自宅デスクのノートPCからニョキニョキ生えるケーブルが目障りだと常々思っていましたので、
を購入しました。やりたかったのは、ノートPCにささっている
- 電源(USB-C)
- 4K60Hz画面出力(USB-C)
- 2K(1080p)60Hz画面出力(HDMI)
の3本を、Thunderbolt3対応のUSB-Cポート1本に集約すること。
以前、Ankerっぽい「○ in 1」を買ってみたものの、4Kが30Hzになるなど力不足でダメだったのですが、Cable Matters USB-C MSTハブだときれいに解決されました。
実際どうなったかというと…
これが
こうなりました。
デスクの配線、特に目に見えるところがスッキリしてとても満足です。
以下、Cable Matters MSTハブを詳細レビューしていきます。
なぜCable Matters MSTハブなのか
そもそもCable Matters MSTハブを選んだ理由は、
- いわゆる「○ in 1」は力不足だった
- 性能バランス自分の用途にぴったりだった
- 画面出力性能が高く、長く使えそう
の3つです。
いわゆる「○ in 1」は力不足だった
画面出力ができるUSB-Cハブといえば、通常こちらのようなもののをイメージすると思います。
が、これ系のハブ、4Kディスプレイに出力させると、
- 1画面なら4K60Hzが出せるが、2画面同時だと30Hz止まり
- 場合によっては4Kもいかず2K(1080p)×2画面に落ちる
と、画面数が増えると出力性能にムラが出るのです。
その意味で、力不足でした。
性能バランスが自分の用途にぴったりだった
Cable Matters MSTハブは、
- 8K60Hz×1台の出力が可能
- 4K60Hzなら3台の同時出力に対応
- USB PD 100W充電対応
と、画面出力と給電に特化した性能を持っています。
そのかわり、USB-AポートやLANポート、SDカードや3.5mmイヤホンジャックはありません。
でも、ぼくがやりたかったのは画面出力と給電だけ。
理由は、どうしても有線が必要なのはその2つだけだから。
ほかはワイヤレス化やクラウド化しており、有線に戻る気はありません。
その意味で、Cable Matters MSTハブは、自分にぴったりの性能バランスだったのです。
画面出力性能が高く、長く使えそう
現時点でぼくのデスクには、4Kと2K、合計2枚のディスプレイがあります。
が、ずっとこの構成のままかと言われるときっとNoで、将来たとえば
- ディスプレイの枚数や解像度が増える
- PC側の性能が上がっていく
など、構成が変わる可能性があります。
しかし「デスクまわりや配線をスッキリ保ちたい」という要求は今後も変わらないでしょう。
そう考えると、なるべく画面出力性能が高いものを買っておくほうがいいかもな、と。
高性能なぶん値段もそれなりですが、ずっと使うならいいかなと
Cable Matters MSTハブの概要
注目ポイント
- 最大8K60Hz×1台まで対応
- 4K60Hz×3台の同時出力可能
- USB PD 100W充電対応
くり返しになりますが、画面出力と給電に特化しています。
そして、これからも有線が必要であり続けるのは、この2つだけ。
スペック
- 大きさ:60x105x15 mm
- ホスト端子:USB-C
- Video 1:DisplayPort
- Video 2:DisplayPort
- Video 3:HDMI
- LED:ブルー
- 電源ポート:USB-C PD(オプション)
- 対応OS:Windows、Linux、Chrome OS(Macに非対応)
- その他:マグネットでデスクへ貼付可能
Cable Matters MSTハブのレビュー
それでは実機レビューです。
外観・デザイン:シンプル
全体的にサラサラしています。
ロゴの左部分には青色LEDが埋め込まれており、正常作動中に点灯、エラー時は点滅します。
裏側には各種認証の証。
には書いてないのですが、本アイテムには通し番号「201365」が振られているようです。オモテ側にはDisplayPortが2つとHDMIが1つ。
合計3つのディスプレイに同時出力可能です。
反対側には、
- PC接続用のUSB-Cケーブル(真ん中、取り外し不可)
- リセットボタン(左側)
- 充電用のUSB-Cポート(右側)
が備え付けられています。
PCへの接続は、USB-Cで行います。
Thunderbolt3対応。
大きさ・取り回し:良き
Cable Matters MSTハブは、電源タップのように、マグネットでデスクにくっつけて使うもの。
なので、大きさや重さは気になりません。
なお厚さが1.5cmと薄いため、デスク横に貼るといい感じに存在感が消えてくれます。
「Cable Matters(ケーブルの取り回しは大事なんだぜ)」というフィロソフィーに基づき、必要なところはきっちりこだわり、不要なところはざっくり削っているようです。
動作の安定性:問題なし
テストのため、自宅にあるありったけの画面と接続してみました。
- グラボ:Intel UHD Graphics 620
- 接続:Thunderbolt3(USB-C)
- モニター:
- 27インチ/4K60Hz
- 15.6インチ/2K(1080p)60Hz
- 28インチ/2K(1080p)60Hz
結果、一切の問題なく動いています。
ただし……
ノートPCのグラフィックボードの限界で、3画面止まりでした。
グラフィックボードがもっと強かったら、本体とあわせて4画面いけたかもしれません。
音:噂のコイル鳴きはせず
Amazonレビューに「PD充電しながらだとコイル鳴きがする」というものがありました。
しかし実際使っていると、
- エアコンの音
- キーボードの打鍵音
- サーキュレーターの音
などの環境音にかき消され、全く気になりません。というより耳を近づけても音は聞こえません。(ぼくは耳は良い方)
おそらくレビュアーの方の環境依存なのでしょう。
発熱:ほんのり熱いが問題なし
使っていると、ぬるま湯程度には熱を持ちます。
理由は、USB-CからHDMIへの変換。処理特性の関係で熱を持ってしまうのです。これは仕様なので致し方なし。
「発熱すると画面出力に影響しない?」と思うかもしれませんが、Cable Matters MSTハブはそこらへんもよく考えられています。
マグネットで金属にくっつけて使うことで自然と放熱性が高まる作りになっているのです。
実際、室温30℃ほどの部屋で8時間ほど連続稼働させてもビクともしませんでした。
熱のことは気にしなくて大丈夫そうです。
耐久力:未検証
買って数日のため、耐久性は検証できていません。
もともと長く使うつもりで買ったので、壊れたりメンテが必要になったら、ここに追記していこうと思います。
※2021年4月12日追記:
購入から8ヶ月、PD充電ポートが不具合を起こしました。
具体的な症状は、こちらの記事にまとめています。
保証:1年間
なお、Cable Matters MSTハブには購入後1年間の保証がつきます。
仮に初期不良品に当たってしまったり、通常の使い方の範疇で壊れてしまっても、新品との交換ができるので安心です。
実際の新品交換時の記録はこちら▼
Cable Matters製品を保証対応で新品交換してもらうまでの手順メモ
実際に使ってみた感想
仕事用ノートPCのUSB-Cポート(Thunderbolt3、PD給電対応)に挿して使ってみたんですが……
まったく、なにも問題なく、淡々と動き続けてくれました。
これ実はめちゃくちゃ褒めています。なぜなら、仕事で使う道具で一番大事なのが信頼性だから。
仕事のときは仕事に集中すべき。道具が仕事中に使えることは当たり前。仕事中に道具のメンテに気を取られるのは時間の無駄。
なので、「なにも考えずに使える」「ただそこで淡々とワークし続ける」というのが、きわめて重要で価値を持つんですね。
「信頼性」の観点から、Cable Matters MSTハブは完璧でした。
Cable Matters MSTハブはこんな人におすすめ
まとめ:とても満足です
総合評価:
ずっとやりたかったことが実現できて、めちゃくちゃ気分が良いです。
本当はUSB-C接続で給電もデイジーチェーンもできるディスプレイを買おうか迷っていました。
とはいえ、それ系のディスプレイはまだまだ値段が高い。なので一旦5,999円で買えるCable Matters MSTハブを選んだ、というのが正直なところです。
しかし実際買ってみると、実にいい買い物をしたなあと。
今後も末永く使っていこうと思います。
以上「理想的。USB-C一本でトリプル4K60Hz出力や100W充電までできる「Cable Matters USB-C MSTハブ」レビュー」でした。
なおCable Matters USB-C MSTハブに行き着くまで、以下の記事をおおいに参考にさせていただきました。
これらを読めば「USB-Cで画面出力するってどういうこと?規格ごとに制約はあるの?構成は?」という疑問がだいたい解消すると思いますので、事前に読んでおくことをおすすめします。
参考 【2020年5月更新】USB-Cドックの選び方,オススメ15選【随時更新】 – Shujima Blog
参考 Alt Modeとは?—USB-Cが映像出力やThunderbolt 3になる仕組みのお勉強|8vivid
参考 ノートPCのDPまたはUSB-C出力でトリプルディスプレイにする2つの方法(MSTハブとデイジーチェーン接続) | blog onk
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