提供:EarFun
2024年10月発売のEarFun Air 2 NCを1ヶ月間使い込んでみたら、他のイヤホンが使えない身体になりました。
定番機能をコスパよく盛り込むことに定評のあるEarFun。EarFun Air 2 NCは、
- 商品名に「NC」が入っている
→ノイキャン重視 - Airシリーズ
→小型軽量で特にコスパに優れたシリーズ
ということでコスパに期待していたんですが、むしろ「シアターモード」によるサラウンド強化がぼくの好みにクリーンヒットしました。
さっそく見ていきましょう。
レビュー前の期待値
Amazonや公式のスペックを見て気になったポイントは・・・
- “たった一秒で、音楽に没頭できる“
→没頭は超大事! - “専用アプリ:音質のカスタマイズが自由。ムービーモードが登場、臨場感溢れる3Dサラウンド・サウンド“
→いいね!めちゃ没頭できるそう! - “ハイレゾ・LDAC対応、-45dBのANC“
→音質と静けさはベースラインとして大事だよね!
というわけで、全体的に機能や性能を紹介していきつつ、音楽に浸れるかを中心にレビューしていきたいと思います。
実機をレビュー
それではレビューしていきます。
デザイン:普通
見た目はほんとにただのワイヤレスイヤホンで、特筆すべきポイントはありません。
強いて言えば、サラッとした表面がいい感じだなと思うのと、耳に触れる部分だけ光沢になってるあたり滑り止め効果を狙ってて「わかってるなー」と感じたくらいです。
とはいえ、それら特徴は過去のEarFunのイヤホンにも備わっていたもの。EarFun Air 2 NCのために特別にデザインを工夫したようには感じません。
外観やデザインを売りにしたイヤホンではない、ということで、デザイン面はコストカットしたのかもしれません。
Bluetoothまわり:LDACでも切れにくい
ケツポケットに入れたAndroid(Pixel 8a)にLDAC接続し、閑散とした住宅街からJR新宿駅の山の手線ホームまで、あらゆるところで使ってみました。
結果、目立ってブツブツ切れてしまうことはありませんでした。
これまでいろんなLDAC接続ワイヤレスイヤホンを使ってきましたが、接続が一番安定していると感じました。
もちろん完全に同じ条件での比較ではないと思うものの、少なくともJR新宿駅でLDAC接続でブツブツ切れないのは初めての経験だったので、これは進化したなと思いました。
そういえばEarFun Air 2 NCの標語は「たった1秒で音楽に没頭できる」でしたが、言われてみればBluetooth接続がブツブツ切れてたら没頭もなにもないので、接続の安定例も含めて「没頭できる」と言っているのかもしれませんね。
アプリ:シアターモードがやばいって
専用アプリから幅広いカスタマイズが可能。
機能が多すぎて全部紹介すると日が暮れちゃうので、個人的に「これは!」と思ったのだけ紹介します。
それが・・・
「シアターモード」です。
シアターモードをオンにすると、サウンドステージが広がり、音楽の中心に自分がいるかのような没入感のあるサラウンド効果と、豊かな音のディテールを体験できますが、イコライザーは無効になります。
これがEarFun Air 2 NCの「没入感」のコアでして、たとえるなら
- シアターモードなし:
前の方にスピーカーが並んでて、なんか音がこっち向かって鳴ってる - シアターモードあり:
スピーカーが前後左右と足元に置いてあって、ときどき上からも音が降ってくる
くらい違います。
特にAmazon Music HDで「Dolby Atmos」や「360 Reality Sound」がついてる音源だと自分ステージの真ん中に座ってるんじゃないの?と思えてきて、クセになります。
特にYOASOBIの「アイドル」だとすごくて、ボーカルの裏のピアノの繊細さとか間奏の荘厳なバックコーラスとか、あらゆるディテールとの距離が一気に縮まって、肌で感じられるような感覚になるんです。もうゾクゾクしますよね。新しい音楽体験。
あと、Creepy Nutsの責め立てる感じとか、凛として時雨の吸引力の強い感じとか、そういう音楽とも相性が良いです。「音楽の中に入りたい」とか「音楽と一緒に進んでノッていたい」みたいは人にはドンピシャな機能です、シアターもと。
もちろんシアターモードはアプリの機能なのでEarFun Air 2 NC特有じゃないかもしれませんし、EarFun Air 2 NC以外でも使えるのかもしれません。が、個人的にはシアターモードがあるだけでEarFun Air 2 NCを使い続けたいと思いましたし、シアターモードを理由にEarFun Air 2 NCを選ぶって人がいたら「それ正解!」と言うと思います。
音質:音質だけを期待すると損かも
「シアターモードが好きだったのはわかったけど、音質だけでいうとどうなの?」
という方のために、音質の話も書いておこうと思います。(LDAC接続、Amazon Music HDでHD以上の楽曲を聴いての感想です)
第一印象はドンドンドンシャリって感じの低音強め系。中音のボーカル声域はしっかり音量が取られているものの、それに負けるとも劣らずで低音が主張してきます。好みが分かれると思いますが、個人的には慣れれば全然耳が慣れれば聞ける範囲かなと思います。
低音が強いといっても、中音域や高音域がサボっているわけではありません。ギターのつまびきは1つ1つつぶさに聞き分けられますし、シンバルやしっかりシャンシャンしますしトライアングルはちゃんとキラキラしています。それぞれがちゃんと自分の役割を果たしている印象です。(ちなみにシアターモードだとこの分解能がより強調されます)
とはいえ、音域別に見ると「特にこの音域の表現がすごい」と言えるものはなくて、あくまで2024年のワイヤレスイヤホンとしては平均点はしっかり上回ってきているな、と感じます。値段と比べてガッカリすることは全くないと思いながら、ピュアな音質だけの一点勝負ではこの値段を出すという積極的な理由にはならないだろうな、とも思います。
そもそもEarFunは、幅広く流通している部品に独自の音質チューニングを施すことで一定以上の音質を出す、加えてアプリや使い勝手などでプラスアルファの価値を上乗せする、という形でコストパフォーマンスに実現しているブランドです。いくつもEarFunイヤホンを使ってたぼくはそう捉えています。なので、「音質のみで突出したパフォーマンスが出る」と期待すること自体があまり適切ではありません。
なので、シアターモード抜きの音質一点でいうと、値段帯を考慮した偏差値は55くらいにとどまります。とはいえ偏差値55って上位30%くらいなので結構すごいことなんですけどね。あくまで、音質一点だけで買うと期待値を下回る可能性があるよ、と考えていただければと思います。
ANC:音楽に没頭するには十分
-45dBということでかなり静かです。低音・中音を中心に周囲の音を打ち消してくれます。
音楽再生なしの状態で最も強いANC(ノイキャンモード)にしてみたところ、
- カフェ内の話し声はほぼ気にならない
- 店内BGMの高音部は少し聞こえる
- 電車のアナウンスはほぼ消える
- 電車や車が走り抜ける音は聞こえる
という感じ。
音楽再生中ならほとんど外の音は聞こえなくなります。
音楽に没頭するという目的であれば-45dBのノイキャンは十分だと感じます。
再生時間や充電まわり:必要十分
ANCオフなら連続再生9時間とか、10分充電で2時間再生とか、ワイヤレス充電OKとか、高水準にまとまっています。
こういったサブ要素でもしっかり100点取ってくるところがEarFunの信頼できるところです。
こんな人におすすめ
まとめ:期待値以上。特にシアターモードがすごい
総合評価:
もう大好きですね。入手してからずっとEarFun Air 2 NC使ってます。
シアターモードでエンハンスされた臨場感と分解能がぼくの好みにクリーンヒットした、という加点要素に加えて、充電やBluetoothまわりなどのサブ要素で減点するところがないんです。攻守とも完璧。音楽に入り浸りたい人にはめちゃめちゃ刺さると思います。
定価7,990円ですが、Amazonだとちょいちょいタイムセールで6,800円くらいになるみたいなので、良きタイミングを見計らってぜひゲットしてほしいです。
以上「EarFun Air 2 NCレビュー | シアターモードでYOASOBIのアイドルを聞くとすごいんすよ」でした。
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