EarFun Air Sレビュー | 高い基礎力+さらなる加点要素でハイレベルに仕上がったTWS

5.0
EarFun Air S 完全ワイヤレスイヤホン レビュー

提供:EarFun

2022年6月発売のEarFun Air Sをご提供いただきました。

EarFunはこれまで音質と機能のバランスが優れた完全ワイヤレスイヤホンを数多く輩出してきましたが、EarFun Air Sはその集大成と呼べるほど仕上がっています

ポイントは、これまでの丁寧な音作りのそのままに

  • 専用アプリに対応しつつ
  • マルチポイント接続にも対応

と、機能面が大幅にパワーアップしている点。

特にマルチポイント接続は、音楽鑑賞にくわえて仕事のWeb会議でも使う人には嬉しいアップデートでしょう。ぼく的にはこれだけで買う価値があります。

NAE
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というかマルチポイント接続って、数年前には2万円台の完全ワイヤレスイヤホンにしか搭載されていなかった機能なんですよ

とはいえ完璧なわけではなく、音量が「これでもか!」というくらい低音重視なのでイコライザ調整が必須だったりはします。定価7000円弱なのでそこはご愛嬌ですし、専用アプリで一発で調整できるので問題なし。

まさに1台でなんでもできるイヤホンなので、これから新しいイヤホンを買おうとしている方には、ぜひ選択肢入れていただきたい一品です。

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本記事は商品提供を受けて作成しています

EarFun Air Sが気になった理由

  • 専用アプリが登場
  • マルチポイント接続対応

ぼくはこれまで複数のEarFunイヤホンを使ってきましたが、とうとう集大成がきたか、と。

特にマルチポイント接続。いつも仕事のWeb会議で使っているShokz OpenCommで一番助かっている機能なので、個人的には神アップデートです。使えるシーンが大幅に広がります。複数のデバイス(音源)を使う人には嬉しいはず。

完全ワイヤレスイヤホン向け専用アプリは2021後半からのトレンドで、EarFunも追従してきた形。後進ならではの作りの「こなれさ」が期待できます。

なお後述しますが、EarFun Air Sはデフォルトの音量バランス的にイコライザ必須なので、結果として専用アプリのイコライザ機能によって全体的なエクスペリエンス=買ってよかった感が保たれていたりします。詳しくはレビューのセクションにて。

NAE
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イヤホン本体や音質だけでなく、その他機能全部含めたエクスペリエンスが強く意識されている点がEarFunの強みです

EarFun Air Sの概要

EarFun Air S【VGP 2022 Summer 金賞】 完全ワイヤレスイヤホン/Bluetooth5.2 【QCC3046チップ搭載/aptX対応】 マルチポイント接続/EQ対応無償アプリ/10mm径ウール複合素材振動板 / cVc8.0 通話ノイズリダクション /連続30時間再生 /ワイヤレス充電/IPX5防水(ブラック)

注目ポイント

  • 専用アプリに対応
  • マルチポイント接続可能

主な仕様・スペック

その他詳細はAmazonの商品ページをどうぞ。

EarFun Air Sレビュー

それでは実機をレビューしていきます。

外観・デザイン:きわめて微細な違和感あり

黒×銀、隠れた挿し色で赤、全体にマット仕上げという、大人シックな組み合わせ。

一方、EarFunロゴが角丸でポップみがあるので、少しばかりチグハグな感じがします。

また、ケース底面に大きく規格類が印字されてしまっている点は、細かいですが美観を損ねる要因になっています。最近はフタの裏側にこっそり印字するパターンが多く、個人的にはそちらのほうが好みです。

とはいえ、いずれも細かな違和感レベル。長時間凝視でもしない限り気になることはないでしょうし、気づかない人には気づかないと思います。

重さ・大きさ:ケースは大ぶりだが実用範囲内

イヤホン本体、ケースとも、完全ワイヤレスイヤホンとしては標準範囲内の重さです。

大きさでいうと、ケースはすこしばかり大ぶり。指先でつまむのではなく、手で握るように持つイメージです。

といってもゴルフボールくらいなので、ポケットにヒョイッと入れられるくらい。問題が出る大きさではありません。

Bluetooth接続:マルチポイント接続可能

なんとマルチポイント接続に対応。

マルチポイント接続とは、一度に複数台のデバイスとペアリング・接続できる機能。

具体的な挙動は、

  • 接続先デバイス全部に「EarFun Air Sと接続中」と表示される
  • ただし、一度に1つのデバイスの音のみ流れる

というもので、スマホやPCなど複数のデバイスで同じ完全ワイヤレスイヤホンを使うとき、都度接続先をつなぎ変えなくて良くなるとても便利な機能です。

たとえば

  • 仕事のWeb会議で、PCとスマホを使い分ける
  • 私用スマホでBGMを聴きつつ、Web会議のときだけPCの音を聴く

などのケースでとても役立ちます。

NAE
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ぼく的には必須に近い機能。この値段帯での搭載は神対応です

もちろん、接続速度や安定性など、基礎的なBluetooth性能は問題ありません。遅延が気になる場合は、専用アプリから「ゲームモード」をオンにすれば100ms以内まで遅延を抑えられます。(参考に、AACやSBCのち円は200ms前後です)

総じて、Bluetooth接続の点では

  • 基礎性能は問題なし
  • マルチポイント接続により使い勝手の幅が大きく広がった

といえるでしょう。

装着感:良い。特筆点なし

良好です。特筆すべき点や、気になる点はありません。

ふつうのカナル型イヤホンと変わりません。

操作性:一部カスタム可能

タッチ操作で、一分の動作は専用アプリで割当変更可能です。

ざっくりいうと以下の通り。

  • 1タップで再生・一時停止
  • 2タップで曲送り・戻し
  • 上記以外は割当変更可能

せっかく専用アプリがあるので、すべての操作の割当変更ができてほしかったところ。

ただ個人的には、1タップで再生関連・2タップで曲の切替関連という考え方はスッと入ってくるので、使いにくさは感じませんでした。

音質:意図を感じるレベルで低音が強い

イコライザをオフにした状態でのレビューです

第一印象は、低音強く出しすぎじゃない?、です。

音量バランスは低>>>高>中。

とにかく低音が大きく出ます。ドンシャリではなくドンドンドンドンシャリくらいの勢い。バスドラムとベースが露骨に強調されており、終始ボンボンしています。当然、低音が弱いときは中音・高音の存在感は出ますし音色もきれいなんですが、低音が入った瞬間「オレがオレが」と全部持っていってしまいます。

もちろん、無理くり低音域だけゲインを強くしたような雑な調整ではなく、丁寧にバスドラムやベースの音を括りだすように強調されているので、「大迫力の低音」がキャッチコピーの安イヤホンのような粗さは感じません。でも、それでも低音の音量が大きすぎると感じます。イコライザで低音弱めに設定してちょうどいいくらいです。

これはもしかしたら、「EarFun初の専用アプリでイコライザが使えるので使ってね!」というearfunからのメッセージかもしれません。実際にアプリ上のプリセット「低音弱め」に設定すると、低音の「オレがオレが」が引っこんで、全体の音が調和しました。

総じて、イコライザで低音を落ち着かせさえすれば、EarFunならではの丁寧でハイレベルな音質を堪能できます

NAE
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なおEarFun専用アプリのイコライザ設定は他のイヤホンには適用されません。その点も安心です

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専用アプリ:後発ならではの使い勝手

専用アプリは

  • イコライザ設定
  • ANCモード切替
  • ゲームモードのオンオフ切替
  • タッチ操作の動作割当変更
  • ファームウェアアップデート

など、イヤホン向けアプリとして備えていて欲しい機能はカバーされています。

特に画面やメニュー構成がわかりやすく、ホーム画面で使いたい機能に一発アクセスできる点など、工夫を感じます。

2021年後半から多くのメーカーが自社の完全ワイヤレスイヤホン向けに専用アプリを公開し始めましたが、そのなかではEarFunは後発組。そのぶん他社事例ベースのナレッジを最初から組み込めているのでしょう。

マイク:声質にこだわらなければ普通に使える

マイクは、音質は並ですが、音声ノイキャン(話すときに自分の声以外の雑音を打ち消す機能)はよく効くので、通話自体は快適です。

一方、声のクリアさを売りにしているマイクやヘッドセット類に比べると声質は2〜3レベル劣ります。

そのため、声のクリアさが求められるケースにはマッチしません。オンライン講座やウェビナーの登壇には厳しいと思います。

NAE
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仕事のWeb会議なら全然使えました

ANC:体感は-38dBクラス

ANC性能は、スペックには表記がありませんが、体感は-38dBクラスでした。

完全静寂にはならないので、ANCに強くこだわる人にはもの足りないかもしれません。ただ、そうでない人には十分な性能だと思います。

具体的には以下の通り。

自宅デスクで

キーボードの打鍵音は聞こえません。

宅配のピンポン音はかろうじて聞こえるくらい。

隣の部屋で回る洗濯機の音はゼロになります。

カフェで

周囲の声や食器同士があたる音などの雑音が、かなり消えます。

さすがにゼロにはならないものの、自分のまわりに敷布団が3枚ほど現れるくらいの遮音性はある。

車通りで

車の接近音はほぼ聞こえなくなります。

ただ、1〜2m先を通り過ぎる車の音は耳に届きます。

街なかで

救急車やパトカーの音は一瞬で気づきま。

ただ店内のBGMや「いらっしゃいませ」は5倍くらい遠くに飛んでいきます。

電池と充電:強い

EarFunのイヤホンはバッテリーまわりのスペックが強いものが多く、EarFun Air Sも例外ではありません。10分の充電で約2時間の音楽再生可能な急速充電はもちろん、ワイヤレス充電にも対応しています。

本体のみでの連続再生時間こそ6時間と並レベルではあるものの、使いたいときにすぐ使えるための仕組みは整えられているため、1日1回ワイヤレス充電器の上に置くなど簡単な運用さえできれば電池切れにはなりにくいでしょう。

朝から晩まで休みなく仕事のWeb会議に入りっぱなし、などエクストリームな状況でも無い限り、実害なく使っていけると思います。

防水・防塵:水没だけ注意

IPX5。水しぶきは大丈夫だけど水没はNG、というレベルです。

イヤホン本体をポケットに入れたまま洗濯してしまったり、トイレで使おうとして手が滑って便器に落ちたり、みたいなミスさえしなければ大丈夫です。

保証:12ヶ月

EarFun製品には標準で12ヶ月の保証がつきます。もちろん初期不良の交換・返品対応もOK。

日本で長く製品を販売している実績があり、サポート面もしっかりしています。

なにかあれば問い合わせ窓口までコンタクトしましょう。

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実際に使ってみた感想

良かったところ

  • 全音域にわたって明瞭で丁寧な音
  • マルチポイント接続対応。幅広い用途で使える
  • 専用アプリ対応。ファームアップによる進化を期待できる
  • 急速充電やワイヤレス充電など、運用面の使い勝手も良好

悪かったところ

  • イコライザなしだと低音が強すぎる(個人的な感想。イコライザ調整で解消可能)

EarFun Air Sはこんな人におすすめ

  • スマホやPCは複数台持ちたいが、イヤホンの台数は少ないほうがいい
  • イヤホンを買うなら音質にはこだわりたい
  • 充電やアプリまわりの使い勝手面も良いほうがベター

まとめ:イコライザ調整は必須だがそれ以外はハイレベル

総合評価:

強すぎる低音をイコライザで落ち着かせさえすれば、音質や使い勝手に優れたハイレベルな完全ワイヤレスイヤホンになります。

イコライザ機能はEarFun専用アプリでカバーされるので、アプリ併用を前提とすれば非の打ち所がありません。厳密に言うと、デザイン面で超微細は気になりポイントはあるものの、ほとんどの人にとって問題にならないはず。

ぼくはレビュー用にサンプルを提供いただいた立場ですが、純粋に良いモノだと思いますし、買っても後悔しないのではないかと感じました。もともと基礎力が高いEarFunのイヤホンに、マルチポイント接続や専用アプリなどの加点要素が加わって盤石になった形かなと。逆に言うと減点要素があまり見当たりません

買って後悔しない完全ワイヤレスイヤホンを探している方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

以上「EarFun Air Sレビュー | 高い基礎力+さらなる加点要素でハイレベルに仕上がったTWS」でした。

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