提供:Baseus
Baseus様のご厚意で、2021年7月発売のQC(Qualcomm Quick Charge)5.0対応の1C100W充電器「Baseus CCGAN100CS(GaN2 Fast Charger)」をご提供いただきました。
QC5は、2020年7月に発表された充電規格。
その特長は「全部入り」である点です。
- 旧版QCやPDとの互換性あり(AndroidもiPhoneも急速充電もOK)
- 従来より高出力・低発熱(100W以上も対応)
そんなQC5.0を搭載した充電器は、ぼくが調べる限り「Baseus CCGAN100CS」が初。心躍りますね!
さっそく紹介していきましょう。
そもそもQC5.0って?特長をざっくり復習
(管理人による一部抜粋)
最新のQuick Charge 5.0は、4500mAhのバッテリーを充電切れの状態から5分間で50%、15分間で100%充電できる。
Quick Charge 4から5への改善ポイントとして、充電中のデバイスの温度を10度下げているほか、充電効率を70%効率化、充電速度を4倍に高速化している。
Quick Charge 4以前の急速充電規格やUSB PDとの互換性を持ち
出典:4500mAhを15分間でフル充電——米クアルコムがQC 5の特長紹介 – ケータイ Watch
要するに、全部できますよ、と。
スペック以外のわかりやすい違いでいうと、パッケージ上の記載が
- これまでの急速充電器:「QC/PD対応」と併記
- QC5.0対応の充電器:「QC5対応」のみ記載
と変わります。
QC5.0でPDもカバーされるので、わざわざ「PD対応」と書かなくても大丈夫、ということですね。
Baseus CCGAN100CSに注目した理由
3つあり、
- 実務上、1C100Wが必要だった
- 単一ポートの小さめサイズがほしかった
- 新しいものを使ってみたい
です。
実務上、1C100Wがほしかった
こちら、ぼくのデスクの給電まわりです。
ご覧のとおり、計算上、入力Wが出力Wを下回っています。
これで保てている理由は、
- Webカメラを特定タイミングでしかオンにしない
- キーボードは普段は有線だが気分で無線に切り替えている
という、ある意味で綱渡りな運用をしているからです。
しかしこれでは不健全なので……
こうして、十分な給電力を確保したかったんです。
単一ポートの小さめサイズがほしかった
かたや、こちらぼくのデスクの電源タップまわり。
利用デバイスの数に対し省スペース化を目指しているのですが、その代償として大きな充電器を挿せない状態になっています。
ので、新しく挿す充電器は小型であることが必須。そのため100Wレベルでは単一ポートのものでなければなりませんでした。
その意味で、「Baseus CCGAN100」はうってつけだったわけです。
新しいものを使ってみたい
最後に背中を押したのは、
QC5.0という新しい規格を搭載した初モノを試したい
という好奇心です。
- 後方互換性は本当に保たれているのかな?
- ちゃんと100Wクラスで充電されるのかな?
- 発熱とか音(コイル鳴き)とかはどうなのかな?
あたりを検証してみたくなりました。
Baseus CCGAN100の概要
注目ポイント
- Quich Charge 5.0対応
- 高出力100W
- サイズ小さめ
仕様・スペック
- 製品名:GaN2 Fast Charger
- 型式:CCGAN100CS
- 素材:PC
- 入力:100-240V〜、50/60Hz、2.5A Max
- 出力:5V/12V・3A、9V/15V/20V・5A(Max 100W)
- ポート:USB-C x 1
- サイズ:67 x 30 x 55 mm
- 重さ:約178g
- 付属:USB-Cコード(1.5m、20V・5A 100W)
Baseus CCGAN100CSレビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:アピールポイントはしっかり
全体的にマットな黒。Baseusのロゴと100Wの白抜き文字が特徴的です。
本製品の最大の特長、QC5.0対応。
大きめにロゴ印字されており、アピールポイントであることがわかります。
コンセントは折りたたみ式。各種規格の印字は裏側にまとまっています。PSEマークも確認できました。
付属のUSB-Cケーブル(1.5m)にもBaseusのロゴが刻印されています。
もちろん100W(5A)まで対応。
重さ・大きさ:出力のわりにコンパクト
指先でつまめる程度のサイズ感。
重さも175g程度と持ち歩きには気にならない程度です。
参考に、CIOの3C1A 100Wチャージャーと並べてみました。
同じ条件ではないので純粋な比較にはなりませんが、
- 100W複数出力が好みなら、CIO
- 100W単一出力で十分なら、Baseus
を選べば良いでしょう。
規格と給電:PDデバイス問題なし
本当にPDと互換性があるのか、を検証します。
PDはUSB-C給電でもっとも幅広く使われている給電規格なので、仮にPDとの互換性に問題があると、そもそもQC5.0使えないじゃん、となりかねないためです。
そこで、以下2つのケースで検証しました。
- PD対応のUSB-Cハブ(Baseusのこちら)経由でPD対応ノートPCへ給電
- PD対応のスマホ(Google Pixel 4a)への充電
結果、両方OKでした。規格通りの出力で給電されました。
手持ちのデバイスで使えるのは安心です。
厳密に言うと「PD以外の規格に対応してはいけない」というPDの標準からは外れますが、給電自体の仕様は互換性があるようです
音と発熱:異常なし
1週間ほど、仕事用ノートPCへの給電でコンセントに挿しっぱなしで使ってみました。
気になる発熱やコイル鳴き等の音はありません。デスク下で淡々と、なにも問題を起こすことなく給電し続けてくれています。
耐久性:未検証
未検証です。
少なくとも1週間は壊れませんでした。
保証:1年
Baseus CCGAN100には、1年のメーカー保証がつきます。
長く使うものなので、1年保証がついていると安心です。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- 十分な後方互換性。手持ちのデバイスに使える
- 将来買うかもしれないQC5.0デバイスにも対応可能
- 小さめサイズでデスク下に収まりやすい
- PCも充電可能な100W高出力
新しい規格ながら、既存の手持ちデバイスにも使える点に安心感があります。
悪かったところ(とその対策)
- そもそもQC5.0対応デバイスが多くない
製品そのものの問題ではないのですが、現時点でQC5.0対応デバイスが少なく、「QC5.0だからこそ」を活かしきれません。
確認できた範囲では、QC5.0に対応すると言われているのは、以下2つの条件を満たしたもののみ。スマホで言えばXiaomiのハイエンドスマホくらい。正直、狭き門です。
- Snapdragon 865以降を搭載している
- VOOCやWARP Charge等、独自規格を搭載していない
対策は、ありません。新しい規格なので、こればかりはしょうがない。
規格の乱立が激しい急速充電界隈で、QC5.0が主流になってくれること(≒SnapDragonのハイエンドラインがスマートデバイス界を席巻してくれること)を祈るばかりです。
Baseus CCGAN100CSはこんな人におすすめ
まとめ:新しいもの好きな人はどうぞ
総合評価:
あえて今QC5.0対応充電器を買う理由があるのか?と言われると、答えはNoです。
本記事の初出時点(2021年8月1日)では、あくまで新しい規格を試してみたい人向けの製品、と評さざるを得ないでしょう。
ただ、手持ちのPD/QC4以下対応デバイスと互換性があり、100W充電できるのは事実。
そのため、今後のQC5.0の広がりへの期待を込めて、★4としました。
後方互換性が気になりつつ、QC5.0対応デバイスを持っているor買う予定がある方は、チェックしてみる価値はあると思います。
ぜひ一度、見てみてはいかがでしょうか。
以上「Baseus CCGAN100CSレビュー | QC5.0対応。PDもカバーする汎用・高出力充電器」でした。