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どうしても手放したくない、惚れたイヤホンがあります。
中国の女神「洛神」の名を冠する、SIMGOT EM2です。
しかし唯一、問題がありました。有線であることです。
有線だと、2つの問題がつきまといます。
- イヤホンジャックのないスマホで聴けない
- ケーブルの取り回しが面倒すぎる
つまり音質のために便利が犠牲になることに。
そこで「有線イヤホンを無線化できるアイテムは?」と探し回ってみました。
しかし、どれも高い。1万円とか3万円とか。ポンと出せる値段ではありません。
あきらめるしかないか……
と思ったある日、某方面から「TRN BT20Sは?」とご紹介いただきました。
見てみると、6,500円。この値段なら……
というわけで、TRN BT20Sをレビューします。
結論、ただただ良いです。
惚れた音質にワイヤレスの便利さをアドオンできる快適さがこれほどまでとは。マイクがあるのでテレカンにも使えるおまけつき。
有線イヤホン派の方々にぜひ試していただきたい一品でした。
そもそも有線イヤホンを完全ワイヤレス化したくなった理由
理由はただ1つ。
有線イヤホンを使うメリット(音質)とデメリット(利便性)のバランスが気に入らなかったからです。
特に気になったのは、以下お話する2つのデメリットでした。
スマホの選択肢が縛られる
ぼくはいつも、スマホで音楽を聴いています。Amazon Music Unlimitedユーザだからです。
一方、最新のスマホはイヤホン=ワイヤレスが前提。3.5mmイヤホンジャックを搭載している機種は、だんだん減ってきています。
そんななか、音質有線で有線イヤホンを使い続けるのは、スマホの選択肢を狭めることにつながります。
スマホは1日何時間も一緒にすごす存在。イヤホンの音質だけで選択肢を絞られては、たまったもんじゃありません。
ケーブルの取り回しが面倒
有線イヤホンのケーブルは、正直いって邪魔です。
たとえば、パッと思いつくだけでも
- ジャック部分が邪魔でスマホが持ちにくくなる
- ケーブルが電車の中で誰かのカバンに引っかかる
- カバンにしまうときケーブルがたたみづらい
- 雑にたたんでしまうと、出すとき絡まってほどくのが面倒
- ケーブルをまとめるマジックテーブ部分がマフラーの毛を巻き込んで汚い
などなど……
「なんでこんなにたくさんのことを気しなきゃいけないの?」
「音質のためだけに、ここまでやる価値ってあるの?」
と考えてしまうほど、ぼくにとってデメリットが大きかったんです。
TRN BT20Sを選んだ理由
「よし、完全ワイヤレス化だ!」
と調べてみて、数あるワイヤレスイヤホン化系アイテムを比べた結果、TRN BT20Sがぼくにベストフィットだと判断しました。
理由はただ1つ。値段です。
有線イヤホンを完全ワイヤレス化するアイテムの代表格と比べると、TRN BT20Sの値段は数段階リーズナブルなんです。
- :24,100円 ※しかも2pin用アダプタは
- Fiio:7,930円
- :6,500円
もちろん、安いということは品質も値段なりなのかもしれません。
しかし、
- そもそもリケーブルに最初から1万円出すのはリスキー
- 安いもので試し、ランクアップしたくなったら買い換えるべき
というのが、無駄遣いをなるべく避けたいぼくなりの最適解。
そのため、TRN BT20Sを最初に試すべき、と判断したのです。
TRN BT20Sの概要
注目ポイント
- Bluettooh 5.0
- apt-X、AAC対応
- 連続再生8時間
- DSPノイキャンマイク
- IPX4防水
マイクを搭載することで、有線イヤホンが全方位的に使えるアイテムに進化。
コーデックや連続再生時間なども文句なしの水準です。
スペック
- チップ:QCC3020
- Bluetooth:5.0
- コーデック:SBC、apt-X、AAC
- 伝送距離:最大10m
- 周波数範囲:2.4〜2.48GHz
- 周波数レスポンス:20〜22kHz
- 連続再生/通話時間:8h
- 充電時間:1.5h
- スタンバイ時間:180h
- バッテリー容量:70mAh x 2
- 対応ピン:mmcx、0.78mm 2pin、0.75mm 2pin、SENNHEISER IE
TRN BT20S レビュー
それでは実物をレビューしていきます。
外観・デザイン:シンプルで良い
若干マットめの表面仕上げ。
前バージョンのBT20はテカテカしていたそうなので、この変更は嬉しい良いポイントです。
TRNのロゴ下の物理ボタンで操作します。
裏側には各種認証の印字があります。
底面には充電口。樹脂のカバーつき。Micro-USBです。
充電するときは、それぞれにMicro-USBジャックを挿す必要があります。
本体とイヤホン部分をつなげるケーブルは、弾力がありよく曲がります。
しかし形を自由に変えられるわけではないため、ケーブル部分の形こだわる人は注意が必要かもしれません。
そして、ピン部分はむき出し。可能ならqdcタイプのようにピンを守る保護壁があってほしかったところ。
ただ世の中にはqdcではない0.78mm 2pinも存在するのでしょう。幅広く対応するため、ピンが裸なのは仕方ありません。
機能・操作性:音量調整できないのは気になる
ボタン操作は以下。左右どちらを押しても同じです。
- 2秒長押し:電源オン、Siri等の呼び出し
- 3秒長押し:電源オフ
- 5秒長押し:再ペアリング
- 1回押し:再生/一時停止、通話開始/終了
- 2回押し:次の曲
- 3回押し:前の曲
ボタンで音量調整ができないのは気になりポイント。
ただ、もともと有線イヤホンなのでできなくて当たり前、と考えることもできます。
装着感:問題なし
ぼくは172cmの男性ですが、無理なくフィットしました。
2時間連続で音楽を聴いたり、3時間連続でWeb会議に出るなど、わりと長時間つけて過ごしても、特に耳が痛くなることななく快適です。
強いて言えばイヤーピースが窮屈に感じることがありましたが、これはイヤーピースの話であってでTRN BT20Sの問題ではありません。
接続維持力:過酷な状況だとさすがに切れる
世界トップレベルの混雑度を誇る、通勤時間帯の山手線新宿駅でテストしてみました。
電車の乗り降りで人が移動するときに一度だけ、0.1秒ほど途切れました。がすぐに復活。
問題視する人は少ない水準だと思います。
スピーカー音質:低音寄り。表現力は失われず
有線のときとTRN BT20Sのときで聴き比べてみました。
全体的に低音寄りになります。高音が数メートル遠くに再配置されるイメージ。
そのぶん音のきらめきは弱くなり、中〜高音で魅せる楽曲は少し物足りなくなります。
しかし臨場感や奥行き、粒度感など、音の表現力自体が失われているわけではありません。音量バランスの問題だけ。
そのため
- イコライザによる調整
- イヤーピースのフィットの深さ
の2点で調整すれば、有線のときの聞こえ方を十分再現可能です。
マイク音質:仕事で使える水準
仕事のWeb会議で使ってみました。まったくもって、問題ありません。
2人のコールでも、30人くらいの大きなな会議でも、クリアに聞こえていたようです。
マイクの場所が耳の後ろなので声のクリアが心配だったのですが、杞憂でした。
「DSPノイズキャンセリング」が機能した結果だと思います。
電池の持ち:1日フルに使える
きっかり8時間、フルで使えました。
音楽鑑賞用だけでなく、仕事に使うヘッドセットとしても十分な水準です。
また、Amazonのレビューに「充電していたら発熱がすごい」というものがありましたが、そんなことありませんでした。
実際に使ってみた感想
通勤中や自宅書斎での音楽鑑賞、仕事のWeb会議など、TRN BT20Sと過ごしてみた感想は
「ただただ良い」
です。
充電はちょっと面倒だけど……
形状の関係で、充電のときは左右両方のMicro-USBにつなぐ必要があり、若干面倒です。
ただし、連続再生8時間、待機180時間。充電は1〜2日に1度で良いことを考えると、実際かかる手間はそう大きくもありません。
そしてこの手間は、次のメリットに比べると微々たるものなのです。
「ケーブルの取り回しゼロ」で帳消し
ケーブルがあることに起因する手間や心配ごとがなくなるのは、本当に便利です。
- スマホが自由に持てる
- 複数機器間の接続切り替えが楽
- ケーブルの収納や絡まりを気にしなていい
充電の手間はこれで帳消し、というより、補ってあまりあります。
聴き浸れるクオリティがいつでも
最後に、
聴き浸りたい音をいつでもワイヤレスで楽しめる
のは、なににも代えがたい体験かなと。
TRN BT20Sはこんな人におすすめ
まとめ:これはいい品です
総合評価:
本当に買ってよかったと思います。
音質に惚れていたものの、有線であるがゆえ常に持ち歩くことが難しかったイヤホン「SIMGOT EM2」が、TRN BT20Sのおかげで有線という束縛から解き放たれました。
もうずっと、好きな音に聴き浸っていようと思います。
以上「TRN BT20Sレビュー | 惚れた音質に便利さアドオン。手軽に有線イヤホンを完全ワイヤレス化するリケーブルアダプタ」でした。
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