提供:TP-Link
TP-Link様のご厚意で、2021年2月25日発売のWiFiルータ「Archer AX90」を先行レビューさせていただきました。
Archer AX90は、
- いかついスペック
(トライバンド、8ストリーム、WiFi6、合計スループット6.5Gbps) - いかついキャパシティ
(3階建の戸建、5LDKマンション、最大接続数100台) - いかつい機能
(OneMesh対応、VPN、NAS対応、専用アプリ等)
と、いかついスペックのWiFiルータです。
「こんなスペックいらないよ、うちの回線1Gbpsだし」と思うかもしれません。
しかし、時代は5Gです。10Gbps級の5G通信が普及すれば、固定回線も追随して10Gbps級が普及するでしょう。
そのときでも、Archer AX90のスペックは現役で使えます。つまりArcher AX90は将来を見据えて選ぶべきWiFiルータ、ということです。
もちろん、スペックがいかつければ、値段もいかつめ。24,800円ほど。
ただしスペック的に5年は使えることを考えると、5年スパンなら
- 1ヶ月あたり:413円くらい
- 1日あたり:13.5円くらい
となります。気になるのは一時的なキャッシュアウトだけで、長い目で見ればリーズナブルです。
将来を見据えて自宅WiFi環境を刷新したい、と考えている方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
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TP-Link Archer AX90の概要
注目ポイント
- トライバンドに対応したWi-Fi6ルーター
- 8ストリーム搭載で複数の同時接続・ストリーミングもサクサク
- OneMesh対応の中継器と連携をすれば、快適なメッシュ環境も構築可能
仕様・スペック
- Wi-Fi 6対応:より高速、より大容量で、より混線に強くなったWi-Fi 6に対応
- Wi-Fi速度:4804Mbps(5GHz, 11ax/ac/n/a) + 1201Mbps(5GHz, 11ax/ac/n/a) + 574Mbps(2.4GHz, 11ax/n/g/b)
- VPNサーバー: OpenVPNとPPTP VPNサーバーとして利用可能
- ハードウェア: 1.5 GHz クアッドコア CPU
- アンテナ:ハイゲイン外部アンテナ×8
- ポート:2.5Gbps WAN/LANポート×1、 1Gbps WAN/LANポート×1、1Gbps LANポート×3、USB3.0ポート×1、USB2.0ポート×1
- 寸法:310.9×206.9×173.7mm
- 推奨利用環境 :戸建て3階建、マンション5LDK、最大接続台数100台
- 多数端末と同時通信:OFDMA、1024-QAMにより、多くの端末と同時通信可能
- TP-Link HomeShield 搭載: 最新のサイバーアタックに対応するためのセキュリティソフトウェアを内蔵
- セキュリティ:最新セキュリティ規格WPA3対応
- スマートコネクト:SSIDを統一し、接続帯域をルーターが自動で割り当て
- エアタイムフェアネス:帯域の過度な占有を制限することによりネットワーク効率を向上
- ビームフォーミング:端末に向けて指向性のWi-Fiシグナルを送信し接続をより強固に
- 製品保証:業界最長クラスの3年保証
TP-Link Archer AX90レビュー
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それでは実機を見ていきましょう。
同梱物:多くの人には必要十分
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開封すると、若干ものものしい雰囲気。
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同梱物は
- Archer AX90本体
- 電源
- LANケーブル(CAT5e)
- 説明書類
と最低限。
付属のLANケーブルは2.5Gbps対応のCAT5eなので、Archer AX90の2.5Gbps LAN/WANポートに挿して使うと実力が引き出せます。
一般家庭で使うならLANケーブル1本で十分だと思いますが、もし他の1Gbpsポート×4も併用する場合は、必要数分のCAT5eケーブルを追加調達しましょう。
外観・デザイン:いかつい
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黒く角張った形状。放射線状の模様から突き出る8本のアンテナ。
なんというか、強そうです。手で持つとひっかくタイプの武器になりそう、とか、アンテナを下にすると蜘蛛型の搭乗兵器っぽくも見えるな、とか。
8本の太いアンテナは、8本のストリーム(電波)を遠くまで強力に飛ばすためです。
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顔もいかついです。全身鎧系の強ボスにいそう。
放射線状の模様の外側は排気口です。

アンテナの内側にはTP-Linkのロゴが入っています。

ポート類や電源スイッチは背面に集まっています。
中心から右側にあるLANポートは単純合計6.6Gbps。これを8本のアンテナでえいやと無線化する、というわけです。

正面下部に各種操作ボタン。底面はフルメッシュで排熱性能を確保しています。
高性能なぶん発熱も大きいのです。

底面のシールをアップで写してみました。
初期セットアップのときは、ここに書かれたデフォルトのSSIDやパスワードを使います。
大きさ:いかつい

172cm、手が大きめの男性が片手でもってこんな感じ。
ものすごい存在感です。

リビングの棚の上に置いてみましたが、他のものを置けないくらいスペースを取ります。
なので……
壁かけの仮面に見えると思ったので並べてみた pic.twitter.com/46NRXkBUMf
— NAE / ガジェットレビュアー (@naenotenet) February 27, 2021
オブジェ的に壁にかけるほうがシュッと使えるかもしれません。
配線カバーでケーブルを隠せば見た目も損なわないと思います。
セットアップ:簡単
TP-Linkの公式アプリ「Tether」を使ってセットアップします。
おおまかな手順は以下の通り。
- 本体にLANケーブルと電源を接続する
- 電源をオンにする
- デフォルトのSSIDとPINでWiFiに接続する
- Tetherアプリを起動する
- 「Archer AX90」を選択する
- 画面の指示に従う
特に迷うポイントはありません。
通信性能:最大性能を引き出せるかは環境次第

Archer AX90は、電波出力の点では、トライバンド×8ストリーム×WiFi 6対応ということもあり
- 4804Mbps(5GHz, 11ax/ac/n/a)
- 1201Mbps(5GHz, 11ax/ac/n/a)
- 574Mbps(2.4GHz, 11ax/n/g/b)
と、理論上の速度は爆速です。単純合計で6.6Gbps。
ストリーム数の多さから、最大接続数100台というのも頷けます。
また、ルータへの入力の点では、LANポート構成が
- 2.5Gbps WAN/LANポート×1
- 1Gbps WAN/LANポート×1
- 1Gbps LANポート×3
と、こちらも合計6.5Gbpsを確保。
つまり、Archer AX90の入出力においては、6.5Gbpsという大容量のスループットが確保されている、ということです。
とはいえ、実際のインターネット速度は回線やLANケーブル、自宅レイアウトに起因する電波の届きやすさなどの影響を受けます。
実際わがやの1Gbpsの光回線で試してみると、実測最大値ででダウンロード300Mbps程度、アップロード150Mbps程度と、Archer AX90の実力を引き出せませんでした。
つまり、
- Archer AX90の性能を最大限に活用するなら、回線などの環境もあわせてアップグレードが必要
- 自宅回線が1Gbpsなど他にボトルネックがあるなら、WiFiルータだけを高速にしても無意味
ということです。
詳しくは、以下の記事にて。
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
ただ今後5Gが普及すると、固定回線も追随して10Gbps級が普通になっていくので、今のうちにハイスペックWiFiルータを選ぶのは全然ありです
メッシュWiFi:OneMesh対応でメッシュ化可能
Archer AX90は、TP-Link独自のメッシュWiFi規格「OneMesh」に対応しています。
これまでメッシュWiFiといえば、専用機種を複数個そろえる必要がありました。(例:TP-Link Deco X20等)
しかしOneMeshなら、機種が違っても互いに連携してメッシュWiFiとして使えるのです。
どういうことかというと……

これが

こうなる、ということ。
たとえば……
中継器RE605XやRE600Xと組み合わせてメッシュWiFiが組めたりします。

WiFiルータの全入れ替えではなく、家の広さに応じて買い足しすればよくなるので、無駄な出費が減ります
自宅NAS向け機能:専用のUSB3.0ポートあり
なお、Archer AX90にはUSB 3.0ポートとUSB 2.0ポートが1つずつついています。
NAS用ストレージを組み合わせると便利です。
VPNサーバ機能:必要であれば使おう
Archer AX90は、Open VPNとPPTP VPNプロトコルに対応したVPNサーバ機能を備えています。
固定IPを経由して社内ネットワークにリモートアクセスする場合などに使える機能ではあるのですが、
- ネットワーク関連の知識が必要
- Archer AX90単にWiFiルータとして使う場合は不要な機能
です。
以下ページを見てみて、用途や内容がパッと頭にはいってこない場合はスルーしたほうが良いかもしれません。
保証:3年間のロング保証
Archer AX90には、業界最長水準の3年保証が付帯します。
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Archer AX90はこんな人におすすめ
まとめ:今のうちに選んでおくと良い
総合評価:
これは良いものなのではないでしょうか。
24,800円という一時的なキャッシュアウトが気になりはするものの、それにみあった機能・性能を持っていると判断します。
とはいえ、今の自宅回線などを考えるとオーバースペックになる人がほとんどでしょう。ぼくもそうです。
しかし今後5Gが普及すると、固定回線も10Gbps級が当たり前の世界がやってきます。そのときでも、Archer AX90は現役で使えるでしょう。
つまり、先々を見据えると、今はオーバースペックに見えるWiFiルータでも十分リーズナブルな選択肢になるということです。
今後WiFiルータを選ぶとき、ぜひArcher AX90を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
以上「TP-Link Archer AX90レビュー | 5G時代を見据えて買っておきたいWiFiルータ」でした。
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