Shokz OpenCommとAeropexの比較。実際に使ってわかった違いを解説

AfterShokz OpenCommとAeropexの比較

Shokz社の骨伝導イヤホンOpenCommとAeropexを両方使ってみました。

OpenCommはAeropexをベースに作られていますが、それぞれ

  • OpenCommは通話向け
  • Aeropexはスポーツ向け

というコントラストがあります。

実際に両方を使った経験にもとづき、OpenCommとAeropexを比較してみます。

それぞれのレビュー記事はこちら。

Shokz Aeropexレビュー | ダブル受賞の骨伝導ワイヤレスヘッドホンの実力を徹底検証
2019年グッドデザイン賞とVGPアワード2020金賞を受賞している骨伝導イヤホン「Shokz Aeropex」。その実力は本物なのか、本当におすすめできるのか、批判的にレビューします。
Shokz OpenCommレビュー | 通話特化型の業務用骨伝導ヘッドセット。テレワーク者なら買って損なし
Shokz OpenCommは、業務通話特化型の次世代骨伝導ヘッドホン(骨伝導イヤホン)。長時間のWeb会議でつけっぱなしでも痛くならない、電池も16時間持つなど、ビジネスユースでも十分な品質でした。
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前提:スペック上の違い

OpenCommAeropex
マイクノイズキャンセリング
・ブームマイク
ノイズキャンセリング
・マイク
オーディオPremiumPitch™ 2.0+
Stereo Sound
PremiumPitch™ 2.0+
Stereo Sound
Bluetooth5.05.0
ワイヤレス距離10m10m
バッテリー170mAh145mAh
使用時間最大16時間最大8時間
待機時間最大14日間
(336時間)
最大10日間
(240時間)
充電時間約1時間約2時間
クイックチャージ5分の急速充電で
最大2時間使用
なし
重量33g26g
防塵防水性能IP55IP67
NFCペアリング対応なし
マルチポイント
ペアリング
(公式見解は)
非対応
対応
カラバリグレーブラック、グレー、
ブルー、レッド

本記事では、

  • スペック上の違いの実際
  • スペックにない違い

にフォーカスして比較していきます。

OpenCommとAeropexの比較

Shokz OpenCommとShokz Aeropex 外箱

デザインの比較

デザイン上の一番大きな違いは、マルチボタンの場所カラーリングブームマイクの有無です。

マルチボタンの場所

Shokz OpenCommとShokz Aeropex 本体ボタンは位置が逆

Aeropexは左側。音量+/-ボタンと反対側に位置しており、音量は右手、再生/一時停止や通話開始/終了は左手、という操作方法になります。

一方、OpenCommは右側。音量+/-ボタンと同じ側で、あらゆるボタン操作が右手で完結します。(左側はブームマイクで埋まっています)

どちらが良いかは好みの問題であり、慣れの範囲でなんとかなるので、クリティカルな違いにはならないでしょう。

カラーリング

Shokz OpenCommとShokz Aeropex 音量ボタンや充電端子は両方左側

Aeropexは単色の濃淡。統一感のあるカラーリングで、悪目立ちしません。

一方、OpenCommはグレーにオレンジの差し色というコントラストあるデザイン。個人的には好きですが、好みは分かれると思います。

どちらかというと、Aeropexのほうが万人受けはよさそうです。

ブームマイクの有無

Shokz OpenCommとAeropex マイク構成の比較

Aeropexは右耳側にマイクが埋め込まれています。

一方、OpenCommは左耳側からニョキッとマイクが伸びています。

通話してますよ感が強いため、OpenCommは使うシーンを選びそうです。

汎用的に使えそう、という意味で、Aeropexのほうが有利だと思います。

ペアリングの比較

Aeropexは通常のBluetoothペアリングのみ対応であるものの、マルチポイントペアリングにより2台のデバイスに同時接続可能。

複数のデバイスと同時接続することで、音楽にしろ通話にしろ、デバイスを問わずシームレスに使うことができます。

一方、OpenCommはNFCペアリングが可能ではあるものの、マルチポイントペアリングには(公式には)非対応。

初回セットアップは簡単だが、複数のデバイスをまたがって使うときは手間がかかる、というものです。

そもそもBluetoothのペアリング自体はほぼ手間ではないことを考えると、マルチポイントペリングが可能なAeropexのほうが勝っているといえます。

メーカーへ確認を取りました。以下状況のようです。

  • OpenComm自体には、マルチポイントペアリング機能を搭載している
  • しかしデバイスの相性により正しく機能しないケースがある
  • したがって、公式では非対応、という扱いにさせていただいている

つまり、「できるけど動作保証はしない」ということでした。

装着感の比較

Aeropexは締めつけが強め。スポーツ向けなので、激しく動いてもずれたり落ちたりしないよう調整されているのでしょう。

結果として、1日8時間ほどつけ続けていると、頭が締め付けられる感覚が残ります。

一方、OpenCommは締めつけが弱め。通話向けなので、激しく動くケースは想定していないのでしょう。

結果として、1日8時間使っても全然痛くなりません。

装着感でいうと、長時間使っても快適なOpenCommのほうが勝っています

バッテリーの比較

Aeropexはフル充電に2時間、連続利用は8時間。

仕事にも使える水準ですが、充電を忘れると使えない時間が出てきてしまうのがネックです。

スポーツ時に必ずしも音楽は必須ではないことから、このような調整になっているのでしょう。

一方、OpenCommは5分で2時間使え、かつフル充電で16時間連続で使えます。

仕事用となると、使いたいときに使えること、1日ずっと使い続けられることの2点は必須条件なので、そこをカバーしてきた形です。

充電速度と電池の持ち、両方の観点でOpenCommの圧勝です。

音質の比較

Aeropexはフラット。低音が弱くなりがちな骨伝導イヤホンということもあり、独特の音表現で低音の存在感を出しています。

また、マイクはあくまで1つの要素。基礎性能確保のためノイズキャンセリング機能は搭載しているものの、特に調整をせず素のまま使われている印象です。

一方、OpenCommは、スピーカー音質はボーカル(人声)重視、マイクも人の声を強めに拾うよう調整されています。

基礎能力はAeropexと変わらないものの、より「人の声が主役」という考え方が感じられます。

双方、音楽にしろ通話にしろ、骨伝導ではないイヤホンと比較できるほどに高い水準にあり、かつ音質は人によって好みが異なるので、優劣はつけ難いです。

しかし、強引に優劣をつけるなら、OpenCommのほうが個人的には好みです。

防水防塵の比較

AeropexはIP67等級。粉塵は内部に潜入せず、かつ30分の水没に耐えられます。

汗に負けないのはもちろん、雨の中のランニングやシャワーを浴びてもびくともしません。

一方、OpenCommはIP55等級。悪影響が生ずる程度の粉塵は内部に侵入せず、水の噴射を受けても有害な影響がないレベルです。

ちょっといい方が微妙ですが、要するに生活防水レベル。水没に耐えられる保証がありません。

防水防塵性能でいうと、文句無しでAeropexの勝利です。

重さの比較

Aeropexは実測で26g。卵の半分くらいの重さで、小指の先で軽々と持ち上げられます。

一方、OpenCommは実測で34g。ブームマイク追加やバッテリー容量アップの影響で、Aeropexより8gほど重くなっています。

ただ実際につけてみると、重心の関係か、OpenCommのほうが軽く感じます。

そのため、スペックではAeropexの勝ちですが、負担の実感度でいうとOpenCommのほうが上です。

まとめ:おすすめの選び方は……

双方、立ち位置がハッキリしているため、用途によっておすすめが変わります。

ざっくりした選び方は、

  • Web会議などの通話メインなら、OpenComm
  • 通話やスポーツ時BGMを含め汎用的に使うなら、Aeropex

でしょう。

安全な選択肢はどちら?という意味ではAeropexが無難です。

理由は、OpenCommについているブームマイク(インカムのようなもの)。

電車内など、外で音楽を聴くシーンではブームマイクは正直浮きますし、耳側に折りたたんで収納するにしても、マイク部分が耳にあたるので不自然な感覚が拭えません。

通話品質にこだわりたい方以外は、Aeropexを選びましょう。

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ただし、ぼくは仕事のWeb会議メインで使っているので、OpenCommのほうが好きです

以上「Shokz OpenCommとAeropexの比較。実際に使ってわかった違いを解説」でした。

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