提供:MOFT
MOFT Xのスマホスタンドを入手したのでレビューします。
触っていると「これは良いものだ」という印象を受けますが、実際に使ってみるといろいろと制約が多く、使う人を選ぶアイテムでした。
ただiPhoneだと安心して使えるようになっているので、薄くて軽いスマホスタンド兼スマホホルダーを探しているiPhoneユーザは一見の価値あり、です。
MOFT Xスマホスタンドの概要
- サイズ:64 x 105 x 4.7 mm
- 重さ:29g
- 色:スペース・グレー、ダーク・ブルー
「MOFT x」とは、世界最薄クラスのノートPCスタンドとして、2019年4月にクラウドファンディングで多くの方から支援を集めた「MOFT」をさらに進化させた、スマートフォン用のスタンドです。
ノートPC版同様世界最薄クラスを実現しながらも、スキミング防止のカードケース、ホルダーなどの機能が追加され、スマートフォンをより快適にお使いいただけます。
MOFTの基本概念は「シンプルでありながら、クリエイティブ」 この概念に則り、スマホ用スタンドは縦と横での使用が可能で、ホルダー&カードケース機能があり、ポケットやカバンに入れてもかさばらないデザインにすることを目指しました。
最終的な折り畳みデザインは、幾度にもわたるテストの末に決定したものです。折り畳んだ時は紙のように平らになり、スタンドとして使う時は、最も安定した三角形の構造を形成するように工夫しました。
Amazon商品ページ
クラウドファンディングプロジェクト発の製品ということで、フィロソフィーをもって開発されているようです。
MOFT Xスマホスタンド レビュー
ではさっそく、レビューしていきます。
付属品:最低限
- MOFT Xスマホスタンド本体
- マグネット
- ガラス用吸着シート(2枚)
マグネットはMOFT Xとかなり強くくっつきます。マグネット裏側は3Mの両面テープが貼られており、任意の場所に設置可能。壁や車のダッシュボードにつければ、そこにスマホを貼り付けられます。
ガラス用吸着シートは、スマホ背面がガラス素材の場合に使います。樹脂の粘着力だとこころもとないため補強する、という形です。
外観・デザイン:おしゃれ
ざらつきで少しきらめきのある表面に、MOFTのロゴ。
粘着面側は無地一色。ツートンカラーがおしゃれです。
ざらつき部分金属板になっています。
裏側は粘着性の樹脂。
粘着力がしっかり強いのに、貼ってもはがせる嬉しい仕様です。
Amazonの商品説明によると、500回の貼り直しが可能だそう。
iPhone 8につけてみました。横幅ぴったり。
おそらくiPhone SEなど、4インチクラスのスマホだとはみ出るでしょう。
使い勝手:人を選ぶ
使いみち別に使い勝手を評価していきます。
スマホスタンドとして
縦置きは60度、横置きは40度。
置いた状態でタップしてもズレません。
外付けキーボードで文章を書いたり、スマホで動画を見てみましたが、いずれも不自然さは感じませんでした。
60度や40度という角度は、誰にとってもちょうどいいと感じる角度なのかもしれません。(人間工学というやつ)
スマホホルダーとして
パタっと指を通すことでスマホホルダーとしても使えます。
どの指を通すかは開き方次第で調整可能なのですが、どうしても慣れないのが……
片手で開くときの抵抗感です。
開くには少しのすき間に指を差し込んでよいしょっと持ち上げなければなりません。
これを片手でやるとなると、少しの時間ですが指先だけでスマホを持つことになり、滑りそうで怖い。
なのでスマホホルダーとして使う場合は、
- スマホを片手で取り出す
- 両手でスマホを持ち、MOFT Xを開く
- MOFT Xに指を通し、片手に持ち変える
と、結局両手を使うことになり、面倒です。
バンカーリングだと片手で完結するので、かなり残念。
カードケースとして
MOFT Xには隠しポケットがあり、カードが収納可能です。
クレジットカード等を入れておけば、わざわざサイフとスマホを両方持って出る必要がありません。
ランチタイムの持ち物が減りますね。
QRコード決済が広まっているので、そもそもカードケースは必須ではないのかもしれません
耐久性:今度検証
使い始めて2日目なので、耐久性の評価はできません。
壊れてきたら追記しようと思います。
ちなみにAmazonには3週間で破れたというレビューがあります。
におい:少しにおうが、実害はゼロ
鼻を近づけるを石油のようなにおいがします。
においの種類から、おそらく一部にネオプレン樹脂を使っているものと思われます。
素材の特性から、しばらくすればにおいは弱くなるも想われます。
が、気になる人はMOFT Xと鼻の距離を5cm以上キープしておくと幸せかもしれません。
スマホで通話するときににおいわなかったので、実害はほぼゼロだと思います
買う前に知っておきたい注意点
薄くておしゃれなMOFT Xですが、買う前に知っておきたい注意点があります。
一部のスマホではカメラが隠れる
2019年から出てきた一部の複眼スマホ(カメラがたくさんついているスマホ)では、MOFT Xが使えません。
なぜなら、一部のカメラがMOFT Xの下に隠れてしまうから。
たとえばXiaomi Mi Note 10の場合、上の写真のように、5つのカメラのうち下の2つ(マクロカメラと広角カメラ)が隠れてしまいます。
回避策としてMOFT Xの一部を切り取れるかも?と考えましたが、「MOFT」のロゴが入った鉄板を切るのはかなり難しいので、諦めました。
購入前にスマホのカメラが隠れないかよく確認しましょう
iPhone11シリーズなら問題ないそうです
金属板の影響でできなくなることが多い
MOFT Xの外側のキラキラした部分は金属の板が入っています。
金属板は、電波をさえぎります。その影響で、MOFT Xをつけたスマホでは以下3つができなくなる場合があります。
- ワイヤレス充電:充電用の電波が遮断されるため
- おサイフケータイ:スマホのFeliCaポートとの通信が遮断されるため
- カードを入れたままの決済:カードと決済端末の通信が遮断されるため
このなかで、個人的に致命的なのがワイヤレス充電ができないこと。
自宅デスクに埋め込んだワイヤレス充電器deskHackにiPhoneをポンと置いておくスタイルが定着しているので、わざわざケーブルを挿すのが面倒で面倒で……
また、多くの人にとっておサイフケータイが使えなくなるのは致命的でしょう。
iPhoneシリーズはFeliCaポートがスマホ上面についているので問題ないのですが、スマホ下部にFeliCaポートがついている一部のAndroidスマホは完全NGです。
ちなみに金属板にした理由はおそらく、付属の磁石でどこでもくっつけられることを優先しているから。
車移動が多い人ならいいのかもしれませんが、ぼくは電車や自転車がほとんどなので、マグネットなんて使わないんですよね。
できれば次期バージョンで金属板を使わない版も出してほしいところです。
実際、ワイヤレス充電等に対応可能なMOFT Xを開発中だそうです
MOFT Xスマホスタンドはこんな人におすすめ
もともとiPhoneを意識して作られているせいか、iPhoneだったらほぼ難なく使えるので、おそらくiPhoneユーザが主な購入層になるでしょう。(ほぼ、というのはワイヤレス充電が使えないから)
金属板とマグネットの組み合わせを使う機会がある人、たとえば車移動の人は、買う価値があるかもしれません。
また「QRコード決済最高。おサイフケータイなど使わぬ」という人であれば、金属板でFeliCaが潰れても気にならないでしょう。
まとめ:手放しでおすすめはできない
総合評価:
MOFT Xは、
- おしゃれな外観やデザイン、スマホスタンドとしての使い勝手は秀逸
- そのぶん失うものも、無視できないほど存在する
という、諸刃の剣なスペックの尖ったスマホスタンドでした。
ワイヤレス充電、FeliCa、SUICA等を入れたまま使えない、の3点それぞれで星-0.5点ずつです。
とはいえ、もともとクラウドファンディング発のプロダクトなので、尖っていて当たり前。
おしゃれなスマホスタンド兼スマホホルダーがほしいiPhoneユーザの方、使ってみてはいかがでしょうか。
以上「MOFT Xスマホスタンド レビュー | 薄くて多機能だが、制約が多く使う人を選ぶ」でした。