提供:TaoTronics
2019年9月発売の完全ワイヤレスイヤホン、「TaoTronics SoundLiberty 77(型番:TT-BH077)」をレビューします。
約7,000円の完全ワイヤレスイヤホンとしては、かなり高スペックです。旬の機能は全部入り。
イヤーピース交換がほぼ必須なのはネックですが、交換さえすれば高いポテンシャルが一気にアンロックされ、長く使える満足機種になります。
このアイテムは終売になったようです……
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SoundLiberty 77の概要
- Bluetooth:5.0
- Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
- コーデック:AAC、SBC
- チップ:AB1532
- ドライバー:6mm PEEK+PU製ハイブリッドドライバー
- イヤホン単体再生時間:5時間
- ケース込みの合計再生時間:20時間
- 充電時間:1.5〜2時間
- 通信距離:約10m
- 重量:約44g(ケース込み)
- 防水:IPX7
- その他:タッチ操作、10分間自動電源オフ、MCSync技術
当記事初出時点(2019年9月18日)で最新の機種だけあって、タッチ操作や防水、十分な再生時間などのスペック面はおさえられています。
ただし、aptX非対応。Androidユーザの方は気になるかもしれません。しかし最近のAndroidはだいたいAACが使えるので、実用上は問題ないでしょう。
SoundLiberty 77レビュー
それではレビューしていきます。
付属品:最低限
最低限です。
外観・デザイン:シュッとコンパクト
ケース
アップで撮影すると結構大きく見えるのですが……
持つとめちゃくちゃ小さいし、軽いです。
TaoTronicsの前作「SoundLiberty 53」と比べると一回り小さい。
充電はMicro USB。ここは惜しいところ。
本体
無駄のない形をしています。
裏側のカーブは若干凹みめ。
全般的にコンパクトです。
装着感:難易度が高い
耳栓のように耳穴に圧着してホールドするわけではなく、「耳に置く」イメージで装着します。
でないとイヤーピースが歪んでしまい、音質(特に低音域)が犠牲になるためです。
ジャストフィットする部分を探すのに練習が必要で、単に押し込めばよいカナル型イヤホンを使っている人には違和感があるかもしれません。
耳から0.5mmだけ外側に配置するイメージにすると上手に装着できます。慣れない場合はイヤーピースを交換しましょう
遮音性:弱め
音質重視でイヤホンを耳に置くと、耳とイヤホンにすき間ができ、その間から外音が入ってきます。
音量大きめで音楽を聞いていても、電車のアナウンスに気づくくらいには遮音性は低いです。
音楽に没頭したい人向きではありませんが、周辺の音にも注意を払いたい人にとって安心でしょう。
操作感:タッチ対応。オン・オフだけ課題あり
TaoTronicsロゴ部分をタッチすることで操作します。
タッチ感度は良好。複数回タッチは「トトッ」ではなく「トントン」とゆっくりめに操作すると意図通り動きます。
機能面は問題ないものの、しいていえば
- 音量アップ/ダウンを左右どちらかにまとめてほしかった
- タッチ操作に触感フィードバックがほしかった
- タッチだけでオンオフ操作できてほしかった(ケース出し入れが必要)
の3点が個人的には惜しかったポイントです。
とはいえ、これは好み&慣れの問題。人によっては気にならないと思います。
音質:ドラムの音がきわ立つ
ドラムを狙い撃ちしたドンシャリ70%な調整。
トレブルやベースがくっきりな音楽(EDMなど)は、150点の音を鳴らします。
ただしそれ以外の楽曲では音が若干丸まりぎみで、粒度感や臨場感はもう一歩。
また付属のイヤーピースだとイヤホンが正位置からずれやすく、ずれたとき特定の音が共鳴し暴れがちなのは気になりました。
後述しますが、これら課題点はイヤーピースの交換で解消可能です
以下、各音域のレビューを
- 付属のイヤーピースを使用
- 耳穴に正しくフィッティングした状態
という前提で書いていきます。
低音域
音圧はひかえめ。細くシャープです。いわゆる「ドンシャリ」の「ドン」を力士の張り手だとすると、SoundLiberty 77の「ドン」はライト級ボクサーのグーパンくらい。
一方、ベースギターなどは裏方にまわっているイメージで、低音の中でもメリハリがあります。
低音域全体をのっぺり強めているわけでなく、バスドラムにフォーカスして強めているようです。
中音域
全般的に弱め調整。ただエレキギター等、特定の音域・波形が増幅されやすいです。
たとえば「凛として時雨」などハイトーンな男性ボーカルや、「哭かせる」ようなエレキギターのソロパート。耳元でサイレンが鳴るように暴れるので、聞いていてびっくりします。
ただ耳穴の形状は人によって違います。誰しもがこうなるかはわかりません。
ぼくの場合はイヤーピースの交換で解消しました。(後述します)
高音域
シンバルなど代表的なトレブルをピンポイントで際立たせています。
一方、複数の音が重なると一気に丸まります。解像度の高さや広がりは今ひとつ。
低音とあわせて、ドラムセットの音をピンポイントで強めているようなイメージです。
イヤーピースを交換するだけで、もっとずっと良い音になります。手持ちワイヤレスイヤホンのものでもOKです
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接続:独自技術で早い&途切れない
SoundLiberty 77は
- ライトニングペアリング(ペアリングが早くなる)
- MCSync(接続が途切れにくくなる)
という独自技術を搭載。
実際に使ってみても、ペアリングと接続維持、両面でストレスゼロです。
ペアリング:ケースを開けた瞬間につながる
ケースを開くだけで、前回ペアリングしたデバイスに自動接続。
何回も試しましたが、ケースから取り出して耳につけるまでに接続完了してます。
なお耳につけてからスマホのBluetoothをオンにする場合、Bluetoothオンから接続完了まで1~2秒くらい。こちらも十分早いです。
接続の安定性:両接続で安定
全然途切れません。
台風の影響で大混雑しているJR新宿駅前でも、一切音飛びしませんでした。
左右両方のイヤホンが直接スマホとペアリング・通信する「MCSync技術」のなせるワザなのかもしれません。
防水性能:シャワーもOK
IPX7等級。30分間、水深1mに水没させても内部に浸水しない水準です。
テストのため、音楽を聴きながらシャワーを浴びてみました。洗髪含め、15分ほど。
結果、シャワー中もシャワー後も、全く問題なく動作しています。
タッチ操作なので水滴で誤作動するかも……と思いましたが、杞憂でした。
電池の持ち:5時間は持たせられそう
以下の条件で、100%→0%まで5時間弱持ちました。
- まわりの音が聞こえないくらいの音量
- スマホで音楽再生。イヤホンまで1m以内(ポケット~耳)
- Bluetoothが混線する場所は数分通過する程度
- 再生・ストップなど操作なし(流しっぱなし)
商品説明は「最大5時間再生」は看板に偽りなし。
通勤・通学+カフェ等での休憩時間くらいであれば、安心して1日持たせられそうです。
保証:合計30ヶ月。超ロング
保証期間、めちゃくちゃ長いです。
- なにもしなくとも、購入日から12か月間
- シリアル番号で製品登録すると、追加で18か月間
廉価なイヤホンであってもきちんと保証してくれるのは安心です。
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イヤーピース交換で大幅に化ける
SoundLiberty 77には、
- 装着感を重視して耳穴に押し込むと、音質が失われる
- 音質重視で耳に置く感じで装着すると、イヤホンが安定しない
というトレードオフが存在します。(少なくともぼくの耳の形ではそうでした)
こうなる原因は、イヤホンを耳にホールドする機構の欠如にあります。
- イヤーピースが小さいので、耳穴への圧で支えられない
- イヤホン本体のカーブがきつく、耳の内側にフィットしづらい
これを解決するため、イヤーピースを交換してみました。
するとググッとレベルアップ。まったく別モノになりました。
- 特定の音が割れる現象がゼロになった
- 耳栓のようにイヤホンがホールドされるようになった
もし付属のイヤーピースが耳にフィットしない場合、イヤーピース交換を強くおすすめします。
これだけで満足度に天と地ほどの差が出るはずです。(ぼくは出ました)
上記A-Focusのイヤーピースだと、ちゃんとケースに収まりました
SoundLiberty 77はこんな人におすすめ
SoundLiberty 77は、タッチ操作や防水、電池の持ち、世界一混線する場所でも途切れづらい接続安定性など、ベーシックな使い勝手を重視しています。
イヤホンの維持管理に手間や時間をかけたくない人は安心して使えるでしょう。
ケース含めて小さく軽いので、完全ワイヤレスイヤホンをミニマルに持ち歩きたい人にはおすすめです。
まとめ:使い勝手とポテンシャル
総合評価:
SoundLiberty 77は
- タッチ操作、長時間再生、IPX7防水、抜群の接続性
- ドラム音にフォーカスしたバランス良い音
- イヤーピース交換で格段にレベルアップ可能
という、使い勝手とポテンシャルをあわせ持つ完全ワイヤレスイヤホンでした。
耳の形によってはイヤーピース交換が必要なので星3.5としましたが、イヤーピースさえ交換すれば星4.5です
ぜひ、次のイヤホン候補に入れてみてください。
以上「使い勝手とポテンシャルで満足度の高い完全ワイヤレスイヤホン、SoundLiberty 77のレビュー」でした。
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