提供:TP-Link
2022年8月発売のWiFi中継器「TP-Link RE700X」をご提供いただきました。レビューしていきます。
RE700Xは、「万能型WiFi装置」と呼べる優秀な先代機種RE600Xの進化版。
3つの用途でオールマイティに使えるという特徴を引き継ぎながら、総通信帯域が1800Mbpsから3000Mbpsと進化(AX1800→AX3000)。サイズやその他のスペックはほぼ変わらないので、純粋に上位互換です。(具体的な比較結果はこちら)
- WiFi中継器
- WiFiアクセスポイント
- メッシュWiFiのノード
※OneMesh対応WiFiルーターとの組み合わせ
自宅のインターネット回線が2Gbps以上でないと実力を引き出しきれない(1Gbps回線なら前作RE600Xで十分)という点は気になるものの、将来を見据えてより高速通信が可能なWiFi機器を持っておきたいという方はぜひチェックしてみてください。
TP-Link RE700Xの概要
注目ポイント
- WiFi 6対応。デュアルバンドの高速通信
- 2つの動作モード。WiFi中継器とアクセスポイント
- OneMesh対応。メッシュWiFiのノードにもなれる
- AX3000。より多くの機器の通信を支えられる
仕様・スペック
- ポート:ギガビットポート × 1
- ボタン:WPSボタン、Resetボタン
- 消費電力:11.2W
- 寸法(幅x奥行きx高さ):78×36×149 mm
- アンテナ:内蔵アンテナ×2
- ワイヤレス規格:IEEE 802.11a/n/ac/ax 5GHz, IEEE 802.11b/g/n/ax 2.4GHz
- 周波数範囲:2.4GHz 及び 5GHz
- 信号レート:574 Mbps (2.4GHz), 2402Mbps (5GHz)
- ワイヤレスセキュリティ:WEP, WPA, WPA2, WPA3
- ビームフォーミング対応
より詳細なスペックはTP-Link公式サイトをどうぞ。
TP-Link RE700Xレビュー
それでは実機レビューです。
外観・デザイン:コンセント直挿し前提
白の四角い筐体。側面に向かって傾斜がついていたり、排気口やギガビットポートがが側面にあったりと、壁に取り付けることを前提にデザインされています。
というか、筐体のデザインは、前作RE600Xとまったく同じです。中身のアップグレードのみだから外装は使い回してコスト抑制、ということなのでしょう。
大きさ・重さ:薄くて壁に馴染む。コンセントの干渉もなし
横から見るとそのスリムさがよくわかります。
実際にコンセントに挿してみると、まったく邪魔になりません。ギガビットポートにLANケーブルを挿してもケーブルが壁に沿うようになっています。
くわえて、2口コンセントの上に挿してもちゃんと下のコンセントが使えます。大きさ的な工夫はとても良好です。
なお重さは前作RE600Xから30gほどアップ。中の部品がパワーアップしているからでしょう。
コンセントに挿しても垂れてこないレベルなので、重さの違いは気にしなくて大丈夫です。
通信速度:実測550Mbpsは処理可能
TP-Link RE700XはWiFi中継器でありアクセスポイントとしても使えるので、
- WiFi中継器としての実力
- WiFiアクセスポイントとしての実力
の双方を見ていきます。
なおインターネット回線は1Gbps(理論値)、LANケーブルはCAT6(リンク速度1Gbps)を使っており、有線接続での実測値最高速度は600Mbpsくらいです。
WiFi中継器としての実力
WiFiルーターの電波が届きにくいところで、RE700Xあり・なしで通信速度をテストしました。
結果、RE700Xを仲介すると、100Mbps→200Mbpsと通信速度が倍速になりました。
WiFi中継器として申しぶんない実力です。
WiFiアクセスポイントとしての実力
RE700Xのギガビットポートに直接LANケーブルを接続し、アクセスポイントモードに設定し計測。
有線接続の最高速度が600Mbpsであるなか、実効速度で550Mbps出ているので、RE700Xがボトルネックにはなっていないようです。
ただ、インターネット回線速度がもっと早かったらもっと速度が出るはず。RE700XはAX3000、5GHz帯で最大2404Mbpsが理論値なので、インターネット回線が2Gbps以上であれば性能を100%引き出せると思います。わがやは1Gbpsなので、ちゃんと実力値を評価できていないことになります。逆に言うと自宅のインターネット回線が1Gbpsなら、AX1800(5Ghz帯で最大1201Mbps)である前作RE600Xで十分です。
ちなみに、電波が届きにくい場所はさすがに速度が落ちます。接続先デバイスに電波を集中する「ビームフォーミング」等の仕組みは備えていつつも、物理的にアンテナが生えていない影響もあるのでしょう。
WiFiアクセスポイントとしての運用にも十分耐えられますが、広さにはかぎりがあるようです
電波の範囲:2LDKが限界か
では電波到達範囲的にはどうなのか?で確認。3LDKの自宅マンションでテストしたところ、電波到達範囲はおよそ上図のとおり。
1K〜2LDKなら1台で余裕でカバーできそうですが、3LDK以上になると電波強度が少し苦しくなってくるので、
- 1K〜2LDKまで
→WiFiアクセスポイントとして使う - 3LDK以上
→別のWiFiルーターと組み合わせ、WiFi中継器またはメッシュWiFiノードとして使う
と使い分けると良いでしょう。
メッシュWiFi対応:OneMeshで抜かりなし
RE700XはTP-Linkの独自技術「OneMesh」に対応。
他のOneMesh対応ルーターと組み合わせることで、普通の中継器で問題になりがちな「SSIDが分かれてしまう」をスマートに解消できます。
発熱:気になるレベルではない
ことさら気になるレベルの発熱はありませんでした。
背面側に多少の熱は持ちますが、触るとほんのり温かい程度です。
側面メッシュの排熱が効いているんだと思います
設定と管理:専用アプリ「Tether」で簡単
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あらゆる設定や管理が、専用アプリ「Tether」で完結します。
初期セットアップは画面の指示に従えばすぐに済み完了。各種設定もメニューを見ると一発で理解可能。
洗練されています。
さすがトップブランド、という感じです
保証:3年間の長期保証
RE700Xには、標準で3年間の長期保証がついてきす。
WiFi系の機器は一度買ったら長く使うものなので、保証もそれなりに長期間だと安心です。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- コンセントに挿しても全く目立たない
- 必要十分な高速通信
- 家のすみずみまで電波が届く
悪かったところ
- 自宅のインターネット回線速度が1Gbps以下の場合はオーバースペック
TP-Link RE700Xはこんな人におすすめ
まとめ:非常に完成度が高い
総合評価:
機能に一切無駄がなく、デザインも価格も洗練されたアイテムです。辛口めの評価が多い管理人ですが、RE700Xは欠点が見当たりません。完成度が非常に高いです。
唯一の欠点?は、わがやにとってはオーバースペックであることだけ。ただわがやの環境に依存することなので、RE700X自体の欠点ではありません。
WiFi中継器としてもWiFiアクセスポイントとしても申しぶんないので、自宅のインターネット環境の快適さ・高速性を追求したい方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
以上「TP-Link RE700Xレビュー | 万能WiFiマシンの進化系。より高速なネット環境を追求する人向け」でした。