提供:ACASIS
メーカー様のご厚意で、クラウドファンディング中の10 in 1マルチハブACASISを先行レビューさせていただきました。
ACASISは中国のブランド。AliExpressでもUSBハブやケーブルなど、PC周辺機器を主に扱っています。
今回ご紹介するACASISは、中国本国では扱われていない特別仕様。
その特長は
- 10 in 1のUSB-CハブとSSDエンクロージャが合体
- 優れた放熱性能で性能と安定性をキープ
- 超コンパクト設計
の3つ。
実際使ってみた感想のサマリは、
- 動作は安定しているし性能も良い
- 上手に使うには配線の工夫が必要だが、そこさえクリアすればビジネスツールとして優秀
です。モノとして良い。
問題はUSB-CハブとSSDエンクロージャを別々で買うかACASISを選ぶかですが、
- 故障時の交換可能性と価格を優先するなら別々
- コンパクトさを優先するならACASIS
になります。
別々で買うと、選ぶものによっては3000円くらい安いんです。
つまり、コンパクトボディでデスクをスッキリさせたり持ち歩きを便利にしたりに3000円出せるかが判断ポイント。
身辺をミニマルに保ちたい人は、ACASISを選ぶと良いでしょう。
ACASISの概要
注目ポイント
- SSDエンクロージャと10 in 1 USB-Cハブが合体
- SSDはM.2 NVMeとSATA両対応、最高1000MB/sの高速転送、8TBまで対応
- にもかかわらず超コンパクト設計
ミニマルで機能美なガジェットが大好物な管理人が特に注目しているのは「超コンパクト設計」という点。
USB-Cハブはポート構成によりさまざまな形・サイズがありますが、10 in 1+SSDケースでどこまで小さいのか、楽しみです。
仕様・スペック
ACASISレビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:上品メタリック
今回提供いただいたのは「ブラック」。
マット加工のアルミ合金で、上品なメタリックです。
上部にはよく抜き差しする端子類が集まっています。
一方で、サイドにはPD給電やPC接続用のUSB-Cや……
LANポート、HDMIポートなど、常時接続系のものが集まっています。
用途をわかってる感じがしますね。
放熱性を高める波型デザインのフタ。
「OPEN」部分を持ち上げるとカチャッと開きまして……
SSDエンクロージャがあらわれます。
端子はM.2。規格はNVME(PCIe)とSATAの両対応。4種類のサイズを工具なしで取り付けられます。
以上、全体的に無駄がなく上品で、利便性も考慮されており、好感が持てます。
大きさ:機能を考えると小さいが……
本体、めちゃくちゃ小さいです。
片手でスッと持てますし、やろうと思えば胸ポケットにも入ります。
これで10 in 1 USB-Cハブ+SSDエンクロージャとしても使えるなら大したもの。
ただし……
実際にケーブルをつなげると、ケーブルが3方向に飛び出るため、トータルでは結構かさばります。
実際デスクに置くときは、置き場所だけでなく配線も工夫が必要そうです。
/bal USBハブのポート構成って、実際の使い方やデスクのレイアウトに依存するので評価が難しいんですよね
機能・性能:十分
- SSDエンクロージャとして
- USB-Cハブとして
の両面から見ていきます。
SSD
ACASISの性能を引き出せる環境が整えられなかったため、未評価です。
たとえば、eMMCのストレージからUSB-C 3.0経由でACASIS内のSSDへデータコピーをテストしてみたところ
- 200MB:42秒
- 500MB:1分45秒
- 1GB:3分50秒
と激遅でしたが、これはeMMCの性能に引っ張られているだけだったり。
SSD転送速度の評価は、他のレビュー記事に譲ります。
USB-Cハブとして
- PD充電:仕様通りの給電能力
- HDMI出力:UWQHD(3440×1440)のウルトラワイドモニターに60Hz出力できており、不具合なし
- USB機器:Webカメラやキーボードなど周辺機器は不自由なく使えるが、スマホ充電は怪しい
- イヤホンジャック:特に問題なし
- 有線LAN:特に問題なし
だいたい問題なく=仕様通り動作します。
ただしスマホ充電のみ怪しい挙動がありました。スマホ(Pixel 4a)を充電してみると「充電中→解除→充電中……」と超高速で切り替わり、全然充電されないのです。
相性の問題かもしれませんが、「スマホ充電も」と考えている人はご注意ください。
動作の安定性:業務用で使えるレベル
以下構成で1週間、朝から夜まで仕事で使い続けましたが、動作不良なく動いています。
- ノートPCのUSB-Cポート(Thunderbolt 3)に接続
- 100W PD給電
- USB-A 2つ利用(Webカメラ、キーボード)
- HDMI接続(3440×1440@60Hz)
- SSDマウント
この安定性は実はめちゃくちゃ重要です。
なぜなら、SSDエンクロージャ+USB-Cハブともなると、機能が集積しすぎて「常時稼働」が前提になるから。
要するに、一瞬でもブツっと切れたら困ってしまうんです。
つまり、ACASISはビジネスツールとして使えるレベル、ということです。
安心して良いです
発熱:熱いのは放熱性が十分な証拠
使っていると表面がかなり熱くなります。
具体的な温度はわかりませんが、10秒も触っていられないくらいです。
原因はおそらく2つ。HDMIとSSDです。
が、先に結論を言うと、本体が熱くなるのはちゃんと排熱されている証拠。悪いことではありません。
表面に熱を逃せているからこそ、性能が引き出せるし、動作が安定性するんです。
詳しくお話します。
HDMI
USB-C→HDMI変換は発熱しがち。
排熱がずさんだと、熱暴走が原因で画面に緑色のスジが入ったりします。
ただACASISは安定しています。終日USB-C→HDMI出力させても画面が乱れません。
優秀です。
SSD
SSDはそもそも熱くなるもの。SSD専用のヒートシンクが売られているくらいです。
なので「熱い=悪い」ではなく、むしろどのくらい放熱できているかが重要。
ちゃんと測定できていませんが、画像や動画ファイルの出し入れするくらいでは性能が落ちませんでした。
耐久性:なかなか強い
物理的な耐久性を試すため、「デスクに置いたACASISのケーブルがなにかに引っかかって落ちてしまった」というシチュエーションを想定し、
- 付属のシリコンラバーを装着した状態で
- 70cmのデスクから
- 3回
落としてみました。
結果……まったく問題なく動いています。
実際、いろいろケーブルがつながっているので本体のみ自由落下していくケースは少ないと思います。
が、仮に落ちたとしても安心です。
保証:1年間
日本の専業販売代理店であるLEVEL1社から1年間の保証サービスが提供されます。
安い買い物ではないので、安心ですね。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- 高性能でコンパクト
- 動作が安定している
- 耐久性が優秀
- 工夫次第でデスクになじむ
業務利用してて違和感がないんですよね。特に安定性とデスクとの馴染み。
ぼくはビジネスツールに対しては辛口評価になりがちですが、十分に使っていけると感じています。優秀。
悪かったところ(とその対策)
- ポート類の配置は好みが分かれそう
デスクで使う場合、ACASISのポート構成(出面)がレイアウトにマッチしない可能性があります。
特にUSB-Aはケーブルが上方向に飛び出すため、常時接続で使うとかなり見栄えが悪くなります。
実際の用途や配置にくわえ、ケーブルの伸びる方向も考慮に入れることを強くおすすめします。
ACASISはこんな人におすすめ
まとめ:タフな業務用途で全然使える
総合評価:
ビジネスツールとして優秀です。
デスクをスッキリさせつつ拡張性を確保でき、持ち歩きにも便利。もちろん機能・性能はしっかり。
★-0.5の理由は、スマホ充電が不安定だったから。ここさえOKなら完璧でした。が、細かい点なので気にならない人にとっては★5でいいと思います。
自分のスタイルにフィットする場合は購入検討してみてはいかがでしょうか。
以上「ACASISレビュー | SSDも挿せるコンパクトな10 in 1 USB-Cハブ。ビジネスツールとして優秀」でした。