Wuque Studioの静音タクタイル軸、WS Silent Tactileを買いしました。
スペック表も見ず衝動買いしたので失敗覚悟だったのですが、
- 予想外のハイクオリティ、かつ
- ずっと望んでいたワガママを叶えてくれた
と、思いもよらぬ収穫でとても満足しています。
打鍵の爽快さと静音性、両方を求めている人はぜひ手にとってみてください。
WS Silent Tactileが気になった理由
遊舎工房への信頼です。
少し前、キーボード部品を買いに遊舎工房の実店舗へ行ったとき、レジ前にWuque StudioのWSシリーズの軸がたくさん並んでいるのを見かけました。で、そのなかにWS Silent Tactileがあったと。
そのとき、
- あの遊舎工房が推している
- しかも全シリーズ揃えるレベルでコミットしている
- なら間違いないでしょ!
ということで、スーパーのレジ前商品を買うのと同じノリでパッと取ってサッと買って今に至る、というわけです。衝動買い以外のなにものでもないですね。
実店舗にきてお祭り気分になっていたのもあるかもしれません
WS Silent Tactile概要
- Item: WS Silent Tactile
- Switch Type: Silent Tactile
- Top Housing Material: Nylon
- Bottom Housing Material: Nylon
- Stem Material: POM
- Spring: 15mm/Single Stage
- Total travel: 3.50±0.3mm
- Bottom-out force: 63.5
- Mounting Pins: 5-pin
- Factory lubed: Yes
WS Silent Tactileレビュー
それではレビューしていきます。
デザイン:凛としている
グレーと白。プロフェッショナル感のある凛とした見た目です。
黒で固めたCorne Miniに装着した精悍そのもの。いいですね。
静音機構は、ステム側面のバンプ上下にばね構造を仕込むタイプ。
底打ち感を確保しつつ静音性もある程度ほしい場合に使うもので、FEKER Aphonia Silent PinkやSkyloong Glacier Silentシリーズでも採用されています。
ただこの構造、打鍵音にガチャガチャ音が混ざりがちなのがネックなのです。
一方、WS Silent Tactileはファクトリールブ済、かつトップハウジングからルブが溢れ出るくらいたっぷり塗られています。
これが打鍵音にどう影響するのかというと・・・
打鍵音:ルブが効いて静か。ほんの少しのヒコヒコ音も気にならない
静かですね!心配していたガチャガチャ音はまったく聞こえてきません。
同じ静音構造でルブされていないFeker Aphonia Silen Pinkはもう少しうるさかったことから、たっぷりのファクトリールブが効いているのでしょう。
ただ、よく耳を澄ませると上下動のときほんの少し「ヒコヒコ」という音がします。ステムのタクタイルバンプがこすれる音と戻りのバンプ音が混ざっているようにも聞こえます。
聞き慣れない音なので大丈夫かな・・・と思ったのですが、2週間くらい使った結果、ぜんぜん気になりませんでした。というか、自分の打鍵音だけが響くような静かな場所で耳を澄まさない限りヒコヒコ音は聞こえませんでした。つまり実害なしです。
まとめると、静音構造起因のデメリットをルブでしっかりカバーした結果、高い静音性を実現している、といえると思います。
静音性を求めるならファクトリールブ済の静音軸を選ぶのが正解なのかもしれません
打鍵感:強タクタイルで気持ちいい
非常に強いタクタイルです。カクっと落ちてスッと戻ってきます。カクッと落ちる感触をもって打鍵完了を識別する人にはぴったりでしょう。
ダクタイルの強さは、T1タクタイルと呼ばれるものと同等です。安いのに高品質なMMD Princess Switchのタクタイル版やDurock Blue Lotusと同じ。WS Silent Tactileはそれらを静音化したイメージです。
実はずっとMMD Princess Switchタクタイル版の静音版がほしいと思っていました。なのでWS Silent Tactileはぼくの好みにドンピシャです。買ってよかった。
その他の点でいうと、
- バネの戻りが早いせいか、打ち下ろしてから指を上げるまでずっとキーキャップが指先に吸い付いてくる感覚があり、なめらかさを感じる
- 強いタクタイル感の影響か、軸のブレを感じない(感じにくい)。少なくとも1週間使ってブレが気になったことが一度もない
と、もろもろ高品質(に感じる)点も高く評価できます。
耐久性:記載なし
スペック表には耐久性(N万回の打鍵に耐える)は書かれていません。
ただ、昨今耐久性の数字がただのハリボテであるケースに遭遇したので、そのものこの数字は信頼性が非常に怪しい、と個人的には考えています。
なので、あえて書いていないとしたらWS Silent Tactileはある意味で誠実なのかもしれません。
実際に使ってわかったメリット・デメリット
以上のレビューから、WS Silent Tactileのメリット・デメリットをまとめます。
メリット(良かった点)
- 打鍵感が超爽快。T1級の強タクタイルと、ばね型静音機構によるしっかりした底打ちの組み合わせ
- 高い静音性。ファクトリールブで上記機構のデメリットを打ち消し、良いところのみ引き出している
デメリット(悪かった点)
- 上下動のとき少しヒコヒコとした音が鳴る(ただし実害がない程度)
WS Silent Tactile Switchはこんな人におすすめ
まとめ:「強タクタイルなのに静音」というワガママに応えてくれる
総合評価:
最高ですね。この品質・打鍵感の静音タクタイル軸が35個2500円台なら安いでしょう。
打っていて気持ちいいですし、静音なので仕事先でも使えますし、ぼくの好みと用途にぴったり。ずっとほしかった答えを手に入れられてスッキリ。心から満足しています。衝動買いして正解でした。
いま常用しているキーボードが3台あるのですが(MiniAxe、Corne Mini、Keyball 39)、どれか1台に装着しっぱなしにしておこうと思うほどです。
以上「WS Silent Tactileレビュー | 爽快な打鍵感と静音性を両立。T1タクタイル静音軸」でした。