最近34キーのキーマップを使い始めてまして、キースイッチは35個入りを1セット買えば間に合うようになりました。
結果購入ハードルが下がりまして、衝動買いが増えました。もちろん当たり外れはあるもので、一喜一憂しています。
そんななか、先日買ったYUNZII Caramel Coffeeはこれまで衝動買いした軸の中でダントツの大当たりでした。
詳しく紹介します。
YUNZII Caramel Coffeeが気になった理由
- もともとコーヒーが好きで毎日飲んでいる
- なんかコーヒーがコンセプトの軸が AliExpressでおすすめにあがってきた
- 見てみると静音軸らしい。値段も高くない(購入時点で35個入りで2200円くらい)
というわけで衝動買いしました。
YUNZII Caramel Coffeeの概要
- Product: YUNZII Caramel Coffee
- Type: Mute Linear Switch
- Pins: 5-Pin
- Minimum Force: 40 gf
- Maximum Force: 55 gf
- Operating Force: 50±10 gf
- Total Travel: 3.3 mm
- Pre-Travel: 2.0±0.6 mm
- Stem: PA12
- Top Cover: POM
- Bottom Cover: POM
- Stem Structure: MX
- Spring: Stainless Steel
- LED Defuser: YES
- Lubrication: YES
YUNZII Caramel Coffee レビュー
それではレビューしていきます。
外箱がかわいくてびっくりしました。
デザイン:命名どおりのカラー。静音性を最優先
カラーリングはCaramel Coffeeそのもの。
ステムはコーヒー、トップハウジングは白いマグカップ、ボトムハウジングはキャラメルソース、ですね。
静音機構は、ステム側面のハウジングにぶつかる部分全体をシリコンにする、というもの。
静音性とコスパに優れた静音軸であるOutemu Silent Cream YellowやOutemu Silent Peach V2とまったく同じです。ハウジングにぶつかるのがシリコン部分に鳴るようポールが短くなっている点も似ています。
もしかしたらデザインはYUNZIIで製造はOutemuなのかもしれません。この静音構造、Outemu以外では見たことないですし。
打鍵音:静寂。ただ倍額出すかは決めどころ
打鍵音は、とにかく静寂です。
擦れ音も底打ちも戻りもシーンとしています。これまで使ってきた静音軸のなかでトップレベルで静か。
これなら人の迷惑になりえません。安心して自作キーボードをオフィスに持ち込めます。
静音機構もファクトリールブ済である点も同じ静音リニア軸、Outemu Silent Peach V2と比べてみました。押下圧は違うものの静音性の比較にはなると思ったためです。
結果、Caramel Coffeのほうが静かです。チャカチャカとした音がしません。
理由はハウジングの違いでしょう。Caramel Coffeeは2023年に出てきた形状のものが使われていますが、Outemu Silent Peach V2はたしか2022年とかです。
2023年は新しい形状のハウジングが多数登場しているので、Outemu Silent Peach V2の順当進化版がYUNZII Caramel Coffeeなのかなと思います。
もちろん古い形状のほうがコストがこなれているぶん値段は安いです。Outemu Silent Peach V2は70個で2500円くらい。YUNZII Caramel Coffeeの半額です。ここが決めどころ。
とはいえ、使っているキーボードのキー数で話は違ってきます。たとえば34キーのレイアウトを使っているぼくにとっては、70個セット縛りのOutemu Silent Peach V2 2500円より35個入りのYUNZII Caramel Coffee 2200円のほうが安くあがります。ここも人によりますが、決めどころです。
打鍵感:トロトロしている
打鍵感は、重く、なめらかで、柔らかです。
トロトロした液体にヌルっと誘い込まれたあと、底に沈殿したやわらかいものに着地する、そんな感覚です。
Caramel Coffeeという命名になぞらえると、濃いめのコーヒーの底に濃厚なキャラメルソースが溜まっている、というイメージでしょうか。
個人的には少し重めに感じますが、打鍵感は上々です。
軸ブレは、あえてキーキャップを横に揺らせば多少は揺れますが、打鍵時には気になりません。
キーが戻るときにカチャカチャ言わないこともあって、ブレてないな、安定しているな、という印象を受けます。
耐久性:特に記載なし
打鍵可能回数5000万回や7000万回などの数字は出ていません。
ただOutemu製作だとすると中身はしっかりしているはず。
少なく見積もって5年は持つのではないでしょうか。
ファクトリールブ済ということで定期的なルブのし直しは必要かもしれません。
手をかければ長く使えるかもなと思います。
保証:なし
メーカー保証の情報は見当たりませんでした。
と言いつつ、キースイッチも分解して部品交換できるもの。
そもそも保証という概念はそぐわないのかもしれませんね。
実際に使ってわかったメリット・デメリット
以上のレビューから、YUNZII Caramel Coffeeのメリット・デメリットをまとめます。
メリット(良かった点)
- トロッとやわらかな打鍵感
- 全方位的に静かな打鍵音
デメリット(悪かった点)
- 同じような静音構造の優秀な静音リニア軸Outemu Silent Peach V2が単価半額で手に入る、という事実(とはいえ使っているキー数に依存する)
YUNZII Caramel Coffeeはこんな人におすすめ
まとめ:満足度は高いが競合が強すぎる
総合評価:
思った以上に当たりでした。
「コーヒーがモチーフだから」という理由のみで飛びついてみましたが、正解でした。
先日レビューしてとても気に入ったKailh×FL・ESPORTS Raw Coconut Latte軸のすこし重いバージョンとして、今後重宝しそうです。
ただしOutemu Silent Peach V2という強すぎる競合がおり、35キー未満のレイアウトを使っている人にしかコスパ良しと言えないのは辛いところ。
ぼくにとってはパーフェクトでしたが、万人向けではないと思う点を考慮して、-★0.5としました。
以上「YUNZII Caramel Coffeeレビュー | 見た目に惚れて衝動買い。使ってみたら大正解」でした。