2022年4月、個人的に超信頼しているメーカーKlearlookから初のモニターアームが発売されたので、早速購入してみました。
結論を先に言うと、普通に使うぶんには優秀であるものの、こだわったことをしようとするとアラが目立つ感じです。
具体的には、以下のいずれか一つでも満たすとNGポイントが目につくようになります。
- チルト(モニターの上下角度)をひんぱんに調整する
→モニターが壊れそうと感じるくらいの力が必要で大変 - スタンディングデスクで立って使う
→モニターの揺れが激しく、揺れの収まりも遅いので使えない
逆に、これらに該当しない使い方なら、実力は十二分。
特に耐荷重が2〜12kgと幅広く、どんなモニターでも使える汎用性は魅力です。
モニターアーム購入の際、ラインナップに入れてみてはいかがでしょうか。
Klearlookモニターアームの購入理由
Klearlookの品質を信用しているからです。
過去にいくつかKlearlookのアイテムを使ってきましたが、いずれもレギュラー入りを果たしています。
なので新発売のモニターアームもきっといいものだと信じて、購入に踏み切りました。
人柱です
Klearlookモニターアーム概要
注目ポイント
- 2~12kg、35インチまでのモニターに対応
- 2基のUSBポートを搭載。PCと直接
- ケーブルを完全にアーム内部に収納可能
仕様・スペック
- 材質:アルミ合金、ABS
- VESA規格:75×75 mm・100×100 mm
- 耐荷重:2~12 kg
- 取り付け可能なモニター:13~35インチ
- 角度調整:上下175°(+90°/-85°)、左右±90°、回転360°
- 可動方式:ガススプリング式
- 固定方式:クランプ式、グロメット式
- 台座に付いたUSBケーブルの長さ:1.4m
- セット内容:本体(上部アーム、下部アーム、VESA マウント、USBケーブル付きの台座)、付属品(ネジ、六角レンチ、スペーサー)、取扱説明書
Klearlookモニターアームレビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:機能要件に全振り
各部位を詳しく見ていきます。
土台
土台は分厚くしっかりしています。クランプ部分の金属板はエルゴトロンLXと同じ5mm厚。
土台の横幅が少し狭いので、アームを横に伸ばすと不安定になりそう。(実際に揺れ具合は後述します)
前面のUSB2.0ポートは、後ろのコードをPCやUSB充電器に接続して使います。Bluetoothメインの場合は充電ポートに使うのが良いかもしれません。
アーム(土台側)
メイン素材がABS樹脂のせいか、結構太いです。
樹脂といっても、内側に格子構造をしこんであるので強度は十分。
アーム(画面側)
画面側のアームはガススプリング式。各種調整用のネジが集まっています。
先端にVESAがついていないのが気になるかもしれませんが……
こちらのVESAプレートを使って着脱する形です。いわゆるクイックリリース方式。
これモニターが大きい場合は便利なんですが、おそらく40インチレベルのモニターもつけられるように、という配慮でしょう。
全体的に機能要件をベースに設計されているようで、見た目にこだわるデザイン要素は特に感じられませんでした。これはこれで正しいです。
設置・調整:引っかかりポイント多し
手順自体はKlealook公式で出している動画が一番わかりやすいので、リンクを貼っておきます。
ここでは、実際に設置・調整したときに引っかかった部分とその対応策を書いていきます。
- デスク:DAISHIN電動昇降スタンディングデスク(天板厚25mm)
- モニター:34インチウルトラワイドモニターLG WN780-B
VESAマウント用プレートが大きすぎる
VESAマウントのサイズが大きく、モニターの凹み部分と干渉してしまいました。
付属品のスペーサーと長いネジを使えば対処可能です。
スペーサーを使うとモニターがせり出してしまう
スペーサーを使うと、そのぶんモニターが前にせり出します。
そのぶんアームで前後位置を調整すればOKです。
チルト調整が固い
モニターが垂れないくらいの強さでチルトのネジを固く締めたところ、チルト調整が困難になりました。
具体的には
- とにかく固い。中途半端な力では調整できない
- 無理に調整しようとすると「ガッガガガッ」と大きな音が鳴る。モニター背面が割れそう
モニターの上下角度を調整することが多い人には正直おすすめできません。
チルトのヌルヌルにこだわるなら、エルゴトロンLXをおすすめします。
揺れ・安定性:スタンディングデスクには厳しい
34インチのウルトラワイドモニター(重さ7.7kg)をつけてテストした結果、
- スタンディングデスクでなければあまり揺れない
- 揺れ始めてからおさまるまで2秒ほどかかる
でした。
スタンディングデスクだと結構揺れる
キーボード打鍵時はそうでもないのですが、デスクに腕を置くと揺れます。そして、収まるのに2秒くらいかかります。
横幅が広く重さもある34インチウルトラワイドモニターなので揺れが目立っているだけな可能性はあります。もっと小さいモニターなら気にならないかもしれません。
対策として、モバイルモニター等でモニターを下から支えれば揺れを防げます。モニターが浮いているように見えなくなるので、デスクの見栄えが損なわれますが、そこは見た目と性能のどちらを取るか次第です。
普通の高さのデスクならあまり揺れない
しかし、同じスタンディングデスクでも、高さを普通のデスクと同じ70cm程度にすると揺れは極小に。
モニターの揺れがものすごく気になるタイプのぼくでも気にならないレベル。
土台やアームがかなりしっかり作られている証拠です。優秀。
USB機能:デスクトップPCなら重宝するかも
前面のUSBポート、ぼくには使いみちがありませんでした。
- 手元のデバイスはほぼ無線化している
- 充電用のUSBポートは使っているデスクに備え付けのもので間に合っている
- 使うとしても、本体がノートPCなのでUSBポートが少なく、USBハブをかませる必要があって面倒くさい
土台自体がUSBハブになっていて背面の接続がUSB-A一本で済んでいたなら話は変わっていたかもしれません。
保証:不明
付属の説明書にもAmazonの出品者ページにも、明確な保証期間の規定はありませんでした。
とはいえ「ご遠慮なく連絡ください」と書かれていますので、不具合の際は問い合わせれば何らかの対応はしてくれると思います。
実際に使ってみた感想
2週間ほど↑のスタイルで仕事・私用で使ってみました。
スタンディングデスクではどうしても揺れが気になったので、モバイルモニターで下から支えています。
デスクの高さを70cmに下げて座って使うぶんには一切問題なく使えていますが、高さ110cmに上げるとモバイルモニターでの支えが必須でした。
良かったところ
- アーム自体がかなり太くて安心感がある
- ケーブルを完全にアーム内に収納できる
悪かったところ
- チルト調整(モニターの上下角度変更)が固い
- VESAマウント部分のサイズが大きく、モニターと干渉する
- スタンディングデスクで使うとモニターがかなり揺れる
- デバイスの無線化が済んている、かつノートPCだとUSBの使い道が少ない
Klearlookモニターアームはこんな人におすすめ
まとめ:良いモノだけどぼくのこだわり条件にはマッチしなかった
総合評価:
基本的には良いモノです。
が、以下にこだわりを持っているぼくにはフィットしませんでした。
- スタンディングデスクで立って仕事する
- モニターの揺れを極端に気にする
とはいえ、これらに該当しない人にとっては良いものに映るだろうことから、★4としました。
ちなみに定価9980円と少しお高め。セール時のAmazonベーシックモニターアーム(エルゴトロンLXと同等品)と同じなのは気になるところ。
Klealook製品はよくセールで安くなるので、買うならセール狙いでぜひどうぞ。(ぼくが買ったときは、発売直後の特別クーポンコード×Amazonプライム特価で6,300円くらいでした)
以上「Klearlookモニターアームレビュー | 耐荷重12kgで35インチまで対応。汎用性が高くておすすめ」でした。