提供:AceFast
AceFast社様のご厚意で、2021年8月発売の完全ワイヤレスイヤホンAceFast Active T2を提供いただきました。
聞くに、製品としての特徴は「多機能で低価格」だそう。
そのため本記事では、多数の完全ワイヤレスイヤホンをレビューしてきた管理人から見て
- どこがお値段以上で
- どこが値段なりで
- どこが値段未満なのか
という形でレビューしていきたいと思います。
AceFast Active T2の概要
注目ポイント
- ANCアクティブノイズキャンセリング機能搭
- ENC ノイズリダクションクリア通話実現
- 外音取り込み機能
- Hi-Fi高音質ステレオサウンド
- 超軽量&単体で最大7時間再生
仕様・スペック
- Bluetooth規格:5.2
- 充電ポート:USB Type-C
- 対応コーデック:AAC、SBC
- 通信距離:見通し約10メートル
- 充電時間:約 1.5時間(イヤホン)、約2時間(充電ケース)
- 再生可能時間:7時間(イヤホン本体のみ) / 35時間(充電ケース使用時)
- ドライバーユニット : 12mm径ダイナミックドライバー(複合振動板を採用)
- 電池持続時間:ノーマルモードでは約7時間(イヤホン)、約35時間(ケース充電込み)、ANCモードでは約4時間(イヤホン)、約20時間(ケース充電込み)
AceFast Active T2レビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:値段以上
マットな黒で上品な出で立ち。
背面に充電用のUSB-C口があります。
中は黒+グレー。
イヤホン本体のデザイン、ガツッとメカニカルな感じが強そうで好きです。
タップ部分の指紋アイコンもぼく好み。
個人的にはデザインは値段以上だと感じます。
重さ・大きさ:値段なり
ケースや本体の重さは標準的。
Amazonの説明には「超軽量」と書いてありますが、いたって普通です。
とはいえイヤホン本体、1g程度の差ならあってもつけていて差を感じることはないので、実害はありません。
Bluetooth接続:値段未満
ペアリング速度と接続の安定性、双方で不安があります。
具体的には、
- ペアリング時、なかなかBluetooth接続先に出てこない
- 接続後、ときどき左耳側が瞬断を起こす
という症状が現れました。
自宅デスクで1人で過ごしているときでこの状態。
人混みでは試験できていませんが、安定性は不安です。
値段未満と言わざるを得ません。
装着感:値段なり
装着感は悪くありません。
しっかりと耳にホールドされ、首を横に降っても落ちません。
カナル型なのでイヤーピースが仕事してくれているのでしょう。
操作性:値段なり
タッチ操作です。感度は良好。振動検知型ではないため、誤って触らない限り誤作動しません。
操作方法は以下の通りで、特に変わった部分がないため、他の完全ワイヤレスイヤホンから乗り換えても不自然なく使いこなせると思います。
- 1回タップ:再生/一時停止
- 2回タップ:曲送り/戻し
- 3回タップ(左):音声アシスタント起動
- 長押し:ANC/外音取込/オフ の切り替え
なお耳検出による自動停止・再生機能はありません。
ここは値段なりです。
音質:値段なり〜値段未満
第一印象は値段なりの音質だなです。
音量バランスは低=中>高。中音域はボーカルのみ一歩前に出てきます。
「値段なり」と評している理由は2つあります。
まず、音質に突出した特徴が感じられないこと。低音推しと思いきや迫力やパンチ力に欠けている。ボーカル推しと解釈しても艶やかさが感じられるほどでもない。「君はどういう音を奏でるの?」に対する答えがわからず、音質面の魅力を見つけるのに苦労します。
次に、全体的にモヤがかかっていること。全音域を通して見通しが悪く、モヤがかかっており、音色が1つに丸まっています。音楽に没入しようとしても、布団の向こうで音が鳴っている印象が先行するがゆえ、音に入り込むことができません。
以上まとめると、
- 音域や音色の単位で切り取っても、アピールポイントがよくわからない
- 音全体の調律に目をやっても、聴き浸れる水準に至っていない
という状態で、音作りにあまりコストをかけていない印象を受けます。
ワークアウトや仕事のBGMに使うなど、音楽ではない他のことに集中するシチュエーションに絞って使うことをおすすめします。
後述するANCにコストを傾けた結果なのかもしれません
マイク:値段なり
マイクの音質は期待してはいけません。
ちゃんと声は拾ってくれるものの、割と声を張っても自分の声が遠くに聞こえたり、破裂音がシャカシャカ響いたりします。
そもそもイヤホンなので、マイクはおまけ程度。そういう割り切りがあるのでしょう。
ANC:値段以上
ANC はとても優秀です。
完全静寂とまではいかないものの、かなり周りの音を打ち消してくれます。
「最大-35dB」そういう数字に嘘はないようです。
具体的な音の変化は以下の通り。
自宅デスクで
- 1.5m後ろの金魚水槽エアポンプの「ブー」音は少し聞こえる
- 隣の部屋の洗濯機の「ゴー」音は、耳をすませば聞こえる
- 外の鳥の鳴き声が聞こえる
- キーボードのカチャカチャ音は、高音域だけ聞こえる
車通りのある歩道で
- 自分の足音はほぼ消える
- 車の音は近づくまで聞こえない
- 自転車が近づいても気づかない
コンビニ店内で
- 「帝京平成大学のここがすごい!」「合宿免許ワオ!」のくだりはフルで聞き取れる
バッテリー:値段未満
本体のみの再生時間は
- ANCオン:4時間
- ANCオフ:7時間
です。
ANCオフ状態の電池の持ちは十分ですが、ANCオンで4時間にガクッと落ちるのは気になります。だいたいオフで7時間だとオンで5〜6時間は持つものが多いため。
ANC処理に使っているチップの処理効率の問題なのでしょうか。
もしかすると、ここも「値段なり」なのかもしれません。
防水防塵:値段なり
IPX4等級の防水性能を備えています。
雨や汗などの水しぶき程度には無害。
事務所のマークは用途や雨の中のジョギングシャワー程度なら大丈夫です。
ただし水ポチャには要注意。
保証:値段なり
保証期間は明示されていません。
説明書の最後に問い合わせ先が書いてあるのみです。
ただそもそも安いイヤホンなのであまり保証は気にしなくて大丈夫かと思います。
初期不良があった場合は説明書に記載の連絡先にこうたとすれば対応してくれるでしょう。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- 値段以上のANC性能
- メカニカルでかっこいいデザイン
悪かったところ(とその対策)
- 不安定なBluetooth接続
- 若干短い連続再生時間(ANCオン時)
- ずっと聞いていたいとは思えない音質
AceFast Active T2はこんな人におすすめ
まとめ:「高性能ANCを低価格で」を試したい人に
総合評価:
5000円台という価格とANCの性能をだけ切り取ると、とても良いイヤホンです。
しかし、その他の点を含めて総合的に評価するならば、★3.5です。
特に気になるのは、Bluetooth接続の不安定さとスピーカー音質。音楽に聞き浸りたい人にとって大きな減点ポイントになるでしょう。
高機能のANCを安い価格で試したい。そういう人であれば、AceFast Active T2手に取ってみると幸せになれるかもしれません。
以上「AceFast Active T2レビュー | ANCは良いがそれ以外は値段なり。5,000円台の完全ワイヤレスイヤホン」でした。