提供:GearBest
Androidタブレット「Chuwi Hi9 Pro」が手に入ったのでレビューします。
値段が安いぶん、カメラが微妙とか重いゲームは厳しいとか、目をつぶるべき点はあります。
しかし、Bluetoothキーボードとつなげて物書きしたり、Kindleアプリで雑誌を読むなど、ぼくの想定していた用途にはピッタリ。
長くつきあっていきたいと思える、良いタブレットでした。
そもそもChuwiってなにもの?
Chuwiは2004年創業、中国深セン発のガジェットメーカー。SurfaceそっくりのWindowsパソコンやAndroidタブレットを主に扱っています。
最近はクラウドファンディングサイト「Makuake」でプロジェクトを立ち上げるなど、日本での活動にも力を入れているようです。
なお本家中国のガジェット通販サイト「Gearbest\」での平均レビューは★4.6。かなり高い評価を受けています。
Chuwi Hi9 Proの概要・スペック
Hi9 Proは、8.4インチのAndroidタブレット。Chuwiの扱うタブレットで最も小さいサイズです。
主なスペックは以下の通り。CPUが10コアである点、解像度が2Kある点以外、きわだつポイントはありません。
項目 | スペック |
---|---|
OS | Android 8.0 |
CPU | MediaTek Helio X20 10コア |
メモリ | 3GB |
データ容量 | 32GB eMMC |
MicroSD | 最大128GB |
ディスプレイ | 8.4インチ、IPS液晶 |
解像度 | 2560 x 1600(2K) |
フロントカメラ | 800万画素 |
インカメラ | 500万画素 |
バッテリー | 5000mAh |
サイズ | 21.5cm×12.6cm×0.6cm |
重さ | 384g |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac 2.4GHz/5.0GHz デュアルバンド |
対応バンド | GSM: band 2/3/5/8 WCDMA: band 1/2/5/8 LTE: band 1/2/3/5/7/8/20 LTE: band 40 |
SIMカードを入れて使うなら、対応バンド的にソフトバンクかワイモバイルになるでしょう。
もっと細かいスペックは、GearBestの商品ページからどうぞ。
Chuwi Hi9 Proのレビュー
同梱物:最低限
- 本体
- USB-A~USB-Cケーブル
- 電源プラグ(EU仕様)
- SIMピン
- 説明書・保証書類
電源プラグは端子が丸いEU仕様。日本のコンセントには入りません。
ただ電圧の仕様が特殊なわけではないので、USB-A出力ができる手持ちのもので代用できます。
日本製品ではなかなか見ない品質チェック通過証書がついていました。
中国メーカー品はいまだ「安かろう悪かろう」のイメージが根強いもの。これも安心してもらう努力なのかもしれません。
外観・デザイン:良い
背面は少しマットに加工された樹脂製。
黒のボディに銀色のライン、中央下の金色のロゴと、ゴージャスな色あいです。
背面下方にはロゴと各種認証。技適マークもついています。
左上にカメラ、電源ボタン、音量ボタン。電源ボタンの赤がいいアクセントになってます。
本体のカーブの関係でカメラがでっぱっているように見えますが、本体を平置きしてもガタつかないようになっています。
上側に、充電用のUSB-C、イヤホンジャック、SIMカードスロットがまとまっています。
厚さ6mm。カバーをつけたスマホと同じくらいの薄さです。
前面上部にフロントカメラとスピーカー。最初から画面保護シートが貼られていました。
処理性能:普段使いには十分
GearBestの公式ページには「Gaming Terminator」という謳い文句が踊っています。
しかし各種ベンチマークスコアを実測してみると、実力的には普段使い向けレベルと言えそうです。
Antutuスコア:10万点
- 総合:101922
- CPU:45614
- GPU:24557
- UX:25946
- メモリ:5805
2018年夏発売のミッドレンジスマホである「Huawei P20 Lite」と同じくらい。iPhoneでいうと6とSEの間です。
ネットやSNSなど普段使いには十分ですが、最新の重たいゲームアプリは厳しい水準といえます。
GeekBench:マルチコアが高得点
- シングルコア:1775
- マルチコア:4506
1つ1つのCPUは弱いものの、10コアあるのでマルチコアの点数はかなり高く出ました。
具体的には、シングルコアはiPhone 6と同等ですが、マルチコアはiPhone SEくらいです。
カメラ性能:中の下
自然光での撮影
800万画素のフロントカメラは、一昔前の安いコンデジという感じ。
色味はともあれ、フォーカスが当たりづらく、撮影しててイライラします。
500万画素のインカメラも同じ感じです。
夜、照明下での撮影
電球色の照明の下でフロントカメラで撮影。
ブレてフォーカスがなかなか当たらず、色味もやたら黄ばみます。
インカメラは、色調は自然に近いものの、フォーカスをあてるのにかなり苦労する点は同じ。
カメラはいずれも撮影目的ではなく、ビデオ通話で使うくらいがちょうどいいようです。
電池:普通
電池容量は5000mAh。機内モードでWiFiのみ有効にした状態、1日1.5時間使うくらいで3日持ちました。
ヘビーに使っても1日は持つ水準だと思うので、可もなく不可もないレベルです。
Chuwi Hi9 Proの使い心地
重たいゲーム︰厳しい
美麗な3DCGが特徴のスタイリッシュRPG「Destiny Knights」をプレイしてみました。
オートプレイは結構ヌルヌル動くものの、操作のレスポンスにはラグがあります。
リアルタイムバトルや、タイミングがシビアな音ゲーは正直厳しいレベルです。
またジャイロスコープセンサー(傾き検知機能)がついていないため、傾けてプレイするタイプのゲームはプレイできません。
ベンチマークスコアの通り、ゲーム用途を想定しないほうが良いです。
とはいえ……
ネットやSNS:快適
画面を二分割してネットサーフィンやSNSをマルチに使ってみました。
CPUが10コアある=複数アプリの同時処理に強いだけあって、引っかかりや処理落ちは全く感じず快適です。
Bluetoothキーボードで執筆:快適
Bluetoohキーボードをベアリングして、Microsoft Wordアプリで連載の原稿を書いてみました。
レスポンスはじめ問題なく、執筆用マシーンとしてゴリゴリ使えます。
Kindleアプリで雑誌を読む︰超快適
Kindleアプリで雑誌を読んでみました。
高解像度で発色がよく、写真メインのページがすごくキレイです。
本文ページのアップ。拡大しなくても文字がつぶれないので、拡大・縮小しなくてもサクサク読めます。
雑誌メインでKindleを読むにはとーっても快適です。
おまけ︰FMラジオを聴いてみた
「FMラジオ」というアプリがブリインされていたので使ってみました。
イヤホンのケーブルをアンテナがわりにFMラジオが聴けるそう。
普通に電波が入りました。災害時の情報収集に役立つかもしれません。
Chuwi Hi9 Proはこんな人におすすめ
わりと幅広く使える&値段が安いので、はじめてAndroidタブレットを買うけど失敗はしたくない人向けといえます。
ただしハイスペック端末でないと快適にプレイできない重量級ゲームはキツイのと、カメラの画質が中の下なので、自分の用途とあっているか見極めが必要です。
一方、Kindleアプリでの読書が思った以上に快適なので、Kindle UnlimitedやPrime Readingで読み放題ができる人は、FireタブレットやKindle端末の上位互換として持っておくと良いでしょう。
参考 Kindle Unlimitedを解約してPrime Readingに一本化したけど、やっぱり入り直した
まとめ:値段を考えると買い
総合評価:
値段が安いだけあって弱点は当然あるものの、用途と合致すれば超コスパの良いタブレットです。
ぼくはこのタブレットが手に入ってから、お気に入りだったChromebookをあまり触らなくなってしまいました。
多用途で気持ちよく使える一品なので、壊れるまで長く使い倒していきたいと思います。
以上、「1万円台の高コスパAndroidタブレットChuwi Hi9 Proのレビュー」でした。