提供:TRUEFREE
最近よく見かける「耳をふさがないイヤホン」、気になっている方も多いのではないでしょうか。
イヤーカフ型という新しいスタイルの完全ワイヤレスイヤホンは、周囲の音も聞こえる安心感や、長時間の装着でも耳が痛くなりにくいのが魅力です。
一方で、耳の穴に密着しない方式なので音質にはあまり期待できないかもしれないな、と感じている方もいることでしょう。
今回レビューするのは、TRUEFREEの「Clip C10」。
イヤーカフ型としてはかなり手頃な価格(SOUNDPEATS RunFree Lite:約6,000円、HUAWEI FreeClip:約27,000円前後)で、しかも多機能ということで注目を集めています。
筆者自身もこれが「初めてのイヤーカフ型イヤホン」でした。実際に使ってみた率直な感想をお伝えします。
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TRUEFREE Clip C10の基本スペックと特徴
まずは簡単にスペックと特徴を整理しておきます。
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 約4,680円(税込) |
形状 | イヤーカフ型(耳に挟む) |
重量 | 片耳わずか5.1g |
防水 | IPX5 |
連続再生時間 | 最大28時間(ケース併用) |
通話機能 | ENCノイズキャンセリング対応 |
操作方法 | 物理ボタン |
対応アプリ | TRUEFREEアプリ(EQ調整、ボタン機能変更、イヤホン探しなど) |
メーカーがアピールするポイントは以下の通りです:
- 圧迫感のない装着感(メガネやマスクとも干渉しない)
- 12mmデュアルマグネットドライバーによる高音質
- 周囲の音を自然に取り込める構造
- 誤操作を防ぐ物理ボタン
- マルチポイント接続、急速充電、低遅延モードなど多数の便利機能
とくに「価格のわりに多機能」という点は、初心者にとって大きな魅力です。
デザインを確認








Clip C10の外観はシンプルで軽量ですが、ややチープな印象を受けるのが正直なところです。
ケースはプラスチック感が強く、質感にこだわる人には物足りなく感じるかもしれません。
ただし、本体の外側に施された模様は悪くなく、カジュアルなデザインとしては十分許容範囲。
装着時に目立ちすぎない点も好印象でした。
実際に使ってわかったメリット

圧迫感ゼロ。軽くて自然な装着感
イヤーカフ型ということで最初は「落ちないの?」と不安もありましたが、意外にも耳にピタッとフィット。
片耳5.1gという軽さのおかげで、「つけてるのを忘れるレベル」でした。
メガネをかけながらでも問題なし。マスクとの干渉もありません。
装着感でストレスを感じたことはほとんどなく、長時間の使用にも向いています。
外でも安心。周囲の音が聞こえる設計
カフェの注文時や歩行中など、自然に外の音が聞こえることは非常に便利でした。
周囲の音を遮断しないため、日常的な使用でも安心感があります。
安全性を重視する人にとっては、カナル型にはないメリットです。
物理ボタン&左右フリー収納が地味に便利
誤タッチの心配がない物理ボタンは、実はかなり快適です。
再生・停止・曲送りなどの操作が確実に反応してくれるのは、地味だけど嬉しいポイント。
また、左右どちらでも関係なくケースに収納できるのも便利でした。急いでいるときにありがたいです。
アプリ対応とマルチポイント接続
TRUEFREE専用アプリでは、イコライザー調整やボタン操作の割当変更、イヤホン探し機能などが利用でき、カスタマイズ性に優れています。
マルチポイント接続も安定しており、スマホとPCを同時接続しての切り替えもスムーズでした。
防水性能が意外と役立つ

風呂に入りながら音楽を聴いたり、動画を見たりすることがあると思います。
TRUEFREE Clip C10はIPX5の防水性能があり、イヤーカフ型なので髪を洗う時や顔を洗う時にもあまり気にせず使えます。 また、スマホのスピーカーで音を流しているとシャワーの音でかき消えて聞きにくいことがありますが、耳元で直接音が鳴るイヤーカフ型は地味に便利です。
めちゃくちゃニッチな使い方かもしれませんが、刺さる人には刺さるメリットだと思います。
著者が個人的に重視するポイントを検証

音質をチェック
期待していなかった分、音質の良さには驚きました。
12mmのドライバーとEQ補正の効果で、低音がしっかり出ていて臨場感があります。
高音域もクリアで、通勤中の音楽鑑賞には十分なクオリティ。
具体的には、バスドラムなどの低音が思った以上にしっかり伝わってきます。
音圧を感じるまでではないものの、スピーカー性能をアピールするスマホ程度には存在感があります。
一方で高音域はややシャカシャカとした質感があり、特にシンバルは「シャンシャン」鳴る印象。
スピーカーと耳穴に距離がある構造のため仕方ない部分ですが、この高音の質感は好みが分かれるかもしれません。
ボーカルなど中音域は順当に聴こえますが、艶やかさを感じるほどではありません。
また、音の解像度や臨場感は期待しない方がよいです。
あくまで「ながら聴き」や軽いリスニング向けのチューニングです。
通話品質とマイク性能について
在宅ワークや外出先での通話にも何度か使用しました。通話相手の声はクリアに聞こえ、こちらの声も伝わることは伝わります。 周囲の騒音は期待以上にしっかりカットされており、ENCの効果は実感できます。
ただし、自分の声はやや遠くこもって聞こえる印象があり、仕事用ヘッドセットとして使うには、かなり声を張らないと厳しいです。 特に、人混みの中やオープンな場所で小声で話すようなユースケースでは、相手に声が届きづらく、実用性が下がります。
実際にオープンな場所で目立たない程度の声で通話してみたところ、相手から「ボワボワ言ってて何言ってるか聞こえない」と言われ、Web会議が進まなくなってしまいました。その場で後述するサンワサプライのヘッドセットMM-BTMH68BKに切り替えたところ、音声はクリアになり、会議を続けることができました。客先への移動中にも会議に参加することが多い筆者にとっては、残念ながらこの通話品質では実用に耐えないと言わざるを得ません。
まとめると、静かな自宅でのリモートワークであれば使えますが、移動中やオフィス内のように周囲に気をつかう環境で仕事用に使うには不安が残ります。
Bluetoothの通信安定性と対応コーデック
通信の安定性については、屋内・屋外問わずおおむね安定しています。日常的な使用において大きな問題は感じませんでしたが、接続距離や状況によっては不安定さが出る場面もありました。
Bluetooth 5.4対応ということで、省電力かつ基本的な接続の安定感は高く、ペアリングもスムーズでした。
対応コーデックはSBCのみで、AACやaptXには非対応です。高音質・低遅延を重視する方にはやや物足りないかもしれませんが、ながら聴きや日常利用には十分なレベルです。
なお、PCに接続してWeb会議中に自宅デスクから約10m離れたキッチンに移動した際、左右のイヤホンから聞こえる音量に差が生じる現象が発生しました。特に右が大きいときと左が大きいときが頻繁に入れ替わります。距離を戻すと正常に戻りましたが、本体左右間の通信がやや不安定な印象もあります。このような現象は後述する通話用のブームマイク型ヘッドセット(MM-BTMH68BK)では発生しませんでした。使用環境によっては接続安定性に差が出る可能性があるため注意が必要です。
バッテリーの持ちはどうか
Clip C10の電池の持ちについては、「本体のみ」での連続使用時間にやや限界を感じました。
実際にマルチポイント接続状態でWeb会議に参加し続けたところ、2時間半の使用でバッテリー残量が100%から60%まで減少。これでは「一日中つけっぱなしで使う」といった使い方は難しそうです。ケースに戻してこまめに充電すれば問題ありませんが、「1日中Web会議」「休憩時間にも動画や音楽を楽しみたい」「朝から晩まで常に装着したい」といった用途には不向きです。
とはいえ、これは極端な連続使用を想定したケース。実際にはそこまでハードな使い方をしない限り、90%くらいのシチュエーションでは問題なく運用できると思います。
他デバイスと比較して見えたポイント

音質特化ならカナル型イヤホン。通話特化なら会議用ヘッドセット。TRUEFREE Clip C10はその間の子。
具体的にはどのような違いがあるか、比較してみました。
カナル型イヤホンとの音質比較:どこまで迫れる?
EarFun Air NC2のようなカナル型と比べると、密閉感による重厚な低音や音の集中力ではやはり劣ります。
ただ、オープン型としては意外なほど低音がしっかりしていて、全体のバランスも良好です。
音楽を「BGM的に楽しみたい」ならClip C10でも十分満足できます。
逆に「音にどっぷり浸かりたい」「細かいニュアンスを聞き取りたい」人はNC2の方が向いています。
参考 EarFun Air 2 NCレビュー | シアターモードでYOASOBIのアイドルを聞くとすごいんすよ
会議用ヘッドセットとの通話品質比較:会議用としてアリ?
ブームマイク型ヘッドセットであるサンワサプライMM-BTMH68BKと比べると、やはりマイク性能は劣ります。
声の拾い方やノイズの処理は、通話専用のヘッドセットに軍配が上がります。
TRUEFREE Clip C10は最低限の通話品質は備えていますが、快適とは言いがたく、ギリギリ使えるかどうかのライン。
「仕事に使える最低ラインはなんとか超えている」というレベルで、快適性を求めるなら専用ヘッドセットの方が安心です。
とはいえ、耳にかけるタイプのヘッドセットだとマスクや眼鏡と干渉してしまう一方で、TRUEFREE Clip C10のようなイヤーカフ型は干渉の心配がない点は優勢かと思います。
気になったポイントと注意点
音漏れは?電車内で試してみた
構造上、音漏れはある程度あります。
静かな電車内で音量を上げすぎると周囲に音が漏れる可能性があるため、公共の場では音量を控えめにするのが無難です。
装着に少しコツがいる?
最初は装着方法に少し戸惑いましたが、慣れれば問題なし。
ただ、耳の形状によってはフィット感に個人差があるため、長時間つけていてズレる人もいるかもしれません。
ゲームや動画での遅延は?
ゲームモードを使えば遅延は最小限に抑えられます。
スマホでの使用では、音ゲーのように反応タイミングを調整できるタイプのアプリであれば問題なく楽しめます。FPSについては今回は未検証です。
一方で、PCではゲームモードが使えないため、遅延は明らかに目立ちます。試しに『原神』をプレイしたところ、ジャンプや攻撃の動作とボイスが出るタイミングが大きくズレてしまいました。
PCゲームでシンクロを重視するようなタイトルには向いていないと言えそうです。
音ゲーやアクションゲームのようなシビアな用途には厳しいですが、動画やカジュアルゲームなら問題なさそうです。
こんな人におすすめ、こんな人には不向きかも
おすすめな人
- 初めてイヤーカフ型を試してみたい人
- ながら聴きを安全に楽しみたい人
- 軽さと装着感を重視したい人
- 多機能でコスパ重視のイヤホンを探している人
あまり向いていない人
- 完全に音に没入したい人
- 電車や静かな空間で大音量で聴きたい人
- 通話品質にこだわるリモートワークユーザーや会議用途
まとめ:TRUEFREE Clip C10は最初の一台にちょうどいい
総合評価:
- 耳をふさがない装着感がとても快適
- 軽量でストレスフリーなつけ心地
- 思った以上にしっかりした低音
- マルチポイント接続など便利機能が充実
- 高音の質感に好みが分かれる
- マイク性能はギリギリ実用レベル
- ケースの質感がチープ
TRUEFREE Clip C10は、「耳をふさがないイヤホンって実際どうなの?」という疑問を持つ初心者に、ちょうどいい一台でした。
完璧ではないものの、価格以上の音質・装着感・通話性能を持ち、普段使いには申し分なし。
カナル型や会議用など専用品には音質や通話品質で負けるところはあるものの、疲れにくい装着感と軽快に使えるのが何よりの魅力です。
イヤーカフ型にちょっとでも興味があるなら、まずこのモデルから始めてみるのが正解かもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
TFC100316
- 5%オフ
- 2025年5月4日 23:59まで

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