提供:EarFun
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買ったあともワクワクが続く完全ワイヤレスイヤホン
2023年1月発売のEarFun Air Pro 3をご提供いただきました。
EarFunは、音質と機能のバランスが優れた完全ワイヤレスイヤホンを数多く輩出するブランド。
EarFun Air Pro 3の個人的な最注目ポイントは、最新チップQualcomm QCC3071を採用している点。
現時点でも機能・音質が優秀なのに、今後のファームアップで最新Bluetooth仕様が提供する低遅延・高音質なLE Audioへの対応を明言しています。
買ったあとの進化が約束されたワクワク機種ですので、新しいモノ好きの方はぜひどうぞ。
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EarFun Air Pro 3が気になった理由
最新のチップQualcomm QCC3071を採用しているからです。
チップは完全ワイヤレスイヤホンの基本性能を決める存在。なにができるのか、どのレベルでできるのか、がチップによって決まります。料理で例えると調理器具です。
ではQCC3071は他のチップとどう違うのか?をまとめたのがこちら↓。
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
専門用語が多くてわかりにくいですが、要するに過去最高の全部入りチップなわけです。
具体的には以下。
- 高品位なワイヤレスオーディオ体験を認証するSnapdragon Sound認証に対応している
- CDレベルのロスレス音質に対応している(TWSが対応している場合のみ)
- ANC性能が過去作より進化している
- 唯一「LE Audio」に対応している
このなかでも特に注目したいのが、LE Audioへの対応です。
LE Audioは次世代のBluetooth規格。いろいろと進化点はありますが、注目したいのがLC3というコーデックの採用です。
LC3は従来のSBCに代わるもの。より低いビットレートでより高い音質を実現するそうです。要するに低遅延・高音質ということ。
とはいえ、LE Audioの仕様としては「実際のビットレートや音質のコントロールはイヤホン本体の制御に委ねる」となっています。
ではEarFun Air Pro 3はどうなるのか?でいうと、
- EarFunは完全ワイヤレスイヤホンの機能充実に注力してきたブランドであることから、最新チップの機能であるLE Audioを使い倒すための投資を惜しまないのではないか
- EarFunの過去作は機能・音質のバランスに優れた機種が多かったことから、LE Audioの実力を上手に引き出してくれるのではないか
と、期待しています。
つまり、近い将来に低遅延・高音質化の恩恵を受けられる可能性が手に入るということです。実際、EarFun社の方からも「将来ファームアップでLE Audioに対応予定」と伺っています。
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最新モノが好きな管理人にとっては「将来の拡張性」はこれ以上ない魅力なのです
EarFun Air Pro 3の概要
注目ポイント
- 次世代BluetoothオーディオのLE Audioに対応予定
- ハイレゾ相当(24bit/96kHz)の高音質コーデックaptX Adaptiveに対応
- 独自のQuietSmart2.0™により、業界トップクラス-43dBのアクティブノイズキャンセリング
- マルチポイント接続
主な仕様・スペック
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その他詳細は
をどうぞ。EarFun Air Pro 3レビュー
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EarFunのパッケージはだいたいシンプルなんですが・・・
EarFun Air Pro 3は右下部分にデカデカとレインボーで「HYBRID NOISE CANCELLING」と書いてあります。
それだけノイキャンはアピールポイントである、と。
さっそく実機を見ていきましょう。
外観・デザイン:きわめて微細な違和感あり
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外側は銀メタリックのマット、内側は黒の光沢、というデザイン。
外側はステム部分を含めて丸みを帯びています。角丸なEarFunロゴとあいまって、まとまりが出たデザインとなっています。
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実は前作EarFun Air Sのレビューで外観デザインのちぐはぐさを指摘していたところ。意見を受け止めていただいたように感じました。とても嬉しいです
内側が光沢なのは滑り止め目的でしょう。サラサラしていると固定されづらいのです。
内側外側のツートンデザインが引っかかる人がいるかもしれません。
が、これは実用性との兼ね合い。デザインに全振りすると実用性が損なわれるもの。
ちょうどいいバランスポイントを狙っているのだ、と理解すると気持ちよく使えると思います。
気になる点でいうと、ケース底面に大きく規格類が印字されてる点は美観を損ねます。規格類は日々眺めるものでもないですし、ケース底面に大きく印字しなくてもいいのでは、と。最近は規格類をフタの裏側に印字するデザインも出てきています。個人的にはそちらのほうが好みです。
とはいえ質実剛健さがEarFunの売り。規格類の印刷箇所というキワモノなこだわりはコストがかかるし後回し、と判断されているかもしれませんし、それはそれで正しいと思います。
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ぼくは外観を気にするタイプなのでいろいろ言ってますが、気にならない人が大半だと思うので、話半分で受け止めてもらえればと思います
重さ・大きさ:全部盛りなのにサイズ感は維持
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手のひらで一握りできるサイズ感。
「機能全部入りだからそのぶんデカいよ」的なデメリットを出さず、標準サイズにおさえてきました。
こういった点でも、EarFunはデザイン・実用のバランス感覚に優れているな、と感じますね。
Bluetooth接続:マルチポイント接続可能は超Good
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Bluetooth機能は、最新のQCC3071搭載ということもあり、
- aptX Adaptive対応
- マルチポイント接続可能
など、ほしい機能は網羅されています。
特に嬉しいのはマルチポイント接続です。
マルチポイント接続とは、一度に複数台のデバイスとペアリング・接続できる機能。
スマホやPCなど複数のデバイスで同じ完全ワイヤレスイヤホンを使うとき、いちいち接続先をつなぎ変えなくて良くなるという、とても便利な機能です。
たとえば
- 仕事のWeb会議でPCとスマホを使い分ける
- スマホでBGMを聴きつつ、Web会議のときだけPCで音声通話する
といったケースで役立ちます。
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個人的には必須機能です
もちろん、接続速度や安定性など、基礎的なBluetooth性能も問題ありませんでした。
世界一人ごみの激しいと言われている新宿駅のJR線ホームで使っても途切れず使えました。
遅延が気になる場合は、専用アプリから「ゲームモード」をオンにすれば100ms以内まで遅延を抑えられます。(参考に、AACやSBCの遅延は200ms前後)
総じて、Bluetooth接続は文句のつけどころがありませんでした。
装着感:良い。特筆点なし
良好です。特筆すべき点や気になる点はありません。
あえて特徴を挙げると、本体内側が光沢素材のため耳から滑り落ちにくくなっています。
操作性:フルカスタム可能
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タッチ操作。専用アプリで機能の割当を自由に変更できます。
ちなみに、前作のEarFun Air Sでは1タップと2タップは変更できませんでした。
EarFun Air Pro 3はフルカスタム可能なので、ここも進化しているポイントです。
音質:低音!低音!低音!(イコライザで調整しよう)
第一印象は、とにかく低音が強いな、です。
音量バランスは低>>>高>中。とにかく低音が大きく出ます。
バスドラムとベースが露骨に強調されており、終始ボンボン鳴ります。
高音がメインの楽曲で裏方的に鳴っている低音すら、表に引きずり出されるくらい。
そもそも低音が鳴っていないときは、中・高音は粒度感も音色もきれいに出るんです。
しかし低音が入った瞬間「オレがオレが」と全部持っていってしまいます。
もちろん、無理くりゲインを強くしたような雑な調整ではなく、丁寧にバスドラムやベースの音を括り出しているので、「大迫力の低音」がキャッチコピーの安イヤホンのような粗さは感じません。
しかしそれでも、低音の音量が大きすぎると感じます。
なので・・・
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専用アプリのイコライザ機能で「低音を弱める」に設定して使うことをおすすめします。(もちろん好みによりますが個人的には低音弱め設定は必須に感じました)
イコライザで低音を落ち着かせさえすれば、EarFunならではの丁寧でハイレベルな音質を堪能できますので、スマホ向けの完全ワイヤレスイヤホンとしての音質評価はGoodとしたいところ。
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なおEarFun専用アプリのイコライザ設定は他のイヤホンには適用されません。その点も安心です
ただ、イコライザが使えない再生機器だと低音強めなのがキツく感じるかもしれません。
その意味で、低音強めが好みでない人は選ばないほうが良いかと思います。
専用アプリ:後発ならではの良い使い勝手
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専用アプリは
- イコライザ設定
- ANCモード切替
- ゲームモードのオンオフ切替
- タッチ操作の動作割当変更
- ファームウェアアップデート
など、イヤホン向けアプリに欲しい機能はカバーされています。
特に画面やメニュー構成がわかりやすく、ホーム画面で使いたい機能に一発アクセスできる点など、工夫を感じます。
2021年後半から多くの完全ワイヤレスイヤホンメーカーが自社製品向け専用アプリをリリースしています。EarFunは後発組なので、そのぶん他社事例ベースのナレッジを最初から組み込めているのでしょう。
マイク:声質にこだわらなければ普通に使える
マイクは、音質は並ですが、音声ノイキャン(話すときに自分の声以外の雑音を打ち消す機能)はよく効くので、通話自体は快適です。
一方、声のクリアさを売りにしているマイクやヘッドセット類に比べると声質は2〜3レベル劣ります。
そのため、声のクリアさが求められるケースにはマッチしません。オンライン講座やウェビナーの登壇には厳しいと思います。
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仕事のWeb会議なら全然使えました
ANC:-43dBはさすがに静寂
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独自技術で-43dBのANCを実現。
具体的にどうなるかというと・・・
- 洗濯機やエアコン室外機の「ゴー」は、ゼロになる
- キーボードの「カチャカチャ」は、ほぼ消える。耳を澄ますと微細に「チャッチャッ」という音がする
- 他人の足音は、ほぼ聞こえない
- 車が通り過ぎる音は、距離5mくらいでようやく聞こえる
- 自分の足音は、体を通じて耳に伝わる音しか聞こえない
- 一番大きく聞こえるのは、イヤーピースと耳が触れ合う音
という感じで、自宅デスクで使うと完全静寂が手に入りました。(キーボードを静音化したらもっと静かにできるかも)
EarFun Air Pro 3はパッケージでノイキャンを激推ししていますが、たしかに激推ししたくなる水準です。
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過去に-42dBまでは経験していますが、-43dBは静寂レベルが違いました
電池と充電:今でも強い。将来も強くなる
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
(デスク下にQi対応充電器を仕込んでます)
EarFunのイヤホンはバッテリーまわりのスペックが強いものが多く、EarFun Air Pro 3も例外ではありません。
10分の充電で約2時間の音楽再生可能な急速充電はもちろん、ワイヤレス充電にも対応しています。
本体のみでの連続再生時間も、ANCオフなら9時間とハイレベルな水準を確保。朝から晩まで休みなくWeb会議、という極端な使い方にも耐えられます。
さらにいうと、将来のファームアップで電力消費の少ないLE Audioに対応したら、さらに連続再生時間が伸びることでしょう。
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高音質や低遅延のみでなくバッテリー面でも将来のファームアップが楽しみです
防水・防塵:水没だけ注意
IPX5。水しぶきは大丈夫だけど水没はNG、というレベルです。
イヤホン本体をポケットに入れたまま洗濯してしまったり、トイレで使おうとして手が滑って便器に落ちたり、みたいなミスさえしなければ大丈夫です。
保証:18ヶ月
18ヶ月のロング保証。もちろん初期不良の交換・返品対応もOK。
日本で長く製品を販売している実績があり、サポート面もしっかりしています。
なにかあれば問い合わせ窓口までコンタクトしましょう。
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実際に使ってみた感想
良かったところ
- 最新チップ搭載で将来的にLE Audioの恩恵が受けられる
- 全音域にわたって丁寧な音
- マルチポイント接続対応。幅広い用途で使える
- 専用アプリ対応。ファームアップによる進化を期待できる
- 急速充電やワイヤレス充電など、運用面の使い勝手も良好
悪かったところ
- とにかく低音が強くてイコライザ調整が必須
EarFun Air Pro 3はこんな人におすすめ
まとめ:LE Audio対応のハイレベルなTWSが欲しい人に
総合評価:
最新チップ搭載かつLE Audio対応予定という将来性が一番のワクワクポイントです。
くわえて、現時点においても強すぎる低音をイコライザで落ち着かせさえすれば、音質や使い勝手に優れたハイレベルな完全ワイヤレスイヤホンです。
EarFunの担当者の方いわく「史上最高傑作」とのことですが、実際に使ってみて機能面や音質面ではたしかにそうだなと感じた次第。
将来性もありますし、買って損するとは考えにくい機種かなと思います。
ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
以上「EarFun Air Pro 3レビュー | 最新チップで未来に備える実力派完全ワイヤレスイヤホン」でした。
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