提供:Blackview
メーカー様よりインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン「Blackview AirBuds 6」を提供いただきました。レビューしていきます。
Blackview AirBuds 6の特徴は、軽く、水に強く、値段が安い、の3点。
音質は、特徴や意図は感じられないながらもクリティカルな減点要素もないという、安い完全ワイヤレスイヤホンにしては珍しい音作りです。これが不思議だと感じた一番のポイント。
あとこちら、日本国内で正式販売しているのに技適マークがありません。使う側がリスク承知で自己責任とわりきるならまだしも、売る側が技適無しで出しちゃうのは不思議です。
と、いろいろな不思議ポイントとそれに伴うリスクを理解しつつ、雨風などハードな状況でも気にせず使える日常用の安い完全ワイヤレスイヤホンがほしい、という方は選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
Blackview AirBuds 6の概要
注目ポイント
- とにかく軽い
- とにかく水に強い
- とにかく安い
仕様・スペック
- 型番:AirBuds 6
- ドライバー:13Φダイナミックドライバー
- 周波数帯:20Hz〜20KHz
- Bluetoothバージョン:5.3
- Bluetoothコーデック:SBC、AAC
- バッテリー容量(ケース):320mAh
- 充電時間(ケース):1.5時間未満
- 充電時間(イヤホン本体):1.5時間未満
Blackview AirBuds 6レビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:フタが半透明
- ケースのフタ部分が半透明
- 仕様の印字がシール
初めて見るデザインです。好みは分かれるかもしれませんが、ぼくは違和感なく受け入れられました。
なお他のレビューブログでも指摘されている通り、技適マークはありません。今後取得予定という情報があるものの、こちらの記事で解説したとおり技適マークなしの電波機器は違法なので、使う場合は自己責任です。
それ以外は普通です。強いて言えばiPhone付属のイヤホンに似てるかな、くらい。
重さ・大きさ:軽い
イヤホン本体・ケースとも軽いです。特にイヤホン本体が片耳3g台は相当軽い部類。偏差値で言えば60くらい。
ケースは軽いものの大きさ自体は標準的です。
Bluetooth接続:AAC対応
ペアリング、接続速度は良好。自宅内や近隣のコンビニなどで安定性を見ましたが、特に問題は出ませんでした。
もちろんラッシュ時間帯の山手線など極端なシーンでは瞬断が出るかもしれませんが、このご時世ですので、あまり気にしすぎなくても良いでしょう。
装着感:意外と落ちない
装着感はとても軽いです。耳に押し込むというより耳の上に乗せているイメージ。そもそも本体が小さめなのと、インナーイヤー型ということで耳に圧迫感がないからでしょう。
乗せるだけと言いつつ、首をぶんぶん横に振っても落ちません。意図的に振り落とそうとしない限り、落としてしまう可能性は小さそうです。
操作性:ファクトリーリセットに注意
タッチ操作。操作方法は以下の通り。およそ不自然はありませんが、4秒長押しでファクトリーリセット(工場出荷時の状態に初期化)されてしまう点だけは要注意です。
- 1回タップ:音量アップ/ダウン
- 2回タップ:再生・一時停止
- 3回タップ:曲送り/戻り
- 1秒長押し:音声アシスタント呼び出し
- 4秒長押し:ファクトリーリセット
ちなみに説明書には「4回タップでファクトリーリセット」と書いてありますが、4秒長押しの間違いです。実機で確認済。
タップでリセットされちゃ困りますもんね
音質:直球
第一印象は、値段にしては攻めてるな、です。
音量バランスはフラット。音域別の特徴づけ、臨場感や粒度感の作り込み、響かせかたなど、すべてが良くも悪くも「普通」です。「こういう音を聞かせたいんだ」という意図を感じません。
正直、これには驚きました。なんせ低価格帯の完全ワイヤレスイヤホンは、多くの場合、音の聞かせ方を工夫するものだからです。たとえば迫力が売りなら低音を聞かせる、ハイレゾ対応が売りなら高音を聞かせる、それ以外はこだわりすぎない、など。この裏には、かけられるコストがきわめて少ないなかライバル機種から頭ひとつ抜けるには、特徴づけ=選択と集中が避けられない、という事情があります。
そんななか、AirBud 6は完全ド直球。聞かせ方を工夫せず、自分たちの作った音を生身のまま差し出して「どうだ」と仁王立ちしているわけです。音作りに相当の自信があるのか、音作りにまったくコストをかけていないのか……答えはBlacview社のみぞ知る。
肝心の音質は、値段にしては決して悪くありません。安いイヤホンだと最低限のラインすら割ってくることがあるものですが、AirBud 6の音には粗雑さがないんです。意図や特徴(=加点要素)がなければ、ノックアウトになるレベルの減点要素もない、という。
通常価格で3000円台、セール時には1000円台後半で出るアイテムですので、このバランスが取れているだけで十分なのではないかと思います。
マイク音質:値段なり
マイクは、普段の通話であれば十分に使えます。cVc 8.0を搭載しているため、自分が話すときは周囲の雑音を打ち消してくれますので、そこそこの雑踏でも自分の言葉がかき消されることはありません。
ただ、仕事でウェビナー講師を務めるなどのケースでは避けたほうが良いでしょう。集音力がそこまで高くなく、声がクリアとは言えないためです。
良くも悪くも値段なり、と考えましょう。
電池の持ち:心もとない
- 本体のみ:5時間
- ケース込み:36時間
本体のみだと正直ちょっと心もとないです。通勤通学で使うなら大丈夫ですが、仕事のWeb会議や休日に長時間使うとなると、ケース込みで都度充電しつつ使うことになりそうです。
とはいえ、ケース込みなら36時間までいけたり、ケースは急速充電に対応しているため、使い終わったらすぐケースに戻す使い方をすれば問題ないと思います。
防水・防塵:IPX7
イヤホン本体はIPX7に対応。雨や汗はもちろん、ドラム型洗濯乾燥機なら入れて回しても生還する水準です。
本体の軽さもあいまって、どんな状況でもとりあえずつけておくことができそうです。
保証:12ヶ月
Amazonの商品ページに
▼ 購入後12ヶ月の保証をお楽しみください。ご安心して購入してください。
と明記されています。
4000円未満と普及価格帯であるものの、保証がしっかりしているのは加点要素です。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- 減点要素の少ない音質
- 強い防水。ハードに使える
- なくしてもダメージが少ない値段
悪かったところ
- イヤホン本体の操作でファクトリーリセットできてしまう
- 技適マークがない。使う場合は自己責任
Blackview AirBuds 6はこんな人におすすめ
まとめ:売り方はさておきモノは良コスパ
総合評価:
日本国内で正式販売されているのに技適マークがついていない時点で、残念ながら手放しでおすすめ、とは言えません。
技適マークさえついていれば「余計なこだわりを捨てることでコストカットした質実剛健な安ホン」として紹介できたのですが。(むしろ技適マーク取得コストをかけていないから値段が安くできている?)
他サイトの記事で「技適マークは今後取得予定」とメーカーが回答しているため、技適関連の知識とリスクを理解している人出ない限り、購入はその後でも良いかと思います。
以上「Blackview AirBuds 6レビュー | 安くて良いけどいろいろ不思議な完全ワイヤレスイヤホン」でした。