SoundLiberty 88レビュー | とにかく楽。使い勝手が磨きあげられた完全ワイヤレスイヤホン

4.0
TaoTronics SoundLiberty 88

提供:TaoTronics

2021年8月15日現在、Amazonや楽天で商品ページが存在しません。廃版になった可能性があります。

TaoTronics様のご厚意で、2020年8月7日発売の完全ワイヤレスイヤホンSoundLiberty 88を先行レビューさせていただきました。

これまで複数のTaoTronicsイヤホンを使っており、新製品が出るたび進化してるなあと思っていたのですが、SoundLiberty 88はあきらかに異質です。

従来SoundLibertyシリーズは、音質や接続性など機能別の向上を売りにしてきました。

しかしSoundLiberty 88は、つけてから外すまで一連の流れが楽になる方向に進化しています。

具体的には、

  • 耳検出による自動最低・停止
  • 独自に工夫されたタップ操作
  • 耳に置きやすい絶妙な「くびれ」

あたり。

肝心の音質は、音が弱くなりがちなインナーイヤー型にしてはしっかり伝わる調整で、特に低音の音圧はがんばっており、一定のラインは確保。

各機能の品質基準は守りつつ使い勝手を磨き上げた「とにかく楽な完全ワイヤレスイヤホン」でした。

TaoTronics SoundLiberty 88

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本記事は商品提供を受けて作成しています

SoundLiberty 88の概要

注目ポイント

  • ELEVOC技術によるクリアな通話
  • 自動耳検出による再生・停止の自動制御
  • IPX7防水防汗

完全ワイヤレスイヤホンにしては珍しく、マイク音質を売りにしています。

また自動耳検出により「つけ外し」だけで音楽が自動制御されるのも、これまでのTaoTronicsイヤホンになかった機能です。

仕様・スペック

  • Bluetooth:5.0
  • コーデック:AAC、SBC
  • 通信距離:約15m
  • イヤホンタイプ:インナーイヤー型
  • 再生時間:単体約4時間、合計約25時間
  • 満充電時間:約1時間
  • 充電ポート:Type-C
  • 防水等級:IPX7防水防汗(イヤホンのみ)
  • ボタン仕様:タッチセンサー式
  • その他:自動耳検出、自動ペアリング、片耳モード対応、ELEVOC AIノイズキャンセリング

SoundLiberty 88レビュー

それでは実機をレビューしていきます。

外観・デザイン

TaoTronics SouncLiberty 88のケースにイヤホン本体が入っている様子

角丸の四角いケースを開けると本体が入っています。

TaoTronics SouncLiberty 88のケースにイヤホン本体 左右ペア 横から見たところ

「うどん」部分のてっぺん、TaoTronicsのロゴあたりが、タッチコントロールの当たり判定部分です。

TaoTronics SouncLiberty 88のケースにイヤホン本体 左右ペア 横から見たところ

スピーカー部分と「うどん」部分の境目にキュッとした「くびれ」があります。

後述しますが、ここがいい感じに耳にひっかかるんです。

TaoTronics SouncLiberty 88のケースにイヤホン本体 内側のアップ

耳に接する面に黒ポチが見えます。これが耳検出センサーです。

「耳から外すと音楽を自動停止」「つけると自動再生」は、このセンサーに支えられています。

TaoTronics SouncLiberty 88のケースにイヤホン本体 スピーカー部分のアップ

スピーカーの内側にうっすら防水用の膜が見えます。

TaoTronics SouncLiberty 88のケース 充電中のLED

ケースは、正面に充電状態を示すLEDがついているのと……

TaoTronics SouncLiberty 88のケース 充電口はUSB-C

背後に充電用のUSB-Cポート。

満充電が約1時間と早いのは、USB-Cならではだと思います。

重さ・大きさ:手のひらサイズ

TaoTronics SouncLiberty 88のケース 小さい

とにかく軽いです。大きさも、手のひらに収まるほど。

カバンのサイドポケットにシュッと入れられそうです。

イヤホン本体も片耳5gくらいで、耳に重さを感じない水準です。

装着感:なんだか楽

耳の内側に乗せる感じで装着します。

カナル型と違い耳穴への圧迫感がなく、つけていて楽です。長時間つけても耳が痛くならなさそう。

また、いわゆる「うどん」部分とスピーカー部分の間にある絶妙な「くびれ」がしっかり耳にひっかかるため、頭を振っても落ちません。

接続:秒速でつながり、切り替えが早い

TaoTronics SouncLiberty 88をスマホとペアリングしたときの表示。コーデックはAAC

ペアリングは少し時間がかかりますが、一度ペアリングすれば1秒かからずつながります。

接続維持力も良好。1週間使いましたが、一度も途切れていません。

驚くべきは、切り替えの速さ。Bluetooth接続が解除されると直後にペアリングモードに入ります。

そのおかげで、「複数のデバイスとペアリングしつつ接続先を切り替えて使う」というユースケースがとてもスムーズ。

たとえば、

  1. 音楽を聞くためスマホで接続していた
  2. 仕事のWeb会議が始まるので、スマホ側は接続解除
  3. PC側のBluetooth接続設定からSoundLiberty 88へ接続

という流れにおいて、SoundLiberty 88側のペアリングモードへの切り替わり待ち時間がゼロになります。

マルチペアリングと同じ水準の使い勝手と呼んで差し支えないでしょう。

操作感:随所に工夫が見られる

TaoTronics SoundLiberty 88の本体写真

耳に装着したあとは、タッチコントロールで操作します。

タッチコントロールというと、

  • タッチが多いと面倒くさい
  • 外したときの誤タッチがこわい

の2つが主な心配ごとですが、SoundLiberty 88はそのいずれにも応えています。

独自に工夫されたシーケンス

主なタッチコントロールは以下3つなのですが……

音量+ / – :右/左を3秒以上長押し、良い音量になったら離す

再生/停止:右/左を2回タップ、またはイヤホンを付ける/外す

次/前の曲:右/左を3回タップ

「良い音量になったら離す」「イヤホンの付け外しで自動再生・停止」により、必要なタップ回数が抑えられます。

タッチ操作は装着時のみ有効

耳へ装着したときだけタッチ操作が有効になる制御が入っています。

外したイヤホンがポケット内で勝手にタッチされるなど事件防止に役立ちます。

音質:インナーイヤー型にしては善戦

静かな場所でなら聴き浸れる水準です。

音量バランスは、高<中<低。インナーイヤー型のわりに、低音や音圧がしっかりしています。

ボーカルをしっかり鳴らすあたり、人声が少し強めに出る調整が入っているようです。

音域別のインプレッションは以下のとおりで、インナーイヤー型にしては善戦していると感じます。

音域別の特徴は、以下の通りです。

高音域

全体的に弱め。

きらめきや粒度感、奥行きは今ひとつで、等距離の平面から音が出ているイメージ。

ただ、左右の鳴らしわけは十分にできているため、一定の臨場感はある。

中音域

楽器よりボーカルが素直にはっきり聞こえてくるのが印象的。

分解能に欠け、ボーカル以外の音色を聴き分けることは難しい。

低音域

スピーカーと耳の間に空間ができやすく、低音や音圧が弱くなりがちなインナーイヤー型ながら、低音をしっかり耳奥まで飛んでくる。

耳とスピーカーの距離感を前提に、かなり強めに低音を出力している模様。

通話:倍額のイヤホンと同じ水準

結構な実力です。

世界屈指のヒアラブルブランド「Jabra」の完全ワイヤレスイヤホン「Jabra Elite Active 65t(1.2万円)」と比べたところ、聞こえ方がほぼ同じでした。

「ELEVOC AIノイズキャンセリング」は伊達じゃないようです。

電池の持ち:用途によっては心もとない

「スピーカーやマイク音質が人の音声寄りなので、Web会議にちょうどいいかな?」

と思いましたが、肝心の電池の持ちが4時間と少し短め。

途中で充電を挟むにしても、1日中Web会議で常用するには心もとない水準です。

電池容量は、軽さ=つけ心地の楽さとトレードオフ。少し重くてもいいから6時間は持ってほしかったと思いつつ、「とにかく楽」な方向を目指すSoundLiberty 88には、これが正解なのかもしれません。

とはいえ、通勤・通学の行き帰り+立ち寄ったカフェで聞く程度なら、4時間あれば十分です。

防水:シャワーも洗濯も大丈夫

IPX7ということで、

  • シャワーを浴びつつ音楽を聴く
  • ポケットに入れたまま洗濯機に投入する

など、少し過酷なテストでいじめてみました。

が、問題なく元気に動き続けています。

保証:最長30ヶ月

TaoTronics製品は、デフォルトで12か月間、製品登録で追加で18か月間の国内保証がつきます。

初期不良や通常利用範囲内における故障の際は、カスタマーセンターへ連絡すれば迅速に対応してもらえるので安心です。

TaoTronics SoundLiberty 88

実際に使ってみた感想

仕事のWeb会議や、いろんなシチュエーションでの音楽鑑賞に使ってみました。

Web会議に使うには電池が足りない

やはり4時間はキツかったです。

1日持たないので、空き時間に都度充電しつつ使うことになるのですが、1日6〜8時間はWeb会議しているため、充電時間が確保できません。

本気で仕事で使うなら、もう1つイヤホンを準備する必要がありそうです。

音楽に聴き浸るには静かな環境が必要

聴いている音楽に外からの音が混ざりやすいのが、インナーイヤー型の良いところでもあり、悪いところでもあります。

音楽に聴き浸るには、かなり静かな環境を準備しなければなりません。

試した限り、しっかりと音楽に向き合えたのは、妻と子供が寝静まったあとの自宅書斎くらいでした。

「音楽はあくまで環境の一部」と捉えたうえで使うほうが良いかと思います。

使い勝手は上々で、とにかく楽

つけてから外すまで、一連の流れが楽です。

  • ケースから出すと自動ペアリング
  • 音量調整はタップ一発
  • 耳から外すと、音楽が自動停止
  • 耳に戻すと、勝手に再生開始
  • ケースに入れずに放っておくと勝手に電源オフ、誤動作防止
  • ケースに入れると磁石吸着、勝手に元の位置へ

できるなら「勝手に電源オフ」のあと、再度耳に戻すと「勝手に電源オン」になってほしかったところ。

しかしそうすると、

  • 耳検知センサーが起動しっぱなしなので電池を食う
  • ポケットに入れたときも誤検知して勝手に電源が入ってしまう

など、使い勝手のマイナス面が逆に目立つので、きっとやめたのかなあと。

SoundLiberty 88、よく考えられています。

TaoTronics SoundLiberty 88

SoundLiberty 88はこんな人におすすめ

  • イヤホン選びの基準に「使い勝手」は外せない
  • とはいえ音質は一定の品質は確保していてほしい

まとめ:エクスペリエンス重視の意欲作

総合評価:

とにかく使いやすい完全ワイヤレスイヤホンです。

惜しむらくは、電池が4時間しか持たないこと。もう少しイヤホン本体を重くしてでも、電池の持ちを6時間くらいに引き上げてほしかった。なので、★-1しました。

ただこれは、1日6〜8時間Web会議をする人から見た評価。その他大多数の人にとっては4時間で十分かもしれず、★5に感じる方も多数いると思います。

イヤホンをつけてから外すまでのシームレスさ(による無駄な時間の排除)を重視する方は、ぜひSoundLiberty 88をチェックしてみてください。

以上「TaoTronics SoundLiberty 88レビュー | とにかく楽。使い勝手が磨きあげられた完全ワイヤレスイヤホン」でした。

TaoTronics SoundLiberty 88

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