ぼくは原則、無刻印のキーキャップを使っています。
最初から選べるなら無刻印のものを、キーキャップが交換可能なら無刻印のキーキャップに換装します。
なぜそこまでして無刻印にこだわるのか、理由をお話しします。
キーの刻印は2つの理由から思考の邪魔になる
ぼくにとってキーボードは仕事道具。仕事において、効率を高く保つことは最重要事項です。したがって、思考の邪魔になりうる要素は可能な限り排除すべきだと考えています。
その点、ぼくにとってキーボードの刻印は2つの理由により視覚ノイズに該当します。視界に入るだけ混乱のもとであり、余計な情報であり、排除対象なのです。したがって無刻印キーキャップを選ぶのが、ぼくにとってベストなのです。
詳しくお話しますと……
ブラインドタッチである
ぼくはもともとブラインドタッチ。タイプ時にほぼ手元を見ません。
左手の人差し指が「f」、右手の人差し指が「j」キーに乗っていれば、あとは手が覚えています。
そしてだいたいのキーボード(キーキャップ)は「f」「j」キーに突起がついています。触ればわかるのです。
したがって、刻印はあるだけ無駄なのです。
キーマップをカスタマイズしまくっている
くわえて、ぼくはキーマップを自分流にカスタマイズしています。ホームポジションから手を動かさずにあらゆるキー操作を行うためです。
CapsLockをCtrlに、というレベルではありません。矢印やHome/End、PageUp/PageDown等、常用するあらゆるキーをホームポジションから一切手を動かさずとも使える、独自のキーマップを作っています。(もともとHHKB用に作ったものですが、手になじむため、使っているすべてのキーボードに同じキーマップを投入しています。詳細は以下記事にて)
参考 HHKBおすすめキーマップ設定。ホームポジションのまま全操作を高速化できる個人的最終解
したがって、刻印は実際に入力されるキーと一部異なっており、意味をなしません。なので刻印はあるだけ無駄なのです。
手元のキーがたまたま視界に入ったとき「あれ、打ってる字と出てくる字が違うな?」と感じること自体が思考を邪魔してしまうのです
無刻印キーキャップだからこそ浸れる気分がある
無刻印キーキャップだからこそ、無駄な情報が削ぎ落とされ、プロフェッショナルでミニマルなイメージにまとまります。
ぼくはこういうデザインが好みんなんですが、あなたはどうでしょうか。
無刻印キーキャップで困るケースもなくはないが、実害は小さい
とはいえ、無刻印で困らないケースはゼロではありません。ただかなりレアケースで、実用上問題にはなりません。
メカニカルキーボードの特殊機能の誤作動したとき
1つ目は、メカニカルキーボードの特殊機能が誤作動したときです。
メカニカルキーボードの多くは、Fnキーを交えたキーの組み合わせによって、キーボード本体の制御を行う機能がついています。
たとえば、
- レイヤーのスイッチ
- Bluetooth接続先の切り替え
- LEDパターンの切り替え
- Windowsキーのロック・解除
- Shift/Ctrl/Altの押下ロックの有効・無効
などです。
無刻印キーキャップ利用時にこれら機能が誤作動すると慌てます。これらキーの割当先なんて頭に入っていないからです。(そもそもブラインドタッチで覚える対象ではない)
なので、キーボードどこを押したら元に戻るのか、キーキャップの刻印を見たくなることがあります。
対処法は、キーマップ変更です。
たとえば、
- そもそも不要な機能は、無効にしておく
- 必要だが常に使うわけではない機能は、ホームポジションから手を動かさないと押せないキーの組み合わせに割り当てておく
などです。
これであらかた事故は防げますし、事故が置きたとしてもレアケース扱いにできるので実害を極小化できるでしょう。
なので、キーボードはキーマップが自由に変更できるものしか選びません
高さの異なるキーキャップが混ざってしまったとき
2つ目が、OEMプロファイルのように行ごとにキーの高さが違うキーキャップがぐちゃぐちゃに混ざってしまったときです。
キーに刻印があれば「あ、これはjだからこの行だな」とわかるんですが、無刻印だとキーの高さを1つ1つ確認したり比べたりしなければなりません。
対策は、キーキャップのつけ外しのときはしっかり並べて混ざらないよう気をつけることです。
しんどいですが、キーキャップはそんなに頻繁に外すものでもないので、トータルで実害になるかというと、そんなでもないかなと。ぼくは、無刻印キーキャップにこだわるにあたりついてくる税金のようなもの、と捉えています。
専用のケースとかがあればいいんですが、なくてもなんとかなります
無刻印キーキャップの購入元
以上の理由により、ぼくは手持ちのキーボードをすべて無刻印キーキャップに統一しています。
- HHKB HYBRID Type-S英字配列:もともと無刻印版を購入
- KEMOVE DK64-66(Dolch):購入後、無刻印キーキャップに換装(濃いグレー→Dolchカラー)
- KEMOVE DK61(SnowFox):購入後、無刻印キーキャップ(白)に換装
では無刻印のキーキャップはどこで売ってるの?という話ですが……
無刻印のキーキャップ、そもそもラインナップが限られてきます。
たとえば、自作キーボード関連商品が多いAliExpressですら、「blank keycaps」で検索してヒットする商品は数少ないので、見つけるのに結構苦労します。
参考に、ぼくがこれまで購入した無刻印キーキャップのリンクを置いておきます。いずれもちゃんと届いたので安心して購入ください。
- 濃いグレー:
Cool Jazz Blank 108 keys ANSI ISO layout Thick PBT Keycap For OEM Cherry MX Switches Mechanical Gaming Keyboard - 白:
White Black Gray Orange Green Yellow Blank Thick PBT OEM Profile 62 Key ISO 61 ANSI Keycaps For MX Switches Mechanical Keyboard - Dolchカラー:
104 Keys Pbt Dolch Keycap Top/side Printed For Mechanical Keyboard Full Set Dolch Keycaps Keys Corsair Bfilco Minila|Mice & Keyboards Accessories| – AliExpress
まとめ:マニアックだがぼくには必須
ともすると「マニアックすぎて需要あるの?」と思われがちな無刻印キーキャップ。
ですが、思考の邪魔になる要素を1ミリでも減らすには、無刻印キーキャップは避けて通れない道です。(だからHHKBにも無刻印版が準備されているんだと思っています)
ブラインドタッチを会得している方はぜひ無刻印キーキャップにチャレンジしてみてください。慣れてくると、刻印がなくてもなんとかなってしまうものですよ。
以上「無刻印のキーキャップにこだわる理由」でした。