提供:GameSir
GameSir社様のご厚意で、同社から2021年1月に発売された「GameSir X2」をレビューさせていただけることとなりました。
GameSir X2は、Androidスマホ向けのゲームコントローラ。スマホ本体を挟み込むタイプのゲームパッドです。
特長は、ゲーミングデバイス専業メーカーならではの行き届いた配慮。
具体的には、
- 有線(直接)接続で遅延なし
- 電源不要で使える
- 300万回の押下に耐えるボタン類
- スマホの排熱を邪魔しない設計
- スマホを充電しながら使える
- 持ち歩き用のキャリーケースも付属
と、スマホでゲームするとき気になるポイントがきちんと考慮されています。
ただ、そのぶん値段は約7,000円と少し高め。
コントローラ対応のスマホゲームを本格的にやり込む人ならそれなりに価値を感じやすい、と思う一方、ライトなゲーマーにはオーバースペックな気がします。
そのため、
- そもそもRazerシリーズ等ゲーミング系Androidスマホを持っている
- PUBGや荒野行動のランク戦常連者である
- マイクラでPVPやRTAに勤しむガチ勢だ
といった人であれば、購入を検討してもよさそうです。
GameSir X2の概要
注目ポイント
- MicrosoftのxCloud、Googleのstadia、Vortexなどの複数の人気のあるクラウドゲームプラットフォームをサポート
- コントローラーと互換性のあるAndroidゲームをサポート
- 独自の特許:可動タイプcプラグ、最大51°の調整可能範囲
- 柔らかいラバーグリップと心地よいハンドヘルド感
- 最大長173mmのAndroidスマホをサポート
- 2mAhの超低消費電力
- ワンクリックでスクリーンショットを取得
- 入力遅延がほとんどないため、有利に対戦を進められます
- キャリーケースが付属
仕様・スペック
- Model: GameSir X2 Type-C 2021
- UPC: 754909920937
- In the Box: GameSir X2 / User Manual / Stickers / Thank you letter
- Working Platform: Android, Cloud Gaming
- Connection: Wired Type-CWorking
- Protocol: HID-Gamepad
- Battery: No
- Material: PC+ABS
- Charging Port: Type-C USB
- Charging Protocol: PD
- Package Form: Gift box / Inner: Blister / Hook: Has
対応ゲーム
GameSir公式サイトに対応ゲーム一覧が掲載されています。
参考 Supported Games List – GameSir Official Store
GameSir X2レビュー
それでは実機レビューです。
付属品:キャリーケースつき
- GameSir X2本体
- キャリーケース
- スティックの先端樹脂(交換用)
- 取扱説明書類やシール類
右上、かなりがっしりしたキャリーケースが印象的です。
キャリーケースに本体を入れてみました。
キャリーケースは固く、外からの衝撃で本体が壊れることはなさそうです。
内ポケットにモバイルバッテリーや充電用のUSBケーブルを入れておくと、出先でのゲーミングが捗りそうです。
外観・デザイン:珍しく白
これまでいくつかGameSir社のコントローラをレビューさせていただいていますが、X2は珍しく白色です。
左スティックは赤。
スマホとの接続はUSB-Cです。Micro-USBはもちろん、iPhoneのLightningは非対応。
最新のAndroidスマホはだいたいUSB-Cなので、問題ないでしょう。
なおこのUSB-C口、上下に傾けることができます。
スマホを装着するとき、角度がつけられるのは結構便利。
右スティックは青。
ボタンの並びはニンテンドースイッチ型です。
手前の左側にUSB-C口があり、ここを通じてスマホへ充電が可能です。
向こう側にはLRボタン。ちゃんと2段あります。
L2/R2ボタン、ちゃんとトリガの形になっています。
裏側のデザインは白黒のツートンカラー。
中央部分にGameSirのロゴが刻印されています。
そして黒い部分はラバーグリップになっています。滑りにくいのは良いこと。
以上、デザインは全体的にさっぱり指定ながらも、プレイ時に気になるポイントへの配慮がされています。
重さ・大きさ:軽い
重さは実測で166g。
6インチ級スマホがだいたい200gくらいだと考えると、気になる重さではありません。
5インチ級のスマホ(Pixel 4a)を装着したらこんな感じ。
スマホが3まわりくらい大きくなるイメージです。
機能:スクショボタンつきだが……
十字ボタンの隣にスクリーンショットボタンがあり、ワンタッチでスクショが保存できます。これは便利。
ただ、スクショを撮ったあと、画面左下のプレビューを消さないと、コントローラの操作ができません。ここはちょっと不便。
そして、マクロ機能や連打機能など、プロコン等のような便利機能はついていません。
あくまでニンテンドースイッチ的にスマホゲームを操作するためのコントローラである、と考えるほうがよさそうです。
便利機能が少ないだけで、本格的にゲームを操作するぶんには問題ありません
操作性:スイッチ本体と同じ
ニンテンドースイッチと同じ配列。慣れている人なら違和感なく操作できるでしょう。
スマホ本体を直接操作するより、ゲームの操作性は上がりそうです。
ただプロコン等に慣れている場合は別です。押しボタンとスティックが上下垂直に並んでいるのが気になると思います。
たとえば右手。ABXYボタンを押すとき親指の根本にスティックがあたりやすいので、 誤操作の原因になりそう。
ここはも少し工夫してあったら嬉しかったなとも思いました。
反応速度:有線接続のそれ
使っている中で遅延は感じませんでした。
有線(というか直接)接続なので、遅延は発生しようがないので、当たり前といえば当たり前です。
音:カチカチ鳴る
スティック以外の押しボタンは、全部音がなります。
- 十字キーやABXYはポコポコ
- LRボタンはカチカチ
特にLRボタンのカチカチ音は結構大きいです。
ゲームに集中していれば気にならないと思いますが、まわりの人には気を遣うほうがいいかもしれません。
充電・給電:スマホ充電可能
GameSir X2そのものは電池なしで動きます。スマホから給電されるためです。
ではスマホへの給電(充電)はどうかというと、本体左下のUSB-C口からスマホへパススルー給電できるようになっています。
ゲームは電池を食いがちなので、充電しながらプレイできるようになっているのは嬉しい配慮です。
熱:排熱効率は損なわれない
スマホをとりつけると、
- SoCが集中する上部は空洞ができる
- USB-C端子がある下側は若干浮く
ように設計されています。
つまり、スマホ自体の排熱のしくみは邪魔されません。
送風などの冷却機構はないものの、無電源で動くことを考えると十分な配慮かなと。
耐久性:ボタンは強いが要注意
ボタン類は300万回の押下試験を通過しており、耐久性は十分。
一方、本体の耐久性は少し心配です。プラスチック製で細長いため、構造的に外からの力に弱いのです。
もちろん、指の力だけでは曲がらないくらいの硬さはあります。通常プレイの範囲内で折れることはないでしょう。
ただ持ち歩きを考えると、たとえば
- キャリーケースに入れずカバンに放り込む
- なにかの拍子でカバンに全体重がかかる
- 本体がメリっと折れる……
という壊れ方がパッと頭に浮かんできます。
持ち歩くときは付属のキャリーケースに入れたほうがよさそうです。
ボタンやスティック類を守るためにもキャリーケースは必須だと思います
保証:あるにはあるが……
付属の説明書には、3ヶ月の交換、12ヶ月の故障保証があると(中国語で)記載されています。
もしかしたら、保証関連のやりとりのどこかで、香港のGameSir本社との連絡が必要かもしれません。
とはいえ、Amazonなどで買った場合は、正規代理店であれば代理店側が日本語対応してくれるはずです。
実際に使ってみた感想
息子くんと一緒にマインクラフトで遊ぶのに使ってみました。
指でプレイするより見通しが良い
マインクラフトは、スマホ画面に表示されるボタンを使ってキャラを移動したりジャンプしたりします。
そのため、どうしてもプレイ中はスマホの画面上に両手の親指を置かなければなりません。
しかしこれがかなり窮屈なんです。画面の端っこが指で隠れるので、ゲーム内の視界が狭まってしまうのです。
が、GameSir X2なら画面全域が可視スペースになります。指が視界を邪魔しないので、より広々と見通しよくプレイできます。
タブレット+コントローラのほうが楽
ただし、GameSir X2でプレイするより、タブレットにコントローラをペアリングしてプレイするほうが快適ではあります。
ハンドヘルド型と据え置き型の根本的な違いでしょうか。やはり据え置き型のほうが目線も姿勢も楽なんですよね。
やり方は以下の記事を参考にどうぞ。
参考 Amazon Fire HD 10とゲームパッド(コントローラ)でマイクラをプレイする方法
準備と片付けのハンディさは魅力
ただタブレット+コントローラの場合、準備に
- タブレットを持ち出す
- コントローラの電源を入れる
- タブレットとペアリングする
- タブレットでマイクラを起動する
と4ステップ必要です。
一方、GameSir X2は
- GamsSir X2を持ち出す
- GamsSir X2にスマホを挿す
- スマホでマイクラを起動する
の3ステップでOK。
特に一番時間がかかる&面倒なペアリングの工程がないので、感覚としては半分の手間で済んでる感じです。
くわえて、片付けの手間も同じく半分なので、ハンディさでいえばGameSir X2の圧勝です。
結局ここ最近は、スマホ+GameSir X2ばかり使っています
充電不要は地味に重要
GameSir X2はスマホからの給電で動くので充電不要。
これが地味に良いんです。
- ゲームしたいのにコントローラの充電待ち
- ゲーム中にコントローラが電池切れ
のような悲劇が起こらないためです。
ただスマホにつなぐだけで使える。この手軽さは、GameSir X2ならではだと思います。
GameSir X2はこんな人におすすめ
まとめ:ガチのAndroidゲーマー向け
総合評価:
Androidなゲーミングスマホでゲームをやり込むなら良い選択肢になると思います。
一方、Androidユーザでもライトゲーマーであったり、そもそもiPhoneを使っている人にはおすすめできません。
その意味で、GameSir X2は買う人によって評価がバツっと分かれそうです。
なお、ぼく自身はライトゲーマー寄りなので、GameSir X2はnot for meです。しかし使い勝手の点では高く評価できると考え、★4つとしました。
Androidのゲーミングスマホで、コンロローラ対応のゲームに本気で取り組んでいる方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
以上「GameSir X2レビュー | Androidゲーマー向けコントローラ。専業メーカーならではの配慮が光る」でした。
これって、ゲーム側は、コントローラーが接続されたと認識されるんですか?
私がやってるゲームは、コントローラー鯖と指鯖で別れてしまって、コントローラー鯖は過疎ってて人がいないので、この商品を使っても指鯖のほうでプレイできるなら購入したいんですが(汗)
こーじさん
はい、少なくともAndroidのMinecraftだとコントローラと認識されました。
L2とかR2とか、コントローラのボタンが画面表示されています。
AndroidのOSレベルでデバイス種別を認識しているように見えます。
指とコントローラで操作性がまったく違うことから、公平性確保のためサーバ自体を分けているオンライン対戦系ゲームがある、という話は聞いたことがあります。
しかしそれで過疎ってしまうのはちょっと悲しいですね。