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折りたたみ式のノートPCスタンド「Majextand」をレビューします。
世界最薄なのに、ガシガシ使って問題ない丈夫さと安定感。放熱効率も高いです。
くわえて、ノートPCをクラムシェルで使う場合でも意外な使いみちが。出先とデスク両方でマルチに使えます。
重さは少し気になるものの、スペック重視の人にはぜひおすすめしたい一品でした。
Majextandの概要
- サイズ:14.1cm x 14.0cm x 1.7mm
- 重さ:約136g
- 高さ:6段階(7~12cm)
- 素材:ステンレスチール、亜鉛合金、POM製の脚部
- カラー:ゴールド、シルバー、スペースグレイ、ブラック、ピンクゴールド
厚さ1.7mmは100円玉1枚分。比類なき薄さです。
またノートPCスタンドには珍しい金属筐体なのも注目ポイント。薄さと剛性を両立させるためでしょう。
MacBookを意識したカラバリは、PCスタンドとMacBookとを同化させたい人には嬉しいポイントです。
もちろん、MacBook以外でも使えます。「スクリーンサイズが18インチ以下のノートパソコン(ただし底面がフラットであるもの)」とありますので。
MacBook以外で使うなら「ブラック」か「スペースグレー」を選ぶと吉です
Majextandのレビュー
ではレビューしていきます。
同梱物:気が利いている
- Majextand本体
- ゴム足4つ(長短2つずつ)
- 両面テープ2枚
- アルコールクリーナー
アルコールクリーナーはノートPC側の洗浄用、ゴム足はノートPCのズレ防止用、両面テープはMajextandを貼り付ける用の予備です。
なお両面テープは厚さ1mm、幅8mmです。交換用のテープを買う際は参考にどうぞ。
参考 Kickflipの粘着テープ交換方法。500円+5分で復活できます
予備の両面テープがついてくるのは気が利いていますね
外観・デザイン:サラッとクール
今回はスペースグレーをチョイス。表面はサラッとしており、金属筐体のためひんやり冷たさを感じます。
中央上部にMajextandのロゴ、そして簡単な使用方法の印字があります。
高さ:高めだが、だからこその使いみちがある
7~12cmの6段階調整。12インチクラスのノートPCにつけて、一番低い7cmと一番高い12cmで使ってみました。
7cmは好み次第ですが、12cmともなるとタイピング以外の用途で使うほうがよさそうです。
7cm:手首を折り曲げる意識が必要
常に手首を折り曲げ、タイピングの運指では指を持ち上げる意識を持たないといけない感じです。
もともと高さ3cmのKickflipを使っていたので、おそらく慣れの問題だと思います。
12cm:タイピング意外に使うが吉
ここまでくると、もはや壁に向かってタイピングしている気分です。
とはいえ、12cmという高さは……
外付けディスプレイと並べると結構しっくりきます。
クラムシェルモード前提、かつノートPCの画面と外付けディスプレイを2枚とも使いたい場合にピッタリです。
姿勢・疲れへの影響:もう一歩工夫が必要
ノートPCの画面が高くなるので、猫背防止には一定の効果があると思います。(そもそも高さ3cmのKickflipでもそこそこ効果がありました)
ただし慣れるまで肩~腕は結構疲れそうです。
というのも、上述のとおり高さが7cm以上のため、タイピングのときに
- 意識的に手首を曲げ、指を持ち上げる必要がある
- 上腕筋~肩まで、筋肉の緊張が伝わる
- 結果、腕の外側~肩まで全般的に疲れる
となってしまうからです。
これには理由があって……
そもそもMajextandのパッケージの挿絵、よく見るとAfterのほうが机が高くなっています。「ノートPCそのものの位置も高くしてね」、と暗に言っているんです。
つまり姿勢の矯正や疲れの軽減まで求める人にとっては、Majexstand単品では片手落ち。ノートPCを置く台を導入する、もしくは机の高さを調整するなど、もうひと工夫必要になります。
とはいえこれは、角度をつける系のノートPCスタンドに共通する制約なので、Majextand特有の課題というわけではありません。
本気で姿勢矯正を考えるなら、こちらのようなガチの台と外付けキーボードを使うべきです
持ち歩きやすさ:重さと薄さの考え方次第
結構重い一方、薄さは「世界一」を標榜するだけあるな、と。
持ち歩くにあたり、重さと薄さ、どちらを重視するかで評価が分かれるでしょう。
重さ:136g=ガラケー1つ分
136gは結構ずっしり。
それもそのはず。約130gといえば
- 折りたたみ式のガラケー:1つ分
- 単1電池:1本分
くらいの重みです。
本体を持つとしっかり重いですし、ノートPCにつけると明確に「あ、重くなった」と感じます。
薄さ:1.7mm=コイン1枚分
一方で、薄さは秀逸。
100円玉と同じくらいしかなく、ノートPCと一体化します。
パツパツのスリーブに入れても全然平気そうです。
開閉動作:かなり慣れが必要
開閉動作、意外と手間がかかります。慣れないうちはワンタッチ開閉とはいかなさそう。
特に閉じる動作は小さなストッパーを2箇所同時に押す必要があるため、ノールックで閉じるのは難易度が高いです。
ぼくは3日で慣れたので、そこまで問題にはならないと思います
開く動作:指一本でいけるが、少し固い
開くときは、ノートPCを持ち上げたうえで、真ん中の穴に指を入れて引っぱり上げます。
本体が薄いこともあり、指をグイッと押し込んでエイッと持ち上げるイメージです。
閉じる動作:慣れが必要
しまうときは2ヶ所のストッパーを同時に押し込みます。
内部でバネが入っているのか、押し込んだ瞬間にシュッとたたまれていきます。
しかしストッパーが小さいので、慣れるまでは目視が必要です。
ノートPCを含めたMajextand開閉フロー
ノートPCの底面を体側に、右手でノートPCを持っている場合の開閉フローは以下の通り。
- Majexstandの穴に右手中指をかける
- 引き上げながらノートPCを机に置く
- (必要であれば)Majextandの底面を指先で押さえつつ、ノートPCの画面を持ち上げて高さを調整する
- ノートPCを開く
- ノートPCを閉じ、右手で持ち上げる
- ノートPCの裏側に左手をまわす
- 左手でMajextandのストッパーを押して閉じる(高さ調整している場合は2箇所押す)
ノートPCを置いてから開閉するKickflip系と異なり、ノートPCを置く前&持ったあとに操作することになります。
これもまた、慣れが必要です。
頑丈さ:さすがに丈夫でブレない
普通にタイピングしているぶんには、ゆらぎもたわみもありません。
無理に体重をかけない限り安定するくらいには頑丈にできています。
放熱効果:ヒートシンクとして使えるレベル
ノートPCスタンドの放熱効果は、主に3つの要因で決まります。
- スタンド自体の素材
- ノートPCとの接地面積
- ノートPC排熱口の塞がれかた
金属素材は樹脂の100倍ほど熱伝導率が高く、放熱性に優れています。そのため金属素材のMajextandは、PCの熱をこもらせるどころか、逆にPCの冷却を促進する効果を期待できます。
くわえて、Majexstandは太さ1cm弱の正方形の枠でノートPCと接地するのみのため、接地面積が少なく、排熱口を塞ぐことがほぼありません。
すなわち、排熱効率の点ではMajextandは最高スペック。簡易的な外付けヒートシンクとみなしても良いレベルと言えそうです。
「MacBookに10円玉を乗せると放熱効果が高まる」と同じ話です
剥がれやすさ:全然剥がれない
ぶら下げても剥がれません。結構強力な両面テープを使っているようです。
といっても、貼ったら剥がせないわけではありません。クレジットカード等を使って少しずつ剥がす方法が説明書に紹介されています。
ここらへんはさすがに1,300円の激安折りたたみPCスタンドとは差別化されているようです。
ただし……
説明書のやり方にしたがってクレジットカードで剥がしてみたところ、両面テープが再起不能になりました。
つまり剥がせはするものの、そのまま貼り直しは無理。スペアの両面テープは必須です。
テープは厚さ1mm、幅8mmであればOK。こちらの3Mのものが一番近そうです。
Majextandはこんな人におすすめ
Majextandの最大の特徴は、なんといっても薄さ、マルチな使い方、そして放熱の3点。
しっかりしたノートPCスタンドをスリムに持ち歩き、かつ放熱効率よくマルチに使いたいなら、Majextandは唯一の選択肢になります。
開閉動作は慣れが必要なものの、そもそも開閉する機会が少ない人であれば使いやすいと思います。
まとめ:ハマる人には最強のノートPCスタンドでした
総合評価:
モノの作りは素晴らしいんですが、重さが気になったので星-1つ。
自分のノートPCの用途と7cmという高さをどう見るかによって、Majextandは逸品にもゴミにもなりえます。
- 薄くて強く、放熱効率も高く、かつ見た目もオシャレ……という点に惹かれるなら、Majextandはおすすめ
- 軽い、ワンタッチ、低めが好み……という方は、KickflipかMoftを選ぶ方が幸せになれる
あなたの用途にミートすると思ったら、ぜひ買ってみてください。
以上「【レビュー】Majextand | 薄くて丈夫、マルチに使えて放熱性も高いオシャレなノートPCスタンド」でした。
クラムシェルモードとは、ノートPCをデスクトップPCのように使う方法。ノートPCに外付けのキーボードやマウス、ディスプレイをつないで使います。