提供:TP-Link
TP-Link様のご厚意で、2021年12月発売のWiFi 6ルーターArcher AX55をご提供いただきました。
Archer AX55は、家庭向けインターネット回線が多くの場合1Gbpsである2021年現在に最適化された、無駄のないWiFiルーターです。
性能が高すぎない。そのかわり価格も高すぎない。回線が1Gbpsであれば「これで良い」が結論です。
Archer AX55が気になった理由
「自宅のインターネット回線が1Gbps」という、多くの人があてはまる条件で見ると、コストパフォーマンスに優れていると感じたからです。
TP-LinkをはじめさまざまなWiFiルーターがこの世にあふれていますが、わりと性能の高さを売りにしています。
しかし、一般家庭向けインターネット回線サービスのラインナップを見ると、普及価格帯の回線速度は1Gbps止まり。10Gbpsになると値段が跳ね上がるため、特殊な事情がない限りは1Gbpsが選ばれるでしょう。
つまり、いくら性能の良いWiFiルーターを使ったとしても、インターネット回線が1Gbpsな大多数にとってそれは「現時点では宝の持ち腐れ」なのです。(もちろん将来を見据えて高性能モノを買っておくことは否定しません)
その点、Archer AX55は
- 回線が1Gbpsなら十分な通信性能が出る、2402Mbps + 574MbpsのWiFi6対応
- 自宅内のデバイス数なら十分カバーできる、デュアルバンド
- 将来的なプロバイダ変更にもついていける、IPoE対応
- 広い家に引っ越しても大丈夫な、OneMesh対応
と、回線が1Gbpsな状況での利用を考えるとちょうどいい具合のハイスペック。
これなら1万円払っても無駄にならない、と感じたわけです。
3年使えば1日10円未満です
Archer AX55の概要
- 規格値2402Mbps + 574Mbpsの高速通信
- WiFi 6、IPoE対応
- OneMesh等、流行りの機能を搭載
- 使いやすい専用アプリでかんたん管理
詳細な仕様・スペックはTP-Link公式サイトにて。
Archer AX55レビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:見た目と排熱を両立
天面を見ていきます。
同色ツートン仕上げ、切り返しのストライプは排熱口を兼ねています。
デザインと実用性が両立されています。
各種LED。設定で光らないようにできます。
裏面も全面スリット+排熱口。
中央のシールには、初期設定に必要な情報が記されています。
サイドには、壁掛け用の穴に、直置き用の樹脂足も。さまざまな取り付けシーンに対応できるよう配慮されています。
ボタン類や主たるポートは背面にまとまっています。
電波は4ストリームのため、アンテナも4本です。
6ストリームの場合は本体側面に左右1本ずつアンテナが生えますが、4ストリームだと背面のみにアンテナがまとまるので、デザインがスッキリしますね。
大きさ:収まりの良いコンパクト設計
iPhone SE 2と比べるとこんな感じ。
目検ですが、iPhone SE 2つぶんより幅が小さくなりそう。
相当コンパクトです。
実際の配置は、配線と電波の届き具合から決めることになります。
個人的なおすすめは、
- 背の高い本棚の上に平置き
- 壁の上の方に壁掛け
のどちらかです。
初期設定や設定変更:解説不要レベルで簡単
付属の「かんたん設定ガイド」の通りやれば初期設定は完了します。
途中で出てくる専用アプリはこちら↓
TP-Link Tether
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Archer AX55だけでなく、TP-Linkのルーター全般を一括管理できるスグレモノです。
わざわざブラウザから「192.168.0.1」にアクセスしなくて良くて便利。
たとえば、
こんな感じで、代表的な設定なら一発アクセス、その他かなり細かい設定項目もわかりやすく整理されています。
こういった使い勝手面を磨けるのは、多くのWiFiルーターを世に送り出しているTP-Linkならではの強みでしょう。
通信範囲、通信速度:3LDKなら十分カバー
家の各所でWiFi通信速度を測定してみました。
- 約70平米のマンション
- インターネット回線はマンション型の1Gbps
- LANケーブルはCat 6(1Gbpsまで対応)
- 有線接続の実測値は最大600Mbps
- 15〜20個のデバイスが常時通信中
- WiFi 6対応スマホで測定
プロバイダがIPoE非対応なので、IPoE対応の効果は検証できませんでした……
パターン1:すぐ近く
有線接続の実測値Maxに近い速度が出ました。
Archer AX55の無線がボトルネックにはなっていないようです。
パターン2:見通しの良い、遠い場所
距離は遠くとも、電波の届きやすい場所だと安定して200Mbps以上出ました。
余裕で4K動画がストリーミングできる水準です。
パターン3:障害物の多い、遠い場所
通信経路に害物がいくえにも挟まる場所だと、わりと遅くなりました。
ただ、壁を複数枚超える場所でも実用レベルの通信速度なのは事実。
ビームフォーミングなど、Archer AX55が備える機能の効果が現れています。
SSID:2.4GHz用と5GHz用を分けなくて良い
これまでは、2.4GHz用と5GHz用でSSIDが分かれていました。
しかしArcher AX55は、2.4GHzと5GHzでSSIDとパスワードを共通化してSSIDを1つにする「スマートコネクト」機能に対応。
接続する機器ごとに使う帯域をふりわける等、細かいことを気にしなくて良くなりました。
個人的にはいちばんうれしい機能かもしれない
メッシュWiFi化:OneMeshで対応可能
Archer AX55には、無線通信品質を高める各種機能が搭載されています。
しかし、家のレイアウトの関係でどうしても電波の届きにくい場所がある場合、WiFi中継器で電波の範囲を広げるのが定番です。
ただそれだと通常、WiFiルーター用のSSIDと中継器用のSSIDが別々にできてしまって不便なもの。
それを1つのSSIDでできる=メッシュWiFi的に使えるのが、TP-Linkの独自技術「OneMesh」です。Archer AX55も対応しています。
たとえば、Archer AX55にRE600XやRE605Xなど、OneMesh対応のTP-Link中継器を組み合わせると、その2つでメッシュWiFiが組めます。
家の広さや電波の届き具合に応じて中継器を追加していけばいいので、WiFiルーター本体も中継器も無駄になりません。
有線接続:もちろんOK
Archer AX55は4つのLANポートを備えています。
ゲーミング用途など、通信の速度や安定性、応答時間に重きを置くなら有線接続で使うと良いでしょう。
安定性・耐久性:問題なし
2週間動かし続けて、一度も不具合は起きませんでした。目立った通信断もありません。
WiFiルーターは電気や水道みたいなものなので、この安定感は頼りになります。
ちなみに、これまで何台かTP-Linkのルーターを使ってきましたが、故障したことは一度もありませんでした
保証:3年
TP-Link製のNW製品には標準で3年のメーカー保証がつきます。
WiFiルーターは一度買うと長く使うもの。保証が長いと安心ですね。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- 5GHzと2.4GHzでSSIDを統一できる
- 設置しやすいコンパクトな筐体
- WiFi 6対応で速度減衰しにくい
- 3LDKくらいはカバーできる電波範囲
- 手軽にメッシュWiFiが組めるOneMesh対応
90%の人が「これがほしい」と考える機能・性能はカバーされています。
ぼくも90%の中に入る側なのでしょう。とても満足しています。
悪かったところ(とその対策)
- デュアルバンド止まり
「トライバンド」にこだわる10%の側の人にとって、デュアルバンドは気になるかもしれません。
そういう方は、Archer AX90を見てみると幸せになれると思います。
Archer AX55はこんな人におすすめ
まとめ:回線1Gbpsな人には過不足なし
総合評価:
2021年12月現在主流の1Gbps回線ユーザにとって、機能・性能・価格どれをとってもピッタリで過不足がありません。
1Gbps回線を今後も使い続ける予定であれば、買って損なし。
が、3年以内に10Gbps回線に乗り換える可能性がある人は、Archer AX4800など上位版をおすすめします。
Archer AX55は自信を持っておすすめできる両機種なので、ぜひチェックしてみてください。
以上「TP-Link Archer AX55レビュー | 一般家庭ならこれで十分。1万円以下のコスパ良好WiFiルーター」でした。