提供:Skyloong
Skyloong GK75を提供いただきました。紹介していきたいと思います。
先に結論を言うと、気になるところはありつつ全体としては素敵なキーボードです。
またカスタマイズ幅が広いので、これからキーボードカスタマイズを試してみたい方にもおすすめできるのではと感じました。
Skyloong GK75の概要
注目ポイント
- 分割スペースバーを標準装備
- とても素敵な打鍵音
- 6つのロータリーエンコーダを搭載可能
- ホットスワップ対応
仕様・スペック
- Body Material: Black Transparent ABS
- Plate Material: Steel
- Keycaps: PBT Material, OEM Profile
- Switch: Glacier Mechanical Series (Pre-Lube)
- Switch Support: Hot-Swappable(3-pin or 5-pin Switch Available)
- Backlight: RGB
Skyloong GK75レビュー
それではレビューしていきます。
デザイン:どっしり
TiGreyという秋っぽい色合いのキーキャップを選んでみました。木目の入ったデスク天板とよく似合いますね。
分割スペースバーは、一瞬ギョッとするかもしれません。でも親指で複数のキーを使い分けるスタイルに一度慣れると二度と離れられなくなるほど便利です。(ぼくは2020年のKEMOVE DK64-66 Dolchで分割スペースバーに出会って以降、戻れない体になりました)
たとえば、
- 左はSpace、中はEnter、右はBackspace、とマップすれば、右手小指を無理に伸ばすことなくEnterやBackspaceが押せる
- 左はSpace、中は「英数」、右は「かな」、とマップすれば、日英入力切替が一瞬で済む
あたりが代表的な使い方です。
ロータリーエンコーダは、たとえば
- Web会議向け:押すとマイクミュート切替、回すと音量アップ・ダウン
- Youtube視聴向け:押すと再生と一時停止、回すと早送り・戻し
など、キーマップ設定の工夫次第で果てしなく便利に使えます。
eMeet EMute E1などの専用デバイスを使う手もありますが、キーボードに搭載したほうが省スペースですね。
裏側や背面は本当に最低限ですが、一番嬉しいのが、2.4GHz無線通信用USBドングルが差し込めるようになっている点。
ドングルには通信先デバイスの個体識別子が記録されているので、無くすと替えがきかないんですよね。
いや、Bluetooth使えばいいじゃない?と思うかもしれませんが、BIOS/UEFI画面やBitlockerのパスコード入力画面など、OS起動前の段階でも無線キーボードを使う場合は2.4GHz無線通信が必須ですので、仕組みとしてはまだ現役です。(例外として、LogicoolのUnifyingやLogi BoltはOS起動前状態で使えます。ただしLogicool製品限定)
なお、チルト足は2段階の高さ調整が可能です。
最後に重さなんですが・・・ずっしり重いです。無線接続対応でバッテリーを積んでいるせいかも。据え置き利用を前提で考えたほうがいいかもしれません。
打鍵感・打鍵音:プロの技
今回はMechanical Rose(実態はSkyloong Glacier Rose)というタクタイル感の強いスイッチを選んだのですが、
- クイッと力を入れるとストンと一気にキーが落ちる
- 底打ち時に面取りされた打鍵音がコーンと響く
と、指先にも耳にも心地よさ満点で、とてもとても良いです。
というか、この打鍵音が作れるのって実はすごくて。
ぼくは昨今ErgoDashやCorne Cherryなど自作キーボードのカスタマイズもやっているんですが、理想的な打鍵音を作るのにかなり苦労しています。
たとえば、ボトムプレートにマスキングテープを貼ってみたり、キースイッチの中に小さく刻んだOリングを仕込んでみたり、ミドルのアクリルプレートを両面テープで固定してみたり・・・いろいろ試しましたが、なかなか心地よい音にたどり着かないんです。
でもSkyloong GK75は良い打鍵音にする工夫がバランスよく仕込まれた状態で手元に届きます。
自作キーボードで打鍵音のカスタマイズに挑み試行錯誤した経験がある人なら、このすごさやありがたさがわかるはずです。
プロの打鍵音作りはやっぱりすごい
カスタマイズ:幅広いがとても惜しい
「SKYLOONG Keyboard Driver」から専用のドライバーアプリをダウンロードしてインストールします。
有線接続すると自動で機種が認識され、
- キーマップ
- LED
- マクロ設定
がアプリ上で設定可能です。
ただし制限があります。Fnキーの設定は動かせません。以前レビューしたSkyloong SK61Sの時代から変わらずです。
Bluetoothや2.4GHz無線通信など、キーボードそのものの制御をキー操作でやろうとするとFnキーが必須かつ場所固定になる・・・という事情は理解できるものの、自由度の点では今ひとつと言わざるを得ません。
2020年にはKEMOVEなどFnキーすら動かせるキーボードも出てきていますし、その系譜を取り入れてFnキーの場所を固定せずに済むように進化してくれたらいいのにな、と思ってしまいます。
とはいえ、そこそこ押しやすい場所にFnキーがあることから、レイヤーキーだと割り切れば便利に使えるとは思います。
Fnキーも含めてキーマップ変更できたら完璧でした
保証:1年間
Skyloongのキーボードは
- キーボード本体は1年
- バッテリーは3ヶ間
の保証がつきます。
初期不良を含め故障の際は以下メールアドレスまでコンタクトすれば対応してもらえます。
To claim for a warranty or confirm whether your product is eligible for return/warranty, please kindly contact us via [email protected].
ただし、おそらく英語限定です。DeepLなどを使って問い合わせると良いでしょう。
実際に使ってわかったメリット・デメリット
以上のレビューから、Skyloong GK75のメリット・デメリットをまとめます。
メリット(良かった点)
- 分割スペースバー。親指を有効活用することでホームポジションを崩さず打鍵可能
- とても素敵な打鍵音。キーボードを打っていて楽しくなる
- 6つのロータリーエンコーダを搭載可能、かつ3つ同梱。使い方の幅が広い
デメリット(悪かった点)
- Fnキーが固定。実害は小さいがカスタマイズに若干の制約が出る
- ロータリーエンコーダは6つ同梱してほしかったかも
Skyloong GK75はこんな人におすすめ
まとめ:キーボードカスタマイズ初学者はぜひ
総合評価:
とてもGoodだと思うんですが、Fnキーのカスタムさえできれば・・・ということで★4としました。
ただ加点要素として、キーボードのカスタマイズに必要な要素が幅広くおさえられていることは特筆に値します。言うなれば、自作キーボード沼の入り口として最適。
なので、これからいろんなカスタマイズを試してみたいと考えているキーボードカスタム初学者の方には特におすすめです。沼のほとりで待ってます。
以上「Skyloong GK75レビュー | 6つのロータリーエンコーダを搭載可能。打鍵音も素敵な75%キーボード」でした。