提供:TP-Link
2023年3月発売のTP-Link Archer AX3000をレビューします。
ポイントは2つです。
- EasyMeshという、他社製WiFiルーターとメッシュWiFiが組める新しい規格に対応。過去イチ拡張性が高い
- 縦置き対応のコンパクトな本体に必要十分な通信性能が詰め込まれている。2LDKまでなら必要十分
性能面は普通(良くも悪くも値段なり)ですが、EasyMesh込みで考えるとこんなに将来が楽しみなアイテムはありません。
新しいもの好きや、将来性を加味して選びたい人におすすめです。
TP-Link Archer AX3000の概要
注目ポイント
- インターネット回線が1Gbpsなら必要十分な性能
- コンパクトな縦置き。レイアウトの自由度が高い
- EasyMesh対応で今後の拡張性に期待できる
仕様・スペック
TP-Link公式サイトがもっとも見やすいのでそちらをどうぞ。
過去機種との比較もできて便利です。
TP-Link Archer AX3000レビュー
それではレビューしていきます。
外観・デザイン:目薬と同じくらいの幅
マット仕上げの黒い本体。TP-Linkのロゴのみがワンポイントになっているシンプルなデザインです。
ギガビットポートは5つ。これだけあればNASや録画、デスクトップPCなど、いろいろカバーできそうです。
縦置き対応。
大きさはかなりコンパクトで、
- 正面:iPhone SEの4倍くらい
- 幅:目薬と同じくらい
です。
このサイズならいろいろな場所に置けますね。
配置:自由度は高いが・・・
縦置き対応のため、いろいろな場所に置けます。
WiFiルーターの置き場所は
- 壁のコンセントとLANポートの位置
- 家の間取りと家具のレイアウト
- 電波のカバー範囲
- 置くスペースを確保できるか
を考慮して決めるのが一般的。
TP-Link Archer AX3000は縦置きかつコンパクトなので、場所は最適だけど本体が大きすぎて置けない、という残念な事態にはなりにくいです。
選択肢が縛られにくいのはいいこと
わがやの場合、キッチンカウンターの端っこが最適な配置ポイントです。
カウンターは奥行き18cm。TP-Link Archer AX3000のサイズ感ならきれいに縦置きできるかな、と思いましたが・・・
LANケーブルが壁と干渉してしまい、本体が2cmほど出っ張ってしまいました。
本体だけならシュッとおさまったんですが、残念です・・・。
↓みたいなL字型のLANケーブルを使えば解決するかもしれません
通信速度・電波強度:回り込む場所で粘れない
- 約70㎡、3LDKのマンション
- WiFiマークの場所にTP-Link Archer AX3000を配置
- インターネット回線は1Gbps
- LANケーブルはCAT6。ボトルネックにならない
で、家の各所で電波強度を測定したら・・・
一応全域で電波は届いていました。
実際の通信速度は・・・
緑色の電波が強いところだと、インターネットの元回線と同じ程度のスピードが出ています。
一方で・・・
左上の電波が弱めの場所だと、通信速度はガタ落ち。もう少し値段帯が上のWiFiルーターだと50Mbpsくらいは出る場所です。
言うなれば、粘りが弱い。TP-Link Archer AX3000の価格が安い理由はこういうところにあるのでしょう。
もし気になるなら上位機種を選ぶ方がいいです。またはWiFi中継器を併用しましょう
設定と管理:専用アプリで一発
初期セットアップから利用開始後の管理まで、専用アプリ「Tether」で完結します。
ここの使い勝手はトップブランドならではです。
EasyMesh対応:とうとうきたか
EasyMeshとは、一言でいえば、他社のルーターとメッシュWiFiを組むための業界標準規格です。
これまでは、メッシュWiFiを使うには
- メッシュWiFi専用製品を選ぶ
- OneMeshなどメーカー独自技術搭載の製品を選ぶ
のいずれかが必須で、メッシュWiFiを使う場合は特定メーカーと一蓮托生でした。(たとえばTP-Linkで買い揃えないとメッシュWiFiを使えない)
しかしEasyMeshに対応していると、たとえばTP-LinkのWiFiルーターとBUFFALOのWiFi中継器でメッシュWiFiが組めたりするわけです。
WiFiルーターや中継器を自由に組み合わせられるため、より選択肢が広がる、というわけです。
なおBUFFALOなどは2021年にEasyMesh対応製品を出しています(参考)。一方、TP-LinkはこれまでOneMeshという自社規格でのメッシュWiFiを案内してきました。
が、TP-Link Archer AX3000からとうとうEasyMesh対応を進めるとのこと。
残念ながら本記事の執筆時点(2023年3月)で管理用アプリTetherではEasyMeshの設定は見られませんでした。(管理用アプリTetherから管理用Web画面にいけばあります)
今後EasyMesh対応のファームアップが降ってきたら
- 同じくEasyMesh対応のWiFi機器とメッシュWiFiを組める
- すでにEashMesh対応WiFiルーターを利用している場合はTP-Link Archer AX3000とも相互接続できる
と、選択肢が一気に広がることになります。
とはいえ、EasyMeshは規格自体が若く、各メーカーの対応姿勢もまちまち。メーカー横断のメッシュWiFiがシームレスに実現されるまでには時間がかかるでしょう。
が、そこまでの進化を楽しみたいという人にとってはワクワクするはず。ぼくもその一人です。TP-Link Archer AX3000をキープしつつ、EasyMeshの浸透を見守っていこうかと思います。
安定感も大事だけど、進化を実感できることも大事ですよね
発熱:気にならず
目立った熱暴走は見られません。
本体上下がほぼ全面通気孔で、しっかり空冷されているからでしょう。
保証:3年の長期保証が標準付帯
TP-LinkのNW機器は標準で3年の保証がつきます。もちろん初期不良も対応OK。
WiFiルーターは一度買うと長く使うものですが、3年も保証されるなら十分でしょう。
実際に使ってわかったメリット・デメリット
以上のレビューに基づくメリット・デメリットをまとめます。
メリット(良かった点)
- 縦置き対応でコンパクトな本体。ちょっとしたスペースにスッと置ける
- 2LDK程度までなら十分な電波強度と通信速度
- EasyMesh対応。将来他社製品と組み合わせてメッシュWiFiが組める可能性がある
デメリット(悪かった点)
- 電波強度が十分でも通信速度が出ないケースあり。3LDK以上だと発生しうる(とはいえ間取りによる)
- EasyMesh規格に対応するメーカーがどれだけ出てくるか不明(とはいえ新しい規格なのでしょうがない)
TP-Link Archer AX3000はこんな人におすすめ
まとめ:将来性に魅力を感じる方に
総合評価:
WiFiルーターとしては順当な性能で、サイズがコンパクトで縦置き可能な点以外は特筆すべき点はありません。
電波の弱い場所でも粘って通信速度を維持する上位機種と違って、電波が弱いと通信速度が落ちやすいところも含めて、値段なりです。
じゃあなにが魅力なの?といえば、EasyMesh対応という将来性です。
今必要だからではなく、将来楽しみだから買う。そういうアイテムだと思います。
もちろん、性能的には未来がくるまで毎日使って全然問題ないので安心して下さい
以上「TP-Link Archer AX3000レビュー | 将来性で選ぶWiFiルーター」でした。