提供:Tineco
メーカー様より2022年8月発売のTineco Floor One S5 Comboをご提供いただきました。
Tineco Floor One S5 Comboは、雑巾がけが必要な床の汚れを吸い込む水拭き型の掃除機でありながら、ハンディクリーナーにも使えるマルチな掃除機です。
本記事では、
- 水拭き掃除がちゃんとできるのか
- ハンディクリーナーとしてはどうなのか
- メンテナンスは楽なのか
- 収納に困らないか
の観点からレビューしていきたいと思います。
前置き:Tinecoとは
Tinecoという会社を知らない方もいると思うので、ざっくり紹介します。
- 世界的なロボット掃除機ブランドを展開するEcovacs Robotics傘下のスマート家電メーカー
- Tinecoブランド自体は若いが、プロダクトには勢いがある
- 2018年:設立
- 2020年:CESイノベーションアワード受賞
- 2022年:CESイノベーションアワード受賞
2019年には日本法人を構え、国内での販売にも力を入れています。
本記事執筆にあたり担当の方とやりとりさせていただきましたが、企業組織としての運営がとてもしっかりされている印象でした
Tineco Floor One S5 Comboレビュー
それではレビューしていきます。
外観・収納:思った以上に省スペース
掃除機というと付属品が多すぎて収納場所に困ることが多いもの。
Tineco Floor One S5 Comboも付属品が多かったので「どうしようこれ」と思っていました。
ただ、実際に設置してみると思った以上にコンパクトにまとまってびっくり。
ちゃんと付属品も省スペースに収納できるよう、収納用品がそろっていました。
よく考えられています。
水拭き掃除:液体汚れは一網打尽
テストのため、床に醤油を垂らしてみました。
こいつをFloor One S5 Comboで吸い上げてみましょう。
一撃でした。すごいですね。
ちなみに電源オンにすると掃除機が自動で前に進んでくれました。自力で押さなくていいので楽です。
なお掃除後は、モップ部分はさすがに無傷とはいかず、醤油のシミが残ります。
ただ浄水と混ざった状態なので水洗い(モップ洗浄)で落ちます。方法はボタン一発。詳細は後述。
吸い込んだ醤油は、水拭きのときに出る浄水と混ざった状態で汚水タンクへ流れ着きます。汚水タンクを取り外して流せばOK。
水拭き掃除関連で気になる点が2つ。1つは……
水拭き後の床がそこそこベチョベチョなこと。
裸足で歩くとあしあとがつくくらい濡れています。個人的には裸足では歩きたくないレベル。
理由はおそらく、液状の汚れを吸い上げてキレイにするにはそれなりの水量が必要だからでしょう。
実際は乾くまでそこまで時間はかかりませんが、使い方は工夫したほうがいいかもしれません。
たとえば
- 靴下やスリッパをはいておく
- スポットでの掃除をメインに使う(こぼしたものの拭き掃除とか)
などです。
もう1つは……
本体をステーションに戻すために持ち上げると、モップに残ったしずくが床に残ってしまうこと。
- 掃除終わりに電源オフ
- 3秒間の水分吸引があるので待つ
- ステーションに戻すため持ち上げる
- 床にしずくが残る
ステーションに戻してから電源オフにする、などの工夫が必要かもしれません。
総じて、水拭き性能は文句なしなものの、使い方は少し工夫が必要かも、という感じです
ハンディクリーナー:音が気になる
モーター部分を外して、サイクロン型のゴミタンクと吸込口をつければ、ハンディクリーナーに早変わり。
デスクの上のホコリ掃除など、ちょっとした掃除に役立ちます。
ただし……
結構音が大きいです。特に高い「キーン」音が鳴るところはマイナス。
長時間使うわけでもないので実害は小さかもしれません。また慣れでどうにかなる可能性もあります。
が、個人的にはちょっと受け入れがたいかなと感じました。
ちなみに吸引力Maxにすると「キーン」音は鳴らなくなりました。使うときは吸引力Maxがおすすめです
メンテナンス:説明書の書きっぷりがよくない
メンテナンスは、説明書に書いてあるとおりにやろうとすると面倒です。
というのも、説明書には「臭いを防ぐなら毎回分解・洗浄のうえ24時間乾燥してくれ」と書いてあるのです。
これを正直にやると、掃除のあとに毎回
- 汚水タンクを外して中の水を捨てる
- モップ部分を外して水洗いする
- 水を切って干す
が必要ですが……
やってみたところ、
- 外して洗うのがめちゃくちゃ面倒くさい
- 乾かすためにそこそこスペースが必要で、見た目も悪い
と、わりと散々でした。
なので……
実際のメンテナンスは、掃除のあとに
- ステーションに戻す
- セルフ洗浄ボタンを押してモップを洗う
としたうえで、
- モップの洗濯は適宜、定期的に
- 汚水タンク・浄水タンクのメンテは水量アラートが鳴ったら
とすることになると思います。
というか、Amazonの商品ページに
スマートセルフクリーニング
面倒な本体クリーニングからも解放!
ローラーやパイプなど、汚れ具合を自身で評価し適切なパワー・水量でセルフクリーニング。
汚れた部分に手を触れず、メンテナンスの手間と時間を省きます。
と書いてあることから、おそらく説明書の書きっぷりがよくないだけなのかなあと思います。
ハンディクリーナーの場合は定期的にゴミ捨てするだけなのでここでは割愛します
保証:2年間
Tineco Floor One S5 Comboの保証期間は2年間です。
決して安い製品ではないので、長期保証は安心できますね。
実際に使ってみた感想
良かったところ
- 強力な水拭き性能。醤油程度なら一撃で吸い上げる
- 軽い。モップの回転で自走するため思った以上に軽々扱える
- 省スペース。支えなしに自立、付属品もコンパクトに収納できる
- マルチな機能。床の水拭きにもハンディクリーナーにも使える
悪かったところ
- 水拭きの水量が多い。歩きながらモッピングすると足の裏がベチャベチャになる
- ハンディクリーナーの音。高いキーン音が耳をつんざく
- メンテナンス性。都度分解して乾かすのはしんどい
参考:廉価版のS3もあります
Tineco Floor One S5 Comboの兄弟機種として、Tineco Floor One S3というものがあります。
主な違いはざっくり以下です。
- S3:音声ガイドなし。ハンディクリーナーなし。値段が安い(-18,000円)
- S5 Combo:音声ガイドあり。ハンディクリーナーあり。値段が高い
「差額18,000円でコンパクトに収納できるサイクロン型のハンディクリーナーがついてくる」と考えれば判断しやすいでしょうか。
純粋に床の拭き掃除を楽にしたいだけならS3、プラスアルファの機能がほしいならS5 Comboを選べば外さないと思います。
Tineco Floor One S5 Comboはこんな人におすすめ
まとめ:使い方の工夫は必要だがモノとしては高性能
総合評価:
床を雑巾がけすることが多い方には良いかなと思います。
理由は、手間が
- Before:雑巾を濡らす→絞る→床を拭く→雑巾を洗う→絞る→乾かす
- After:掃除機を取り出す→サッと走らせる
と格段に減るためです。
こぼしてすぐの汚れなら、Tineco Floor One S5 Comboは雑巾がけの代用になります。
ただ、ハンディクリーナーとしても使える機能は個人的には余計かなと感じました。
理由は、Tineco Floor One S3との差額18,000円と、サイクロン部分の取り外しや吸引口の取り付けなど手間がかかるためです。なので★-1。
とはいえモノとしては高性能ですし、「せっかく吸引する機械なんだから床拭き以外にも使いまわしたい。モノの数を減らしたい」的なミニマル志向の方にはフィットするのではないかと思います。
ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
以上「Tineco Floor One S5 Comboレビュー | 雑巾がけとハンディクリーナーを1台でカバーするマルチな掃除機」でした。