に。
接続:少し遅い&たまに切れるが、実用範囲内
ペアリングは3秒程度かかります。早くはないですが、実用範囲内です。
音切れは、混雑した朝の新宿で試したところ、ほんのたまに0.5秒ほど切れることがありました。
頻繁にブツブツ切れるわけではないので、気になるレベルではありません。
音質:ハイレゾ特化。aptX HDを十二分に活かす調整
この値段帯のワイヤレスイヤホンにしては珍しい、高音重視です。
具体的には音量比で「高:中:低=5:3:2」くらい。
ハイレゾ相当のaptX HD対応ということで、音の分解能を感じやすいように高音域を強調しているのでしょう。
この狙いは大当たりで、aptX HDでスマホに接続した状態でAmazon Music HDでハイレゾ(24bit/44.1kHz)の楽曲を聴いたところ、これまで感じられなかった中〜高音域の微妙な表情が見えて驚きました。
たとえばシンバルの微妙な振動、クラップ音の細かな重なりなど・・・ほんの少しの違いですが、リアルな「ザラつき」を感じるんです。
つまり、ハイレゾだからこその細やかな表現にどっぷり浸かって楽しむための調整になっています。
そのぶん曲の系統で得意・不得意がはっきり分かれます。
- 得意:スウィング、ジャズ、クラシックなど、少ない音色で奏でる系
- 苦手:ユーロビートやEDMなど、音を重ねてゴリ押すドンシャリ系
得意なタイプの曲の場合のパフォーマンスは高く、粒度感でいえば手持ちの2万円のワイヤレスイヤホンと遜色ありません。
とにかくはかどるエレクトロ・スウィング・ジャズなんかはドンピシャで、とにかくキレイに聴けます。
以下、音域別のインプレッションを書いていきます。
3,599円のイヤホンとしては150点の音だと思います
高音域
奥行きや広がりはいまいちですが、粒度は非常にきめ細やか。
粒感だけでいえば、2万円超えのJabra Elite Active 65tよりキレイです。
ここに一番力を入れた結果かもしれません。まさにハイレゾ専用機。
中音域
高音寄りの音はまだしも、本当の中音域はかなり奥に引っ込んでしまいます。
音量が小さめ以外、ことさら特徴はありません。
低音域
楽曲によって表情が違います。
多くの音を重ねるタイプの楽曲では、布団の向こう側からハンマーで叩いているイメージになり、弱いです。
一方、音数の少ない曲ではそれなりの存在感。弱めですがパンチ力があります。
バスドラムの音圧が好きな人はもの足りなさを感じそうですが、そうでない人には自然に聞こえるでしょう。
通話品質:ふつう
SouneElite 71はCVC 8.0というノイズキャンセリング機能を搭載。
ノイキャンというと期待してしまいますが、CVCはあくまで「自分が話しているとき、相手に周囲の雑音が聞こえにくくなるためのしくみ」で、自分が聞く音がよくなるわけではありません。
またマイク自体は周囲の音を拾いやすい全方向性マイクなので、通話相手には
- 自分が話していないとき:周囲の雑音が聞こえる
- 自分が話しているとき:自分の声が主に聞こえる
というふうに聞こえます。
実際LINE通話で使ってみたところ、周囲の雑音は入るものの、相手はこちらの話がちゃんと聞こえるようでした。
可もなく不可もなく、「ふつう」です。
電池の持ち:18時間持たせられそう
SouneElite 71は最大18時間の連続再生。
以下の条件で試した結果、合計17時間くらい持ちました。
- まわりの音が聞こえないくらいの音量
- スマホで音楽再生。イヤホンまで1m以内(ポケット~耳)
- Bluetoothが混線する場所には行かず
- 数日にわたり、3〜4時間ずつ再生(途中充電なし)
音量やBluetoogh接続状態で電池の持ちは変わりますが、上記条件で17時間持つのであれば、公称「最大18時間」はウソではなさそうです。
防水:雨程度なら問題なし
SouneElite 71はIPX6等級。「あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない」とされています。
実際、雨の日に傘をささずに浸かってみましたが、動作に問題ありませんでした。
強い雨の中のランニングでも全然大丈夫そうです。
保証期間:安心の長期保証
デフォルトで12か月、製品登録すると+18か月の保証がつきます。
そこまで高くない製品ですが、保証があるのは安心です。
値段:本当に3,599円でいいの?
本記事初出(2019年10月19日)現在の公式販売価格は、3,599円。
ここまでで紹介したスペックを考えると、ちょっと異常なレベルでコスパが良いです。
加えて、TaoTronicsはときどきAmazonでクーポンを配ってます。楽天ならお買い物マラソンでのポイント還元率ブーストで20%オフも可能。
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SoundElite 71はこんな人におすすめ
これに尽きます。ハイレゾは興味があるけどイヤホンまで買い換えるのはちょっと……という方は、ぜひ手にとっていただきたい。
ただしハイレゾの高音質を正しく楽しむには、いくつか注意点があります。ご注意ください。
参考 スマホとワイヤレスイヤホンで正しくハイレゾを楽しむための条件
まとめ:ハイレゾ入門機としておすすめ
総合評価:
SoundElite 71は、
- ハイレゾ特化。2万円のイヤホン並の粒度感
- 18時間の長時間連続再生。1週間はフルに使える
- それなのに、3,599円というコスパ
という特長を持つワイヤレスイヤホンでした。
4,000円未満という値段帯から、音質については全方位的に最高となりにくいのは仕方ないところ。
ただし
- 2万円のイヤホンにも負けない粒度感
- 3,599円という値段を考えると、わりといい音
なので、コストパフォーマンスは150点くらいだと感じました。
aptX HD対応ですし、ハイレゾ入門機としてもおすすめだと思います。
以上「aptX HDで4,000円未満。ハイレゾに浸れる魅惑のワイヤレスイヤホンSoundElite 71のレビュー」でした。