メインかつ唯一のスマホ回線を、楽天モバイルのMNOサービス「UN-LIMIT」に乗り換えて、1ヶ月たちました。
乗り換えた理由と結果をふりかえります。
本記事最終更新時点(2020年6月7日)の結論は、
- 楽天回線エリア内の人は、乗り換えて損はない
- 荒削りなサービスがリアルタイムに改善されるのを楽しめるならなおさら
- ただしエリア外の人は、UQモバイルのほうが良い
です。
つまり大都市圏に住んでいるアーリーアダプターにはピッタリ、ということ。
開通から1年間は無料で使えるので、該当する方は前向きに検討してはいかがでしょうか。
ふりかえりの前に:ぼくと楽天モバイルUN-LIMITの位置関係
モノの評価は、評価する人のシチュエーションに依存するものです。
なので評価のまえに、ぼくをとりまく環境を整理しておきます。
評価結果をより正確に理解いただくため、ご一読ください。
- 居住地:東京23区内。ほぼ楽天回線エリア
- スマホ:Xiaomi Mi Note 10(楽天UN-LIMIT動作保証対象外)
- 通話頻度:店の予約くらい。その他個人通話はLINE
- データ通信:Amazon Music Unlimitedの音楽ストリーミングがメイン。ときどきYouTubeやAmazonプライムビデオ
- 乗換前の回線:楽天モバイルのスーパーホーダイ(10分かけ放題、高速通信月2GB、1Mbps通信し放題)
- 楽天のランク:ダイヤモンド会員(一番上位のもの)
- 利用中の楽天サービス:楽天市場、楽天カード(無料版)、楽天デリバリーなど
楽天モバイルUN-LIMITへ乗り換えを決めた理由と経緯
もともと楽天モバイルMVNOユーザ
- 楽天経済圏に足半分ほど入っていたこと
- ダイヤモンド会員特典で安くあがること
- 特に「1Mbps通信し放題」が自分にピッタリだった
の3つの理由から、楽天モバイルの「スーパーホーダイ」を使っており、レビュー記事を複数書くくらいには気に入っていました。
参考 「楽天モバイル」記事一覧
なので、もともと楽天MNOには注目していんたんです。
一方、ダメすぎた楽天UN-LIMIT
これまで楽天モバイル「スーパーホーダイ」の満足度が高かったぶん、楽天MNOのサービス内容にはがっかりしました。
「こりゃダメだ」と思った主な理由は2点。
- 楽天回線エリアが狭すぎる
- 月2GBを使い切った後の128kbps制限はつらすぎる
特に2点目は、楽天モバイル「スーパーホーダイ」は1Mbpsだったぶん、大幅サービスレベルダウンなので受け入れられませんでした。
突然のUN-LIMITサービス改善発表
そこで突然、楽天の三木谷社長による突然の発表があり。
主な変更点は、パートナーエリアのデータ通信サービス。
- 高速通信:月2GB → 月5GBへ
- 低速通信:128kbps → 1Mbpsへ
楽天モバイル「スーパーホーダイ」が月3GBの1Mbpsだったので、純粋なパワーアップです。
電話かけ放題なのも手伝って、この時点で90%乗り換えが決定しました。
サービス仕様の詳細は公式サイトをどうぞ。
利用中のスマホでの動作報告
とはいえ、今使っているスマホ「Xiaomi Mi Note 10」は、楽天モバイルUN-LIMITの動作保証対象外。
メイン&唯一の回線を乗り換えるには、本当に通話とデータ通信が動作するか、最終確認が必要でした。
と思っていたところ……
「動作する」という人柱報告が。
スマホ側設定でどうにかなるパターンとのことで、不安が消えました。
申し込み&初期設定
というわけで、乗り換えの申込みをしました。
SIMカードの挿し込み後にやったことは2つ。
- VoLTEの有効化(電話アプリで*#*#86583#*#*にかける)
- APNの設定(参考)
これで通話、SMS、データ通信すべてできるようになりました。
楽天モバイルUN-LIMITだけで1ヶ月過ごした結果
それから1ヶ月、楽天モバイルUN-LIMITだけで過ごしてきました結果を共有します。
楽天回線エリアは超快適
データ通信が早い早い。平均50Mbpsな自宅WiFiよりも早い。
混雑しがちな昼間でも動画がサクサク。大人数とZoomしても大丈夫。
実際、仕事のテレビ会議を楽天モバイルUN-LIMITのテザリングでやってみましたが、一切遅延がありません。
家が楽天回線エリア内なら、正直、固定回線もモバイルWiFiもいらないと思います。
パートナーエリアも普通に使える
一方、地下鉄に入るとパートナーエリア(au回線)の出番。
切り替わり時に通信が切れたり、体感の通信速度は変わったりはしませんでした。シームレスです。
都心だとパートナーエリアに入るのは地下鉄など限られたシチュエーションなので、月5GBあれば十分。
仮に超えたとしても、1Mbpsで通信し放題なので、高画質の動画をストリーミング再生しない限り、実用に問題はありません。
参考 1Mbpsの実力は?楽天モバイル「スーパーホーダイ」での検証結果
楽天Linkは重大な問題あり→解消されました
ただし、楽天モバイルUN-LIMITの公式通話アプリ「楽天Link」には重大な問題があります。
それは、楽天Linkにログインした状態だと、着信のとき最初の1秒くらいしかスマホが鳴らないというもの。
最初に一瞬、音とバイブが鳴ったら、あとはずっとサイレント。これでは着信した瞬間に一生気づけません。
この発生原因はおそらく、ぼくが動作保証対象外のスマホを使っているからでしょう。
自己責任の範囲なので、致し方ありません。
※2020年5月19日追記
アプリのアップデートで問題が解消されました。
これで心置きなく楽天Linkアプリが使えます。
(未解消の人向け)楽天Link問題の回避策
鳴動短すぎ問題は、楽天Linkアプリからログアウトしておくと発生しません。
標準の電話アプリが使われ、ちゃんとずっと鳴動しますし、普通に電話を受けられます。
これを受け、回避策は2つ。
- 普段は楽天Linkアプリからログアウトしておき、かけるときだけログインして楽天Linkアプリからかける(無料通話のため)
- 着信は諦め、コールバックしかしない運用に徹する
いずれにせよ、ひと手間かける必要がある、ということです。
「普段はログアウト」のほうが安全だと思います
結論、乗り換えて正解だったか?
- 間違いではなかった
- が、動作保証対象外のスマホでの利用は万人には勧められない
が結論です。
万人に勧められる状態になるには、
- 楽天回線エリアの拡充
楽天Linkアプリの鳴動短すぎ問題の解消(≒動作保証対象スマホの拡充)
が必須。
これさえ解消すれば、これまで使ったあらゆる通信回線のなかで最強クラスになれると思います。
2021年までに楽天回線エリアを急速に拡充する計画があるそうなので、期待しています
楽天モバイルUN-LIMITはこんな人におすすめ
まとめ:あとは回線エリアだけ
総合評価:
5Gサービスの利用が延期されたり、総務省からほぼ名指しで刺されたりと、なにかと騒がしい楽天モバイル。
外野の騒ぎはさておき、実際に使い込んでいる人間からすると、リーズナブルな選択肢なんじゃなかろうかという感想です。
楽天回線エリアの中にいるぶんには、サービスとコストのバランスが圧倒的に優れています。
楽天回線エリア外でも、極端に大量のデータ通信をしない限りは、及第点です。
あとは楽天Linkアプリの着信鳴動短すぎ問題だけ改善してくれれば文句なし。これがあるので★-1。→解消したため★直しました
こういった点を含め、楽天自身も発展途上とわかっているからこそ、開通から1年は利用料無料にしているのでしょう。
ぼく個人の感覚では、多少手間があろうとも、無料でここまで使えるなら文句なしです。
この記事で書いた情報が、「楽天モバイルUN-LIMITってどうなの?」という問いの答えになることを願います。
以上、「楽天モバイルUN-LIMITだけ生活1ヶ月。乗り換え理由と結果のふりかえり」でした。