提供:Skyloong
最近自宅のPCをWindowsに買い替えました。これまで使っていたChromeOSでも必要最低限のことはできるものの、Windowsのほうができることがより幅広いということでの乗り換えです。
まずはじめに、これまでスマホでプレイしていた原神をPCでやってみることにしたのですが、ぼくが使っているのは自作キーボード。文字入力に最適化されており、ゲームには不向きでした。
そこで、Skyloong発のゲーミングキーボードとマウスのセット「Skyloong GK68HE & Skyloong M1」を使ってみることにしました。(案件でご提供いただきました)
使ってみた感想を書いていこうと思います。
キーボードSkyloong GK68HE
デザイン
シンプルなガスケットマウント。配列は少し変則的な68%。チルト足なし。
本体がずっしり重いのはバッテリーが入っているからかもしれません。
中身はメカニカルキーボードで、ホットスワップに対応。
キースイッチは磁力式です。HHKBが採用する静電容量無接点方式と同じように、磁場の変化を読み取ることでキーの押下を検出します。メカニカルキーボード向け製品が出始めたのは2024年前半からという若い方式のため、2025年1月現在、あまり種類が出回っていません。
せっかくなのでキースイッチの中身も見ていきましょう。
ステムに磁石を仕込む必要があるため、ステムは太め。それに伴いスプリングも太めとなっています。
磁力式のためリーフ(PCBと接続するための金属足)は存在しません。これは良いことで、ホットスワップのメカニカルキーボードを使っているとリーフはなにかとトラブルの元なんです。たとえばキースイッチをつけ外しするときに折れ曲がって通電しなかたり、曲がったリーフを直そうとするとポキっと折れてしまってキースイッチがダメになったりします。いろんなキーツイッチを試す人にとってリーフのない磁力式は魅力ですね。
また、ステム側面とボトムハウジングにスリットが入る「ダブルレール」構造が採用されています。ステムが上下するときのブレをおさえたり、ルブの円滑効果アップする効果が期待できるもので、これも2024年の夏あたりから出てきた新しい方式です。
総じて、磁力式やダブルレールなど新しい方式のキースイッチを使っていることがハード面の特筆点かなと思います。
キーカスタマイズ
設定用アプリがあります。ダウンロードはこちら。
Geek Customization – パーソナライズされた電子ソリューションカスタマイズプラットフォーム
が、ぼくの環境ではアプリがキーボードを認識してくれませんでした。キーボードが認識せず。原因不明。
Skyloongの人に聞いたら、こちらのWebアプリを案内いただきました。
こちらは無事使えました。少し前のVIAと同じで、画面上で設定したら即座にキーボードに反映される形です。
中国語の記載が多いものの、ブラウザの翻訳機能を使えば問題なく使えると思います。
カスタマイズ項目は多岐にわたります。キー配列、バックライト、マクロなどのよくある系だけでなく、キーごとにラピッドトリガーやトラベルが設定できるなど、本格的なゲーミング用途にも使えるようになっています。
ゲーミングセットとして売られれいるだけありますね。
打鍵音と打鍵感
白軸(軽めのリニア軸)が入っています。
打鍵感は軽くて滑らか。キースイッチのステムの側面がレール加工されていることから、ルブリカントの円滑効果が高まっているのでしょう。そうでない他のキースイッチと比べてカサカサした感触が圧倒的に少ないです。押す感触・戻る感触とも良好。これまで20種類以上のキースイッチをレビューしてきましたが、トップレベルのスムーズさです。
打鍵音はタカタカという感じで、耳につく高音域をうまい具合に面取りしているように聞こえます。ケース内の工夫がそうさせているのでしょう。自作キーボードだと出すのに苦労しそうな、心地よい音です。マグネット式のキースイッチを使っているのも関係しているかもしれません。マグネット式キースイッチは脚の本数が少ないぶん、PCBの穴が少なく一枚岩になるので、音が無駄に響かなくて済んでいるのかなと思います。
総じて、打鍵感と打鍵音は良好です。今回は文字入力で試してみましたが、ゲームプレイでも同じような好感触を味わえるでしょう。
マウスSkyloong M1
デザイン
非静音の軽量マウス、という感じ。重さは、バッテリーが入っているとは思えないくらい軽いです。単3乾電池を一本入れたMXXXBKより軽く感じます。マウスの重さは好みがあると思います。軽めが好きな人にはちょうどいいかもしれません。
ゲーミングマウスということで、光ります。一番目立つのはSkyloongのロゴ。本体にあいた穴からがっつり見えます。もし光が邪魔なら穴が空いてない部品に入れかえればOKです。
機能と操作感
左右クリック+ホイール+親指部分の進む・戻るの7ボタン。
DPIを5段階で切り替えられます。これは、モニターは大画面だけどゲームはFHDなどウィンドウでプレイする、という人には嬉しい機能です。というのも、通常のPC操作のときはマウスを画面の端から端まで一瞬で飛ばしたい(DPIは高くしたい)、けどゲームプレイ時はFHDの解像度内で精密に動かしたい(DPIを下げたい)、という要件があるからですね。DPI自体はOSの「マウスの速度」でも設定できるものの、速度の幅には限られますし、わざわざ設定アプリを呼び出すのも面倒なので、マウス上のボタンだけで切り替えられるのは嬉しいのです。
ちなみに、DPIを最高(1200)に上げてもマウスを素早く動かしてもちゃんとカーソルがついてきます。センシングの頻度がDPIの高さにマッチするよう調整されているんですね。AliExpressやTemuで1000円以下で売られている超激安ゲーミングマウスはそこらへんがダメなのですが、Skyloong M1はちゃんとしているようです。
接続は、有線・無線(Bluetooth)・無線(2.4GHz)対応。ゲーミング用途なら有線一択ですね。特にゲームプレイ中にバッテリーが切れてしまうのはよくないので。
机に接する部分は青い樹脂素材で保護されています。滑りは上場で、マウスパッドがなくてもスーッと滑ります。
クリック音などの操作音
クリック音は普通にカチカチ言います。特に音が大きいわけではありませんが、静音化されていないのを気にする人はいるかもしれません。特にゲーム配信でマウスのクリック音を入れたくない、というこだわりを持った人にとってはNGでしょう。とはいえそれ以外の人であれば気にならないと思います。
マウスを動かすときも静かですね。マウスパッドがなくてもスーっと静かに動きます。変な摩擦音もありません。底面の青い樹脂がいい仕事しているようです。
実際に使ってみた感想
原神をプレイしてみました。プレイ中に充電切れを起こすとよくないので、キーボードもマウスも有線接続です。
キーボードとマウスでの操作は初めてで結構戸惑いましたが、逆に慣れ以外で変な遅れや操作不良は感じませんでした。
具体的には、
- キャラの向きやエイムの操作はキビキビついてくる。意図どおりシュッと動いてシュッと止まるし、マウスを速く動かしてもちゃんと視点がついてくる
- キー入力のレスポンスは良好。ラピッドトリガーは設定していないが十分な反応速度だと感じる(プレイしているのがFPSや格ゲーではないからそう感じるだけかもしれない)
- キーボードが操作中に横ずれしない。ずっしりと重いのと、底面のゴム足の摩擦が強いのが奏功しているみたい
という感じ。ゲーム用のキーボードやマウスとしての機能・性能は十分だと感じました。
ただし、キーボードで気になったポイントが2つあって、
- キートップまで高さがある。左手をほぼ常に浮かせないといけない。長くゲームプレイしていると左腕が疲れる。パームレストは必須
- EnterやBackspaceの右横にDelやPageUp/PageDownが縦に配置されている。ノールックでEnterやBackspaceを押そうとするとときどき暴発する。そもそもキーを抜いたりキーマップでなにも割り当てないなどの工夫が必要
と、物理デザイン起因で若干の使いづらさを感じました。もちろん、キーボードの高さや配列は好みの世界なので、Skyloong GK68 HEがベストフィットという人もいると思います。
まとめ
総合評価:
本格的な機能・性能のゲーミングデバイスとなるとキーボードだけで2万円前後するところですが、Skyloong GH68HE & M1はキーボードだけでなくマウスもついて2万円前後。魅力的な価格帯です。
また、キーボードSkyloong GK68 HEのハード面はよく仕上がっています。実績あるキーボードブランドなだけあって機能・性能・安定性など文句なし。ただソフト面、特に専用アプリは改善の余地がありなので★は少し減らしました。
一方で、マウスSkyloong M1は順当にゲーミングマウスに求められるスペックを満たしている、というイメージ。特筆すべき点は思い当たらないものの、ふつうの高品質マウスとして使えるのは嬉しいポイントです。
総じて、キーボードメーカーが作ったゲーミングキーボードとマウスのセットということで、Skyloong GK68HE & M1の強みはキーボードのハード面の作りが良いことにあるかなと感じました。
キーボードに強いこだわりがあるゲーマーさんは見てみるとよいかと思います。
(この記事はSkyloong GK68HEで書きました)
コメント